「もし自分が被害者でも公にされたくない事実。」SHE SAID シー・セッド その名を暴け 涼介さんの映画レビュー(感想・評価)
もし自分が被害者でも公にされたくない事実。
ニューヨークタイムズの2人の女性記者が大物映画プロデューサーのセクハラ疑惑を取材する実話ベースのお話。
大物プロデューサーって事は、権力も才能もあり金もたっぷり持っている。俺のやってる事が嫌なら辞めろっ!て、思ってたんだろうな。
2人は別々にいろんなところへ行って被害者達と話す。あぁ〜そうかぁ、示談した人達は法的に相手を許しているので、事件を公表できないんだね。とにかく取材のトークシーンばかりでほぼ2時間。苦手な大量登場人物作品だけど、みんな話している事は分かりやすいし、話したくない気持ちもよく分かる。兎に角、この手の事件は証拠が残らないでしょ。かなり前の話だからDNA鑑定は無理だし、路上で突然襲われてレイプされてる訳じゃないし、同僚達も同様の被害にあっていて沈黙しているので自分が声を上げる事で会社をつぶして、皆んなを失業させる訳にはいかないよね。何より自分がレイプされた事を世間に知られたくないよ!
トランプさんや俳優さんなど、実名が出てきて、関係あるのかと驚きました。いろんな障害を乗り越えるニューヨークタイムズのスタッフ、カッコよかったです。ずっとモヤモヤしてたけど最後、出版決まって良かったね、ウルッ。
そしてエンドロールの制作総指揮にブラピの名前が!
見応えありました。
「二次加害」の典型例で、気持ち悪いと感じた。
この投稿に「共感」を押している人は、炎上させたい、という、「わざわざ、不快な投稿を上位に持って行きたい」人たちなのかと、思った。
「レイプを「恥」と感じるような、男視点での、「純潔主義」(処女信仰)みたいな価値観があるから」告発しにくい、環境になっている。(特に、男尊女卑が激しい、日本や、日本よりも女性蔑視が強い、途上国で)
そこを考えず(考えられず?)「レイプされたことを知られたくない」みたいな表現、「被害にあったことを「恥」と感じるべき」みたいな、「女は純潔を守るべき」という、男尊女卑に基づく価値観を、再生産するレビューを書いていて、
それを「悪気なくやっている」か「あえて、悪意をもってやっている」か、で、怖いと思った。
「会社が潰れて失業が困る…」とかって、「社畜」(あえて、そう書く。実際には蔑視表現で、好意的な意味では使われない言葉)的な考え方をしていて、「自分の権利(人権侵害や、レイプ被害にあい、それの「正当な制裁と賠償を相手に求める」という権利)よりも、依存対象の維持を望む」みたいな、
病んだ「昭和的」な考え方が、不気味。
そうやって「セクハラやパワハラをされても「雇い主の会社が無くなると困る」というような、自立できていなくて「依存心が強い」人間の、見方しかできない、このレビュー主がいて、(昭和世代の「男」に多い、考え方)
そういう人間に支配される、「雇い主(みたいなもの)な、夫がいないと、生活に困るから、暴力や浮気という被害にあっても、別れられない」みたいな、自立できていない、依存心が強い、昭和の女性(主婦)とかが、いたりする。
そういう「会社依存」「夫依存」みたいな、何かに依存しているのが当たり前で、自立できていない、そしてそれを自覚できていない、昭和世代の人間に多く、このレビュー主もそこに当てはまるように見える、そういった人間が「悪気なく」
二次加害的なこと、「レイプ被害は恥」だとか「自分の権利よりも、周りに気を使って、告発できない」だとか、昭和的な「村社会」(周りの目を過剰に気にする)かつ「男尊女卑」みたいな、価値観を再生産していて、怖いと思う。
本人が「この映画を褒めているつもり」でも、実際は、逆効果になることをしているから、残念すぎる。(悪意ありでやっているなら、効果的だけど…)