「こういうのが観たいというゴジラ映画の一作」ゴジラ-1.0 ガゾーサさんの映画レビュー(感想・評価)
こういうのが観たいというゴジラ映画の一作
2023年劇場鑑賞264本目。SCREENXで鑑賞。海のシーンは没入感がさすがにありましたが、ハリウッド版ゴジラのようなゴジラの巨大さを表現しきれていたかは疑問。4DXの方が良かったかも?ただ密かに邦画初の記念すべきSCREENX対応初作品なのでそれはそれで。
ゴジラはビオランテから一作も欠かさず映画館で観ています。
ゴジラ映画は大きく2つに分けられます。ゴジラ対人間か、ゴジラと巨大怪獣の対決ものか。第一作目がゴジラ対人間であったように、やはりゴジラ映画の醍醐味はあの圧倒的な生物に人間がどう立ち向かうかだと思っています。ハリウッド版やTVアニメ版はそこが抑えられていなかったので自分的には評価が低いのと、ハリウッド版に至っては伊福部昭の曲が使われていなかったり、変なタイミングで変なアレンジかけて使ったりしていてさらに駄目でした。評判の悪い劇場アニメ版も、一作目はゴジラ対人間なので自分は好きです。ニ作目からはだめですが・・・。
山崎貴監督は当たりハズレがある監督でお馴染みですが、実はハズレはCGアニメ作品が多くて、実写は当たりが多い印象があり、しかも神木隆之介主演作品にはほとんどハズレがないので大丈夫だろうとは思っていましたがどうでしょうか・・・?
ストーリーはゴジラが出ずっぱりのシン・ゴジラも楽しかったのですが、ある程度の主人公のドラマが描かれている今作も良かったです。終盤は伏線張りが露骨すぎて予想通りの展開にはなってしまいましたが、減点には至りませんし、そうなって良かったとさえ思いました。
今作は本当にいいタイミングで伊福部昭の曲が使われていました。打楽器がかなり気合が入っていて、迫力満点の演奏だったのも良かったです。シン・ゴジラにも伊福部昭の曲は使われていましたが、結局庵野秀明色の強い曲をクライマックスに持ってきてしまったので少し不満でした。
自衛隊の特殊兵器が出てくる派手さは設定上ありませんが、数あるゴジラ映画の中でも上位に入る作品だと思います。