「15分で区切ってYoutubeに上げたほうが良い」ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー kazasikiさんの映画レビュー(感想・評価)
15分で区切ってYoutubeに上げたほうが良い
3Dの吹替版で見ました。
率直に言うと、全く良い映画ではありませんでした。物語に奥行きがなく、技術デモやアセットフリップを見たときの感覚に近いです。
地上波の特番で30分で見る分にはいいかもしれませんが、映画だと思ってみるとガックリします。正直、15分で区切ってYoutubeで見るくらいがちょうど良いです。総じてそういった映像だと思いました。
ファンムービーとしてもアクション映画としても微妙な出来でした。
ファンムービーとして見ると、そもそも「このキャラクタってこういう人格なの?」みたいな感覚が終始つきまといます。この映画のキャラクタがしっくり来てる人ってどれくらいいるんでしょうか?欧米の子供向けアニメ映画のノリを無理やり演じてるようなキャラクターたちがなんとも違和感を誘います。
マリオシリーズもドンキーコングシリーズも何作か触れてますが、シリーズで共通したノリみたいなものが殆どない印象です。キャラクタの性格や喋り方も作品によりけりで、物語性が強い作品として「ペーパーマリオ」と「マリオ&ルイーズRPG」がありますが、この2つでもかなり雰囲気が違います。なので、そもそもどう作っても違和感が出るのは仕方ないことだと思います。ただ、ファンムービーとして見るなら、その違和感があるというのは知ってた方が良いかなと思います。
アクション映画としても微妙で、そんなに派手なことが起こらないです。色々理由があるんだと思うんですが、アクションゲームをベースとした動きは操作してるから面白いのであって、映像として見ると地味だな~と思う瞬間は結構ありました。ネコマリオとかマリオカートっぽいシーンは特にそう感じました。
あと、世界観としてリアリティレベルがかなりファンタジーよりなので、多少落下したり爆発するくらいでは視聴者も驚かないし、登場人物もケロッとしてるしで、迫力も緊張感もありません。
ゲームIPの映像化って難しいんですね。