劇場公開日 2023年1月13日

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「“虐待を当たり前と思ってほしくない”」SHE SAID シー・セッド その名を暴け あささんの映画レビュー(感想・評価)

4.5“虐待を当たり前と思ってほしくない”

2023年1月26日
iPhoneアプリから投稿

鬼畜映画プロデューサー・ワインスタインの悪行を暴き、世に伝えようとするニューヨークタイムズ紙の女性記者の奮闘ぶりに、一緒に涙し、一緒に喜ぶ…。時間を忘れて前のめりに見てしまう面白さがある社会派映画、今月1番の作品だった。
記者を演じる2人の女優の真剣な眼差し、真摯な演技にも拍手を送りたい。

興味深いのは、2人の記者は妻であり母でもあること。ベビーカーを押したり、子どもの宿題を見ながら仕事の電話に応じたり、家事をしながら取材を進めていく2人の働きっぷりを見ると、大変だよねぇと、ため息が。結局のところ男女平等なんて無理なのだ。結局損をするのは弱い立場である女なんだということのメッセージでもあるようにも感じた。

そして記者2人の子ども、被害者の子どもも全て娘であることにも注目した。
私たちの娘たちには、このような痛烈な痛みや悲しみを味わってほしくない。虐待、セクハラ…私たちの世代で断ち切らないといけないんだと。
実名を出した勇気ある女性たちにも敬意を表したい。

#Me too 運動のおかげもあって、ハラスメントに対する意識が強くなり、以前よりは男性も意識をしている人が多いように感じる(表面上は)。それでも簡単にはなくならない…。声を上げることのない女性、今もなお苦しみ続けている女性にどのような事ができるのだろうか。
難しい問題である。

マキ