劇場公開日 2023年1月13日

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SHE SAID シー・セッド その名を暴けのレビュー・感想・評価

全188件中、81~100件目を表示

3.5嗚呼ミラマックスよ

2023年1月28日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

知的

「大統領の陰謀」「ペンタゴン・ペーパーズ」の流れをくむ米の新聞記者が巨大権力に立ち向かう調査報道映画で、前二作に負けずきっちり作られていて間違いなく面白い。ただし今度はワシントン・ポストのライバル紙NYタイムズが主役で今回の相手はミラマックスを立ち上げた大物プロデユーサー、ハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ・性的暴行事件。強姦罪など11件の罪で禁固23年の刑を受けたのだから10年以上にもわたってこのとんでもない悪党(この人は明らかに病気)の罪を隠蔽しのさばらせて来たハリウッドの罪は重く、その映画界を映画によって真っ向から断罪したのは立派だとは思うがこの事件が発覚した2017年以降あまりにもポリコレが米映画界を支配し「ルールの下でしか映画が制作できなくなってしまった」という徹底ぶりがある意味映画をつまらなくしてしまっているのも事実。今回の女性記者二人のでこぼこコンビぶりが、大統領の陰謀のロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンを彷彿とさせて観ていて楽しい。まあミラマックスで活躍したタランティーノも映画作りに欲望を発散できていなければ犯罪者になっていたであろうことは想像に難くない。

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たあちゃん

4.0【人としての矜持】

2023年1月27日
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怖い

興奮

知的

好きな俳優キャリー・マリガンとゾーイ・カザンのWキャストに、今や敏腕プロデューサーのブラッド・ピットが手掛けた作品なので観に行ってみたらこれが素晴らしく良かった。

古今東西通じ、優越的地位を嵩に掛け反吐が出るような醜悪な所業を晒す輩は多かれ少なかれいるが、被害や不利益を被っても権力に阿ったり報復を恐れて黙認せざる得ない案件が山のようにある中で、様々な妨害に遭遇しながらも地道な現地取材で突破口を見出す調査報道の経過に感服。併せてOn the recordで告発に応じた被害者女性の勇気に賞賛。

被害者感情を蹂躙し"口止め料“代わりの示談をゴリ押しし加害者擁護と自身の報酬獲得に終始する弁護士に、企業の事勿れ隠蔽体質やらを見るにつけ、最後は性別云々を超越して、人としての矜持なんだろうと思わざるを得なかった。

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Chang Koh

5.0女性版『記者たち』かな

2023年1月26日
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鑑賞方法:映画館

知的

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てつ

3.5#me tooの火付け役となった記者たち

2023年1月26日
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まずもって、困難と思われたことを丁寧な取材を元に告発した記者に敬意を表します。
性的なハラスメントを受けた人に発言してもらうのは、困難なことだったと思います。

なんですが、とても丁寧にその取材を表現していたので、途中私にはちょっとまどろっこしい気もしました。

ちゃんと丁寧に見ることができる方なら、大丈夫と思いますが…ちょっと眠気が襲ってきた時間帯もありました。

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ぷぷぷ

5.0報道には世の中を変える力がある

2023年1月26日
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泣ける

権力に溺れると自分とまわりが見えなくなる人っているんだな。それを見過ごしてきた組織も同罪ですが。
世の中をよくするためにはマスコミ・メディアの力って大きいですね。そして同じような被害者をこれ以上ださないためにも声をあげた女性たちの勇気に感動です。
意思の強いミーガンとひたむきなジョディをキャリー・マリガンとゾーイ・カザンが好演。
この映画、回想シーン・再現シーンなどの映像を入れずに取材シーンと証言シーンだけで展開していくのがリアリティがあるし、描き方が誠実でとても好感がもてました。

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光陽

4.02人の女性記者の執念によって暴かれた真実。

2023年1月26日
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泣ける

悲しい

難しい

20年間以上黙秘され見逃されていたセクハラ・レイプ問題。権力とお金で握り潰してきた映画界の大物。被害者女性は示談金でサイレンスを求められるけれど心の傷は決して消えない。被害者女性の恐怖からのオフザレコードの真意もわかる…。

心や身体を潰されそうになりながらも
2人の女性記者が真実を暴く場面もよかったし、世界中で権威のある男性などだからといってセクハラ、レイプも正当化される当たり前の世界もどうにかしないとと考えさせられる映画だった。怖い気持ちもありながら声をあげた女性達に賞賛でした。

