「盗むべからず」西部戦線異状なし Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
盗むべからず
ナタのようなものを振り下ろして撲殺する、格闘で刃物を相手を文字通り滅多刺しする主人公。戦争映画ではあまり見ない、まるでバイオレンスサスペンスのようであるが、人を殺める行為に変わりなく生臭くリアルである。軍人としてそれでも練度を積んでいく主人公、しかしながらマシーンになれぬ人の姿をよく表す。
将軍や上級役人が出てくるが、政治的側面としての戦争を論じるには至らない内容。生活格差表現は情緒に過ぎる。荒らされた農家には同情しか覚えないところ。戦地にのみシンパシーが寄りすぎてて、それ以外が切り捨てていないか。終盤のカットのくだりから、高地戦を思わせるような展開は蛇足感が強い。
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