「重いけれど、見なくてはいけない」SHE SAID シー・セッド その名を暴け 映画イノッチさんの映画レビュー(感想・評価)
重いけれど、見なくてはいけない
内容が重いけれど、見なくてはいけない
いえ、重いからこそ、見なくてはいけない そんな映画です
でも重いが故に、話題になってから2年半経ち、ようやく見ることが出来た映画でもあります
権力者による性加害と言えば、真っ先に思い出すのは
あの有名なクリ▼トン元大統領(州知事時代)とモ●カ・ルインスキーの不倫騒動
裁判の結果、彼は無罪になってしまったけれど
この映画で最初にクローズアップされたのはトラ▲プの疑惑
こっちも、確かにあったのかもしれないけれど
大統領選前の民●党によるリークではないかとも思ってしまう・・・
まず感じたのは(男って本当に情けない生き物だなぁ)ということ
悲しくなります
でも、制作総指揮者の中にブラピがいたことだけは、暗闇の中に光を見いだした
全部署のチーフのほとんどを女性に担当させたというのは
女性監督のこの映画に対する強い意志を感じた
最初の数分間の、意味不明のシーンは、後半になってやっとつながった
???のせいで、ぐっと引きつけられる手法だ
また、画面上では「暴行場面」を一切見せず
全てを被害者自身の言葉で語らせているのも素晴らしい手法だ
被害者への配慮だけではなく、老若男女に見てもらうことを前提にしているからではないだろうか
米国にも民主党よりのメディアと、共和党よりのメディアがあり
これが、あの「ニューヨークタイムズ」だということを考慮しても
真実追究のために、大きな壁を乗り越えてここまで記者が奔走するなんて!
映画の中でも、電話越しではあるけれど、NYT社に裏切られたことを当事者に語らせ
更に担当記者(ジョディ・カンター)に謝らせるシーンは、感動した
日本に、こんな気骨のある記者・良識のメディアがあるだろうか
N■Kですら・・・・
2020年3月11日、当時67歳のワインスタインは23年の禁固刑を言い渡された。
名を連ねた被害者数は、82名!!
ミーガンは後日「この映画が、ハラスメントや虐待をまん延させてきた制度の欠陥を明らかにするだけでなく、勇気ある個人と真実の追求によって素晴らしい変化が起きることを示し、人々を奮起させる手本となることを期待している」と語ったが
昨年、2024年4月、なんとニューヨーク州の判決が
証拠の「不適切な使用」を理由に破棄され!!! 噴飯物!!
まだカリフォルニア州の判決が、あと10年残っていて、
彼はカリフォルニア州で服役を続けてることだけは救いだが
1番心に残ったのは「彼は私の言葉を奪った」という名言
仕事を奪い、男性への信頼を奪い、平穏を奪い、信頼を奪い、人生を奪い、精神を奪い、声を上げる勇気さえ奪った その罪は23年でも足りない
最後に愚痴を1つ
1人の登場人物を姓と名で分けて使ったり、挙句にはニックネームまで使ったりするのは、外国映画やドラマでは当たり前のこと・・・
それはそれでいいのだけれど、せめて日本語訳では、統一した1つの名前にして欲しい
混乱して、内容が入って来ないというか、追いつけないで~す