日本だって絶対声を上げられない被害者女性はいるはず。もう少しそのような女性に向き合って寄り添ってほしい。

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よっしー

3.5ワインスタイン

2023年1月26日
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音楽もいい。役者さんもいい。演出もいい。
被害者がいるのでカンタンにはいえないが、榊英雄や園子温でやればいいのに。

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filmpelonpa

4.5“虐待を当たり前と思ってほしくない”

2023年1月26日
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鬼畜映画プロデューサー・ワインスタインの悪行を暴き、世に伝えようとするニューヨークタイムズ紙の女性記者の奮闘ぶりに、一緒に涙し、一緒に喜ぶ…。時間を忘れて前のめりに見てしまう面白さがある社会派映画、今月1番の作品だった。
記者を演じる2人の女優の真剣な眼差し、真摯な演技にも拍手を送りたい。

興味深いのは、2人の記者は妻であり母でもあること。ベビーカーを押したり、子どもの宿題を見ながら仕事の電話に応じたり、家事をしながら取材を進めていく2人の働きっぷりを見ると、大変だよねぇと、ため息が。結局のところ男女平等なんて無理なのだ。結局損をするのは弱い立場である女なんだということのメッセージでもあるようにも感じた。

そして記者2人の子ども、被害者の子どもも全て娘であることにも注目した。
私たちの娘たちには、このような痛烈な痛みや悲しみを味わってほしくない。虐待、セクハラ…私たちの世代で断ち切らないといけないんだと。
実名を出した勇気ある女性たちにも敬意を表したい。

#Me too 運動のおかげもあって、ハラスメントに対する意識が強くなり、以前よりは男性も意識をしている人が多いように感じる(表面上は)。それでも簡単にはなくならない…。声を上げることのない女性、今もなお苦しみ続けている女性にどのような事ができるのだろうか。
難しい問題である。

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あさ

3.58∼12件

2023年1月25日
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泣ける

難しい

記者が襲われるのではないかと、はらはらして見ていました。
作中でWの肉声が使われていることにも驚かされます。

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マリエル

3.0世の中には、”ハーヴェイ”が何人いるのかな。

2023年1月24日
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鑑賞方法:映画館

アメリカ映画界を宸翰させた、ワインスタイン事件。その実像を追い求める二人の女性記者。とかく週刊誌のネタというものは、どこかスキャンダラスで下世話なものが多いが、たまにそのスクープ記事に喝采を上げたくなるときもある。"文春砲"にしても、よくぞ暴いてくれた!という記事もある。この映画は、その好例だったことだろう。内容自体が刑事事件にはなりにくいだろうし、民事にしても示談金で強引に口をふさがれてきた。ここは、やはりジャーナリストの出番。それを硬派なストーリー展開で進み、最後に留飲を下げさせてくれる。家庭の協力を得ながら、真相にたどり着こうと執念を見せる二人の記者に喝采。
ひとつ、ちょっと見落とすと、登場人物の相関図についていけなくなったり、キャストを見てもこれは誰だったっけ?となってしまう。それは、自分の理解力の不足なのか、日本人から見たらアメリカ人の区別がしにくい(逆もそのはず)からなのか。

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栗太郎

4.0これがセクハラなんだ

2023年1月24日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

難しい

敏腕大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの20年以上にもわたる数々のセクハラとそれに対して戦った女性記者の奮闘を描いた実録映画。セクハラによって人はいかに傷つくか。そしてその後、何が起きるのか。
僕はセクハラを受けた被害者のパートナーとしての立場からこの映画を鑑賞した。
こうした事態に巻き込まれたとき、パートナーは事態をどう理解し、被害者を受け入れるべきなのか。もしかすると、被害者に隙があったんじゃないかなどと加害者に近い目線でセクハラという犯罪を捉えて、目や耳や口を塞いだり、場合によっては苦しんでいる被害者を責めてしまうことさえあるのではないだろうか。そんなことを考えながら、この映画を観た。
実際にどうしようもないほど女好きな男はある程度(かなり)存在する。そうした男が金や権力を持つとこうした行動に走る。僕もそうした人種を何人か見たことがある。普段はいい人だったり、魅力的な人物だったりすることもある。しかし、裏ではとんでもない下衆野郎なのだ。こうした奴等は″自分はもてるから女性も喜んでいる″などと勘違いしていることが多い。不快極まりないこうした奴等がしっかりと代償を払わされる風潮、社会を作らなければならない。

