道草

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道草

解説

「まっぱだか」「とどのつまり」「わかりません」など立て続けに監督作が劇場公開されている片山享が、凡庸に生きてきた画家が他人の絵や価値観、評価に翻弄される姿を通し、「自分らしさ」や「価値」とはなにかという普遍的なテーマに挑んだ作品。

画家の榎本道雄は、これまで世間に注目されたこともなく、ごみ収集のアルバイトで生計を立てて暮らしているが、そんな生活にも満足していた。ある時ひょんなことから知り合った女性・富田サチは、道雄の絵が好きだと言い、2人は付き合い始める。サチとの幸せな日々をきっかけに、画家として成功することを意識するようになる道雄だったが、相変わらず絵は全く売れない。焦燥感にかられる彼は、ある日、ごみ収集の最中に自分の画風とは全く異なる激しいタッチの抽象画が捨てられているのを目にし……。

主人公の画家・榎木道雄役は「河童の女」の青野竜平、ヒロインとなる富田サチ役は「異物 完全版」「魔法少年☆ワイルドバージン」の田中真琴が務めた。

2022年製作/122分/G/日本
劇場公開日:2022年12月9日

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映画レビュー

4.0自分の価値が変わる事で人は変わってしまう。

2022年12月10日
iPhoneアプリから投稿

『轟音』片山享監督最新作。今回は俳優の芝居で物語を成立させていくスタイルの中にしっかりと明確なメッセージ性が存在し、それによってこれまでの監督作の中でもより開かれた映画として感じた。人の評価によってその人の人格すら変わっていくというのが面白い。また自分からアウトプットした一端を捉えても、それだけではその人の全容は到底理解できないという事。自分らしく楽しく生きるという事が自分の幸せになると当たり前のようで多くの人がなかなか実現できない事に気づかされる。俳優の佇まいでドラマを成立させながら、鑑賞する側へ作品を捉える余白を絶妙に残す秀逸な作品。

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なゆ