ピンク・クラウドのレビュー・感想・評価
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フライヤーはキュートでお洒落だが中身は…
まさに新型コロナウィルスと重なるピンク・クラウド。
自然現象でただ空に浮かんでいて、これまでなんてこと無かった雲が凶器に変わり、人々の行動を支配する。
これまで当たり前に出来ていたことができなくなり、ニューノーマルとして周りが受け入れる様をみても、どうにも受け入れることができない主人公。
私たちがまさにここ数年で身をもって感じていたことだが、それがあまりにも長い期間続くと正常な判断がつかなく時がある、少し引きこもりと繋がるところもあるのだろうか。マイナス思考は段々と、確実に己を蝕んでいく。
週末で客入りの多かった劇場内。直感的に感じることは同じだろうが、結末を経て、人々がいま思うことはそれぞれ異なるのではないだろうか。
ロックダウンを思い出した映画
不穏な音楽で物語がはじまりニュースでピンクの雲に触れると10秒で死に至るということが判明し、家の中での生活を余儀なくされる。
その数年間で主人公は一夜を共にした彼と子をつくるぐらいの覚悟をして夫婦となるが、1日中顔を合わせるのがすごいストレスとなって家庭内別居という形になってしまう。
外の世界を知らずに大きくなった息子はオンライン上でガールフレンドをつくったりと家だけの生活に充実している。
他にウェブカメラの向こうにいる認知症の父との別離、オンライン上での浮気、友人の家に遊びに集まった少女の1人が友人の父親により妊娠させられてしまうなど様々な事態が巻き起こる。
数年間も家に閉じ込められたら憂鬱な気分になって、ストレス解消で何かしていないと頭がおかしくなってしまうし自殺とかもしてしまう人が出てきてもおかしくないなと思いました。
※ただ、劇中で1人だけ自殺してる方がいました。
現実を知ってるからこそ
長期間のロックダウンに疑問が湧いてしまった。コロナ前であれば「ずっと家から出れない」というSFは想像の世界であったがコロナでロックダウンを経験し、原因を追求するための研究やいろいろな人の知恵の集結を知っていると、何で何年も経ってるのに解決しないんだ?とかゴミや下水処理はどうなっているんだ?など、否が応でも外で作業をする仕事の人や、そもそも仕事は?等で気になる点が多かった。防護服は通販で買えないの?
政府が人工削減の目的で科学的に作り出したピンクの雲だから「原因不明」なのかも
…
と、ここまで書いててすみません。実は途中で何回か寝てしまい。。。
私の疑問が本編に出てたらほんとすみません。昼食後に観ると眠気が来ます。そんな映画でした。
予告でめちゃめちゃ面白そうだなと思ったので肩すかしでした。コロナ前ならきっと面白かったはず…。
after or with
コロナ前に撮影自体が終わって、公開時期はコロナの真っ只中という不思議な作品。ディザスターものかと思いきや、ディストピアものの作風なので、どんなものになるんだろうと思って鑑賞。
中々興味深い作品でした。まさにコロナ禍の現在とシンクロした鬱屈とした環境の中で、人が互いの嫌な部分を見つけていく様はコロナ禍初期にもあったなと思いました。現代はマスクさえしていれば外を彷徨くことができますが、この作品の世界では出たらピンクの雲に触れるだけで10秒で死ぬという恐ろしい世界になっているのも、初期コロナを彷彿とさせるようでした。
最後の場面は立ち向かったのか、それとも耐えられずに自殺を図ったのか、含みを持たせるラストでしたが、これもまた現在とシンクロしている不思議なラストでした。
ただまぁいくらなんでも辻褄が合わなさすぎじゃないかという場面は多々見られました。ライフラインが充実しているのは謎だし、体型の変化も何も無いのも謎ですし、どうやって社会が動いているかの説得力が欲しかったです。物語も家であーだこーだ言ってるだけなので、仕方ないっちゃ仕方ないんですが、ピンククラウドとどう対峙するのかというシチュエーションが欲しかったです。子供もよく育ったなとも。
ピンクは性欲のメタファーのようにぼんやり思いましたが、それぞれの解釈によって見方が変わるんだろうなと思いほくそ笑んでいました。もっとピンククラウドと対峙して欲しかったなぁ…。
鑑賞日 1/27
鑑賞時間 18:55〜20:45
座席 G-1
対比を見つける映画
生きるか死ぬか
外に出るか出ないか
一人なのか二人なのか
二人から一人なのか二人から三人なのか
美味いのか不味いのか
外に出すのか中に出すのか
現実なのか電脳社会なのか
受け入れるのか拒否するのか
ディストピアなのかユートピアなのか
無害なのか有害なのか
正解なのか不正解なのか
答えは出たのか出ないのか
救いは有ったのか無かったのか
そんな映画
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