「誰もが知っている「マリオ」。全世代におススメ!」ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー 焼肉定食さんの映画レビュー(感想・評価)
誰もが知っている「マリオ」。全世代におススメ!
アメリカで大好評ということ以外は特に前情報は仕入れず、公開初日に鑑賞。
ゲームよろしく、「ピーチ姫がクッパに攫われて助けにいく展開かな」くらいの予想をしていたが、マリオのゲームの中の話ではなく、ニューヨークのブルックリンから話が始まったのには、ちょっとびっくり。
序盤は「配管工・マリオブラザーズ」から話が始まり、「そういえば彼らは配管工だったな」と思い出さされ、もはや設定上のものと化していた「配管工」の仕事っぷりが拝める。
中盤、街のところどころで、下水管が破裂したような水漏れ騒ぎが発生。街を救うべく(+自分たちの評価のため)原因と思われる地下に潜ったところ、おなじみの緑色の土管に吸い込まれ「マリオ」の世界へ。吸い込まれた時に離れ離れになり、どうやらクッパに囚われてしまった弟ルイージをマリオと仲間たちが救い出す。ってのが大まかなストーリー。
ピーチ姫じゃなく、ルイージを助けにいくのか。と思ったけども、毎回お約束のように攫われるが、ピンピンしているピーチ姫を見て、当時から「なんというかイベントのようなもの」「っていうかちょっと楽しんでませんかね」くらいに感じてたので、今作の「強く頼もしいプリンセス」のピーチ姫には特に違和感を覚えなかった。
恐らく老若男女、ゲームをプレイしたことがなくても誰もが知っている「マリオ」。今までのゲームBGMをアレンジした音楽や効果音が惜しみなく使われており、「あ、こんなヤツ(敵)いたなぁ」「あ、ここはあのゲームが元かな?」と、30後半のおっさんであるが、若かりし頃にプレイした「マリオ」の懐かしさに包まれる。
余談であるが、私ががっつりプレイした最後のマリオはNINTENDO64の「マリオ64」。途中で出てきた「猫マリオ」は分からなかったが、周りの子どもが「猫マリオだ!」と言うのを聞き「最近のマリオは猫とかもあるのか」と思ったり、「たぬきマリオ」が私が知る地蔵になれるものと違い、空を飛んでいたのを目の当たりにし、ジェネレーションギャップにしみじとしてしまう場面も。
本作の適役であるクッパも、出だしは強く恐ろしい感じではあったものの、ピーチが好きでどこか憎めないキャラクター。ほんとイメージ通りの表現だった。
そのほか脇を固める、カメック、キノピオ、クランキーコング、ドンキーコング(Jrかな?)などもそれぞれキャラが立っており、良い味を出していたし、今回は吹き替え版を鑑賞したが、声もそれぞれのキャラクターに合っており(個人差あるとは思うが)、中でもクッパの声優さんはとても良い演技だったと思う。CGアニメーションも「素晴らしい」の一言。
特に良かったシーンは、物語の中盤、ピーチと修行(?)するシーン。同じステージに何度も失敗し、少しずつ自分なりの攻略法を考え、それまでの失敗の経験値で1ステージをクリアしていたあの頃の自分と劇中のマリオが重なった瞬間。恐らく共感いただける方も多いと思う。
見る人の世代によって、それぞれ異なる楽しみ方があるように思える。是非お子さんと一緒に見て欲しい一作。