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ゆみあり

5.0女性達が振り絞った小さな勇気を武器に2人の記者が巨悪に立ち向かうその勇姿が眩しい実録ドラマ

2023年1月24日
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2016年大統領選の最中にドナルド・トランプのハラスメント疑惑を取材していたニューヨークタイムズの記者ミーガンはトランプの当選によって追及を断念せざるを得なくなってしまう。同じ頃ミーガンの同僚ジョディは女優のローズ・マッゴーワンから大物映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインに性的暴行を受けたとの証言を受けて取材に乗り出すが、ローズも含めて同様の被害を受けた女性達は皆仕事を干されたり絶望的な条件による示談を承諾させられたりして取材への協力がなかなか得られない。そんな折出産を経て職場復帰したミーガンは上司レベッカに請われてジョディとタッグを組むことに。二人は粘り強く女性達に語りかけ続けることで少しずつ情報が得られるようになるが、それらの動きを察知したワインスタインはニューヨークタイムズに圧力をかけ始める。

ハリウッドだけでなく世界中に伝播したMeTooムーブメントの中心であるスキャンダルを告発した2人の女性記者の活躍を描いた実録ドラマ。被害に遭った女性達の証言や苦悶に満ちた表情が浮き彫りにする何十年経てども色褪せない深刻なトラウマに、ジョディとミーガンの献身に勇気付けられた人達が少しずつ勇気を振り絞って立ち向かっていく様に圧倒されます。ありきたりな実録ドラマだと主人公は家庭を犠牲にしますが、ジョディとミーガンは仕事も育児も一切手を抜かないのでそのタフさに驚かされます。タイムズ誌のチームワークも見事で、2人のよき理解者で適切な助言で2人をサポートする上司レベッカを演じるパトリシア・クラークソン、ジョディとミーガンをそれぞれ演じるゾーイ・カザンとキャリー・マリガンのカッコ良さに痺れました。

そして印象的なのは暴行の被害者の女性達。特に衝撃的なのは本人役で登場するアシュレイ・ジャッド。劇中でも言及される彼女が受けた壮絶な仕打ちを考えると彼女の勇姿こそが本作のクライマックスだったと思います。

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よね

4.0真相はこうだったのか!

2023年1月24日
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興奮

淡々と進むのに緻密なドキュメンタリーで起伏はないのに否が応でも上がるポイントがたくさんある!

りんご食べるのシーンとか先輩が残るとか、夜の駆け引きとか色々派手じゃないのにグワっとくる演出に痺れました。

ドラマと生のバランスが素晴らしく特に廊下のシーンの声が生々しくて気持ちが悪くなる描写は秀逸でした。

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yougo!!!

5.0こんな映画が好き

2023年1月23日
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この事実を映画でやるのは少し新しくなった証拠。
この国もそれに負けず新しくなって欲しい。

最近本読まないから、こうやって見せてくれるのはありがたい。
なるべくならフラットに作って欲しい。

最近キャリー・マリガンのおかげで、うちの子供、その子にも少し明るい未来が見えてきた。

昔そんなに好きじゃなかったけど、年齢いって、いい役者さんになってきたし、表情がいいなぁ…

後々にはこんな映画が、資料のように語られる世の中になればいいな。

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かし

2.0真面目

2023年1月22日
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もう少しエンタメにして欲しかったな

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ボケ山田ひろし

5.0この映画を作ったすべての人々に100億点!!

2023年1月22日
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怖い

興奮

知的

あのTwitter上で一大ムーブメントとなった
#me too 運動の発端となった
ニューヨーク・タイムズ紙の報道が
如何に困難な取材のもと実現したのか?

ハーベイ・ワインスタイン氏の悪業だけでなく
レイプや性的暴行に対する法律や社会システムの理不尽さにも
言及した本作!

選挙の前にトランプのパワハやセクハラの実態を報道することで
社会問題にしようとしてきた女性新聞記者に
新たなる取材対象としてハリウッドでの
セクハラ事件の噂が飛び込んでくる。

調べて行くうちに、ワインスタイン氏の
セクハラ事件をもみ消すために多額の賠償金を
ミラ・マックスと言う会社の金で払い
その見返りとして事件の一切を他言しないと言う
誓約書を書かされていた被害女性たち。
それはセクハラの上にパワハラを上乗せする様な許し難い事実。

何をしようが金さえ払えば無いことに出来る!

