「異臭」世界が引き裂かれる時 Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
異臭
2014年7月、ウクライナはドネツク州で暮らす妊娠と夫が紛争に巻き込まれて行く話。
親ロシアの分離主義勢力による大砲の誤射により家の壁が崩れ落ちる中、夫の友人に車を奪取され…。
TVで情報は掴めているのに戦争が始まっていることを受け入れられない、受け入れたくない妻。
そんな危機感の無いイルカと、煮えきらない夫トリク。
そして猪突猛進お話しにならないキーウから戻ったイルカの弟ヤリク。
そんな3人が不穏さを増していく村でいよいよ追い詰められて行く物語で、恐ろしさや悲しさややり切れなさ、そして力強さもあるにはあったけれど、イルカが本質を見ようともせず夫に当たったりゴネたりと、ある意味能天気な様にも見えてしまい、せっかくのラストもそれ程には響かなかった。
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