「【”フォロー・ユー”韓国アクション映画のカーチェイス&カーアクションの凄さに瞠目した作品。超凄腕女性ドライバーと、小さな泣き虫逃亡者との関係性の変化も映画に彩りを与えています。】」パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”フォロー・ユー”韓国アクション映画のカーチェイス&カーアクションの凄さに瞠目した作品。超凄腕女性ドライバーと、小さな泣き虫逃亡者との関係性の変化も映画に彩りを与えています。】
ー 冒頭の、韓国・釜山の坂の多い狭い道路でのカー・チェイス&カー・アクションの凄さに、一気に魅入られる。-
◆感想
・冒頭の釜山の狭い道でのカーチェイス。
海外に逃亡しようとする男を乗せたウナ(パク・ソダム)は追っ手を撒くために、高速スピンターンでピタッと路駐している車と車の間に縦列駐車するシーンや(このシーン、VFX使っていないなら、凄いと思ったな。)車幅+50センチ位の狭い狭い路地に高速で突っ込んで行くシーンや(当然、追っ手の車は側壁にぶつかり動けなくなる。)列車が直前まで来ている踏切内でドリフトでギリギリ列車を交わすシーンなど、アメリカのカー・チェイス&カー・アクションとは違ったコリアンテイストのカーアクションに圧倒される。
・悪徳警官ギョンピル(ソン・セビョク)が仕切る野球賭博で、ブローカーをしていた元プロ野球選手のキム・ドゥシク(ヨン・ウジン)は、ギョンピルの組織から大金と、銀行に300億ウオン(30億円)預けてある金庫のキーを盗み取り、息子のソウォンと共に国外逃亡を図るが・・。
ー 内心、”悪徳警官とは言え、あそこまで悪事に手を染めたり、裏組織を作ったり出来るのかな・・。”と思いつつ、悪徳警官ギョンピル達の執念深い姿を、イロイロと脳内で突っ込みながら鑑賞。サイコパスな警官もいるし・・。-
・ウナとソウォンの関係性の変化も、見所であろう。
ー 父を殺されて、泣き止まないソウォンを最初は、鬱陶しそうに扱っていたウナが、ペク社長(キム・ウィソン)の指示で人身売買の男にソウォンを引き渡した後、思い直し取り返しに行くシーン。
リスクが伴うのに・・。ウナはソウォンの姿を見て、自分が幼き頃に脱北した事を思い出したんじゃないかな。-
・ギョンピル達からの執拗な追跡シーン。
ー 立体駐車場でのカーチェイス&カーアクションシーンも見応えがある。サイコパス警官の車を巻くために、ウナはわざとバックで自分の車のドアをぶち壊し追跡を妨害したり、スプリンクラーを作動させ、ハイビームで目を眩ませ、フロントtoフロント状態からわざとバックドリフトで抜け出し、サイコパス警官の車、立体駐車場から落下・・。
凄く、考え抜かれたシーン満載である。-
・それでも、ギョンピル達はペク社長の海沿いに立つ、ボロッチイ会社を襲撃し・・。
ー ここは接近格闘戦である。
血だらけで床に横たわる”恩ある”ペク社長の姿を見たウナは、一人会社の中に飛び込んでいく・・。-
・ラスト前のギョンピルがウナを自らの身体とともに海底に引き込もうとするシーンも、”ああ、もう駄目か・・”と思ったら・・。
ー あれは、ギョンピルに足首に掛けられた手錠を、ソウォンが忘れ物の多いウナのために、鍵とかマイナスドライバーとか”必需品”をリングで一緒にしたモノで外したんだよね!ー
<ラストシーン。
ソウォンが楽しそうに施設から幼稚園に入所し、その帰り道に静かに近づいて来た車から流れてきた、”フォロー・ユー”。
最早、孤独な脱北者だった、ウナの大切なモノは猫だけではなくなった事が分かる、爽やかなシーンである。
今作は”凄いな、韓国映画の見る側を驚かせる数々のカーアクション・・”と思った作品である。>