そんな間違った解決作を男性達が常套手段として
使っていることこそが全女性に対する不敬だとして
告発する女性記者たちと、
立場上、はっきりした事は言えないが
「女性」としてその怒りに共感する名もなき女性たちの、
できる範囲での協力と言う、か細い糸の繋がりが
大手メディアの記事となり、
やがてTwitterの大きなウネリとなって
ハーべイ・ワインスタイン氏を追い込み
世界中に女性の権利を守る動きとなった事。

そんな重大な事実を
ここまでエンタメとして面白く観せてくれる今作!
まるで一級のサスペンスのように、主人公や証人達を
ちょっと後ろから追うようなカメラワークや、
なんだか不穏に車が近寄ってくるシーンなど
ハラハラ〜〜が止まらない!上手いね〜〜!!。

兎に角、現代を生きる人間なら絶対観て欲しい。

で、月に8回ほど映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては

この映画、中心になった新聞記者達が
子育て中の一番大変な時期の女性達であること。
所々にその記者達の夫が子育てに協力しているシーンがあって
旦那さん偉いな〜〜と感じたけど
よく考えると、ちょっと前までは
同じように頑張ってる男性の映画で
奥さんが家で頑張ってるシーンなど、
ほとんど描かれていなかったよな〜〜。

それとこれは脚色だと思うけど
20年程前に被害に遭った女性が今は娘を持つ普通の主婦として、
子供達とテレビで映画を観ているところに
ワインスタインの事件を取材する新聞記者から
電話が掛かって来る。
電話の直前に何気なくテレビにむかって子供達と
「ペッパー・ポッツだ」と会話するシーンがあった。
それだけで、ワインスタインの被害者の1人が
誰の事か映画ファンなら直ぐに解る。
ドキッとするよね。

最後の最後、時代だな〜〜と思ったのは
やっとの思いで書き上げた新聞の記事を電子版として
PCの画面で確認して「アップロード」に当たるクリックを
皆で息を飲んで見つめるシーン。
これが数十年前が舞台の
「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密」では
新聞の輪転機が周りだすシーンだったけど、
どちらも、調査報道の大事さとそれを行なう記者達への
エールと鼓舞を込めて描かれたシーンだと思うわ。
記者の皆さん!どうか、この世の不正を
諦めずに伝えてくださいね。

最後にキャリー・マリガン!
「プロシング・ヤング・ウーマン」に続き、お見事!!
(これも↑ぜひ観てね!)

1/26 追記
米アカデミー賞の運営がこの映画を一切無視した!!
もう許し難い!!
自分たちの悪行を反省する気持ちが全く無いと感じた。
米のアカデミー賞の運営は偏りを解消するために
世界の多様な層の会員を増やした!と豪語しているが
この映画を無視した現実を見たら本当とは思えない。

日本のマスコミはもう、米アカデミー賞をこれ
以上宣伝するべきで無いと思う。
米アカデミー賞は、作品を評価する賞ではなく
あくまでも仲間内での人気投票だということを
もっと強調するべきだ!
権威でも何でも無いのだから!!!

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星のナターシャnova

5.0貴方の隣でも⁉️

2023年1月22日
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興奮

知的

先ずこの作品を企画し公開まで携わった全ての方々に、「有り難う」謝意を示さずには要られない。
一方的な報道パワーの作風ではなく、主人公等の私生活と仕事の描写バランスがとても絶妙に思う、「娘たちにはこんな世界の中で生きて欲しくない」・・っと言う思いが、ラスト募って行く。
人が農耕を始めた遥か昔から綿々と存在する立場を利用した「私欲暴力」
既に報じられている事とは言え、当、映画業界の報道後7年も経っていないスキャンダルを社名、団体を含め実名で創り上げた、そこには想像を絶する幾多の勇気と決断の局面有った事でしょう。
回りに与える影響等を考慮し「グレー」に仕上げる我が国では完成が難しい作り方。
「エンターテイメントとは言え、事によっては観て、考えて貰おう。」っと言うスタイル。
悪いものは「悪い」とハッキリ言う、声にする。
立場を利用した「権力の暴力」特別な事では無く、国の間からアルバイト先でも・・・さっき目にした看板の会社で起きているかも知れない、隣にいる方が被害に有っているかも知れない事象ではないだろうか?
「知ってもらい、考えてもらいたい」とメッセージを送ってくれる作品、世界はまだ棄てたもんじゃないな・・・っと今、この様な世の中だからこそ
尚、強く思えて嬉しい限りです。
タイトルの「SHE SAID」は何を含んでいるのか、確りと考えなければいけませんね。
見て見ぬ振りをする・・その行為も又・・・・

