「役者陣の大健闘にシナリオが追いつかず判定負け」春に散る シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
役者陣の大健闘にシナリオが追いつかず判定負け
クリックして本文を読む
原作と映画は別物と百も承知の上だけど、あまりの改悪ぶりにガッカリしました。原作は無駄のない描写で、引退した四人のボクサーのその後の人生を通じて、『ボクサーと言う生き方』を描いているのが魅力です。一方,映画は主人公二人の師弟を中心にしているのはいいけど、翔吾の母親や佳菜子の実家など、原作にはない不幸なエピソードを追加した事で、かえってお涙頂戴的な昔ながらの日本映画になってしまっています。翔吾のキャラも最後までチンピラ風なのも、ありきたりです。監督・脚本が、人間ドラマに定評のある瀬々敬久とは思えない出来でした。ただし、役者陣はみなさん大熱演で星のほとんどは、役者さんです。佐藤浩市は、こんなにも豊かな表情ができるのかと改めて驚きました。横浜流星、窪田正孝は、ボクサーライセンスを取っただけに迫力あるファイトシーンが凄いです。片岡鶴太郎、哀川翔のトレーナーもお二人のキャラぴったりでした。
コメントする