劇場公開日 2023年1月2日

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「多様性の厳しさと、その先の笑顔のために」チョコレートな人々 prishouさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0多様性の厳しさと、その先の笑顔のために

2023年1月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

障がい者やシングルマザー、性的マイノリティなど、職場の理解がないと就労が困難な方々が働く「久遠チョコレート」を舞台にした「甘くて、苦くて、カラフルなドキュメンタリー」。

「成功」した出来事だけでなく、「失敗」した出来事も、ふんだんに盛り込まれていて、代表の夏目浩次さんの苦悩に、理想を追い求めることの厳しさも突きつけられる。

それでも、世の中に存在する多様な人々を排除することなく受け入れ、共に生きていく道を選ぶ夏目さんをはじめとする久遠チョコレートの方々は、きっとそれが「当たり前」だと思えているのだろう。
いや、そんな使命感のようなものよりも、スタッフの皆さんの「笑顔」を見たい、ただそれだけなのかもしれない。

「多様性を重視すべし」とは、多くの組織で言われているけれど、久遠チョコレートほどの覚悟と信念を持って取り組んでいる組織はほとんどないのではないかと、はっとさせられる。

スタッフの何人かに焦点を当て、店に慣れていく…いや店がその人に合わせて変化していく様子が、丁寧に描かれている。

宮本信子さんの穏やかなナレーションも良い。
自分自身の生き方、働き方を考えさせられる作品。

prishou