「新たな戦争映画の誕生」西部戦線異状なし みっくさんの映画レビュー(感想・評価)
新たな戦争映画の誕生
戦争映画の傑作といえば「プライベート・ライアン」だろう。
冒頭のノルマンディ上陸のシーンは映画史に残る戦闘シーンだと思う。
特に「命の軽さ」というか「こんなに無駄死にするんだ」ってのをまざまざと見せつけられる。
で本作。
本作は1次大戦なので、塹壕が舞台。
両軍塹壕内でにらみ合い、そして突撃。
人間が「これでもか!」と使い捨てにされる。
これが戦争の本質だろう。
ラストは特にひどい。
停戦発効まであと数十分。兵士たちは帰国する気まんまんなのに、アホ将軍が挽回しようと突撃させる。
で、その後の字幕解説に驚かされる。4年間の戦争期間中、たった数百メートルの陣地をめぐり、何百万人と死亡した、と。
このラストの突撃もおそらく100mほどの陣地を広げることを狙った突撃だったのだろうか。
将軍のメンツをかけた戦いで犠牲になるのは一兵士、というのは、古今東西、変わらないのかもしれない。
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