THANK YOU Ashley.

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too-ku-o

3.5相関図欲し目

2023年1月22日
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そう言えばこんなことあったな、くらいの記憶しか無かったんで、この作品でようやく何があったか理解した。

取材対象の人物関係や過去と未来が行ったり来たりして若干混乱したから、もう一回整理してから観たい。
良質で力強い作品。

邦題のサブタイトルは別にいらんかな。

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ヒビノミライ

4.0女性記者たちの日常と地味な取材の様子を単調なまでに繰り返します。本作の単調さは、欠点とは限りません。逆にそれが 「武器」になっていると思います。

2023年1月22日
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鑑賞方法:映画館

 2017年10月。米ニューヨーク・タイムズ紙に、世界を大きく揺り動かすスクープが 掲載されました。ハリウッドのプロデューサーで、絶対的権力者だったハーヴェイ・ワインスタインタインによる性的暴行事件です。
 固く沈黙を守る被害者に取材を続けた記事は反響を呼び、ピュリツァー賞受賞。2020年に、ワインスタインが禁固23年の判決を受けることにつながりました。この記事を書いた2人の女性記者の回顧録が原作となっています。

 さらに事件は性被害に遭った女性たちの告発運動「Me Too」に発展し、今も世界中に広がっています。また、ワインスタインに2度目の有罪判決が下ったのは、つい先月のことです。
 被害女優たちも現役で、作品の中でも実名が登場します。アシュレイ・ジャッドに至っては本人役を演じているのです。

 物語は、ニューヨーク・タイムズ調査報道部の記者ミーガン(キャリー・マリガン)とジョディ(ソーイ・カザン)は、性暴力の情報を得て取材を開始することから始まります。数十年にわたり多くの女性たちが被害に遭っていたことを知るものの、守秘義務付きの示談や報復への恐怖、絶大な力を持つ相手への無力感やメディア不信など厚い壁に阻まれる。2人は粘り強い取材を重ね、証言や証拠を集めてゆくのでした。

 けれども「パルプ・フィクション」「英国王のスピーチ」など、映画界に新風を吹き込んだワインスタイン側の守備は固く、証拠は消されていきました。権力者の性的暴力に始まる事件から浮上する現実の壁は厚かったのです。権力・金そして政治の癒着。裁判にかけても、フェミニストを自称する弁護士までもが示談を勧めてくる始末。ワインスタインは100万ドルの示談金を提示します。示談に応じた側は口外しない一項に署名。応じなかったのは、ひとりだけ。さらにジャーナリズムへの圧力。
 ワインスタインは、仕事を名目にお目当ての女をホテルに呼び出した事は認めましたが、多くを否認しました。女にしてみれば、屈辱、心理的恐怖を受けたのは明白です。
 有名になりたい。金持ちになりたい。ハリウッドが生んだスター・システムの歴史の裏側はあるにしても、事務所で働いていた女たちまでが辞職に追い込まれ、住む土地も変える事態となっていたのです。
 この事件は21世紀の今も起き続けました。示談金は会社経費で決済。情報は経理担当から漏れ始めたのです。

 真実が暴かれるスリリングな展開や記者の正義感と情熱、それを支える新聞社の信念という要素は「大統領の陰謀」以来のこのジャンルの定番です。通常ならここを強調してエンタメ作品にするところ。しかしワインスタインの裁判は続き、告発も後を絶たえません。ドラマ化するには生々し過ぎる現在進行形の出来事をどう見せるか。女優でもあるマリア・シュラーダー監督は、あえてドラマチックな描写は避け、禁欲の道を選びました。被害女性たちへの暴行場面を一切描かれません。ワインスタインも声と後ろ姿だけ。顔は見せず、ほんの少ししか登場させません。その代わり、女性記者たちの日常と地味な取材の様子を単調なまでに繰り返します。本作の単調さは、欠点とは限りません。逆にそれが 「武器」になっていると思います。

 取材先に電話をし、メールを送り、話を聞く。連絡が取れない相手は、直接自宅を訪ねてみる。2人の記者、ジョディとミーガンが、ゴツゴツと取材を重ねる様子を、家庭での「母」としての姿を交えながら積み重ねていきます。その点は女性が出産、子育てをしながら働く困難さを描いた映画としての重みも感じられることでしょう。

 さらに、話は聞くことができても非公表前提の「オフレコ」。示談成立に伴う秘密保持契約も大きな壁となります。悪を捉えながら記事にできないもどかしさは、見ているほうも記者の気持ちに感情移入されていきました。
 しかし勇気を振り絞り、報道前提の「オンレコ」の取材を受ける被害者が現れ、重い口は開かれていくのです。それが電話やインタビュー、編集会議など、同じような場面の繰り返しで淡々とつづられていきます。

 そのため娯楽作品としてのバランスやカタルシスには少々欠けてしまいした。しかしそれを犠牲にしても強調するのは、問題の根はワインスタイン個人ではないということ。権力者の不祥事を金と守秘義務契約で闇に葬る男性支配社会を厳しく批判し、事件の現代性を訴えているのです。

 余談ですが、わたしはセクハラをはじめとするハラスメントには懐疑的でした。冗談も言えない社会になってしまったことについて閉塞感を感じるからです。そんなわたしでもワインスタインの傲慢さと女性を単なる性の道具にしか見ていない人間性を見せつけられて、次第にこんなセクハラは許せない思わずにはいられなくなったのです。

 さて、本作の単調さに話を戻します。
 デリケートな題材に対し、その単調なリズムが一種の上品さを生み、倫理を保つものではないでしょうか。記者たちをことさら英雄視しない、抑制した語り口や扇情的にならず、一方でひたひたとサスペンスを醸成していく単調さは、欠かせない要素なのだと思います。同じようにジャーナリストを描く「大統領の陰謀」や「スポットライト 世紀のスタープ」とアプローチは似ていますが、禁欲度はより高いといえるでしょう。
 ハリウッドには昔から、「キャスティングカウチ」という言葉があるそうです。プロデューサーらが自分の部屋に女優を呼び、カウチ(ソファ)での性的行為と引き換えに役を与えることなのだそうです。残念ながらそれが今も死語にはなっていなく、次々と映画関係者のセクハラが露見しています。
 物語は素っ気なく、突然ラストシーンを迎えます。映画は終わっても、現実の問題はまだ終わっていないことに留意すべきでしょう。

追伸
 セクハラ取材と並行して、当時の大統領選挙の話題が頻繁に挿入されます。徹底しているのは、挿入されるニュース映像がことごとくトランプのスキャンダルばかりということです。セクハラを起こしたハーヴェイも熱心な民主党支持者でしたが、本作もトランプバッシングの挿入を通じて、相当な民主党支持なんだということを実感しました。ハリウッドというところは、民主党の牙城なのでしょうね。

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流山の小地蔵

3.5気づきが多かった

2023年1月22日
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「ヒトラーの虐殺会議」に続き、
毎秒、怒りと悲しみで震えながら観るような映画でした

ほぼ小説通りなのだけど、
レイプという言葉をカジュアルに使っちゃいけないとか
そういうさりげない所に、重要なことが潜んでいた

彼女らも作中で言及していたけど、
出社するなり無意味に名前を呼ばれたり、
すれ違いざまにぶつかった時、ごめんと触られたり
そういう一つ一つの所動が女性を鬱にさせてるのよ
そんな所も繊細に描かれていて、現実味が増した
最初に記者二人がコンタクトを取る場面のように
互いのアイコンタクトで交流をはかってよ
一方的なアクションはコミニュケーションじゃ無いのよ

あと、向こう側の弁護士が訪れた時の、
ミーガン(キャリーマリガン)の絶望的な瞳
自分が助けようとしている女優たちへの蔑み
弱い者へ口を閉じろというアクション
あれを受けて失望しているあの瞳が忘れられないです

こういう映画を観ると無力感に苛まれる
でも、常に弱い者の、力無い者の味方でいたいと思う

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JYARI