彼方の閃光のレビュー・感想・評価
全8件を表示
戦争がテーマならもっと深掘りを!
眞栄田郷敦初主演作ということで、
期待して観た作品ですが、
3時間と長い割には、色々と中途半端に感じました。
戦争を知るために、
主人公は長崎・沖縄へ行くわけですが、
核心をついていたのは、沖縄での尚玄演じる糸洲のみ。
糸洲が話していることが戦争の本質だと思いました。
全編通して、ほぼモノクロですが映像が美しく、
音楽も素晴らしいがゆえに、
池内博之演じる友部ががなり系のキャラクターである
ことが残念でなりませんでした。
映画の世界観にはマッチしない気がしました。
もちろん友部の幼少期からのある種のトラウマが
彼をそうさせているのは理解できるものの、
このキャラクター造形である必要があるかは疑問でした。
BL設定も必要!?と率直に思いました。
色々と気が散るので余計だと感じました。
眞栄田郷敦を観る映画ですね。
色々ともったいない!というのが率直な感想です。
長さの意味
2024年劇場鑑賞41本目。
10歳まで全く目が見えず、手術である程度回復はしたが色が判別できず
モノクロの世界に生きる男の追体験をさせたいのか、モノクロで描かれていく物語。
目が見えない時から祖父に聞かされてきた、被爆者を撮影した写真家の画集を盗み、その勢いで長崎に行って運命の相手と出会いドキュメンタリー映画を作るという話なのですが・・・。
その画集を盗むとか、池内博之演じる男との関係とか、なんかいらないノイズがところどころって惜しいなと感じるのは減点内容となるのですが、そういったいらない要素で時間稼ぎをして長いなこの映画、と退屈してきたところに最後の仕掛けが炸裂して、ああ、ダラダラ時間稼ぎをしていたのはこのためだったのか、確かに90分くらいの作品じゃここまで心に響かなかったな、と思った次第で、そこの演出だけで一気に点数が引き上げられた感じです。
ただパンフレットは3000円くらいするので高すぎます。
結局何が言いたかったのか
すべての要素が主張しすぎてる気がする。
反戦か未来への警鐘か恋愛か一つ強いテーマがあれば違ったかなぁ。
登場人物も個性が強すぎて共感しずらい。
戦争についての討論も長い割には響かず、結末もあやふやなまま何故か未来へ。
結局盲目だったのがモノクロながら視力が回復したのは映画的な演出だけのようで、何度もそのエピソードを挟む理由もよくわからなかった。
沖縄の戦争の歴史はちょっと詳しくなった。
出演者の演技と映像美は必見
現在の生活の中に今も残る戦争や未来への問題提起がある。
各人考えさせられる内容で、監督がパリを拠点にされているからか、哲学的で官能的でその映像美がフランス映画に近いようにも感じた。
出演者の演技必見です。
彼方の閃光
(English follows after Japanese)
眞栄田郷敦さん初主演映画『彼方の閃光』観てきました。一番心に残ったのは、沖縄県出身の尚玄さんが戦争について語るシーン。胸を打たれ、涙が溢れた。
主人公・光の美しい瞳に圧倒され世界観に吸い込まれた。こだわりのモノクロ映像も美しいが、鮮やかな景色は壮観そのものだ。
I went to see the Gordon Maeda's first starring movie "Kanatanosenko''. The most impressive scene in my mind was where Shogen from Okinawa talks about the war. I was so impressed and was moved to tears.
The eyes of the main character, Hikari, were breathtakingly beautiful, and I was drawn into the story. Of course, the monochrome images are amazingly beautiful, but the vivid sceneries are magnificent and will remain deeply in your heart.
映画館で観る事をおすすめする
キャストの個性と存在感、モノクロ映像のせいか、画力?、と言えばいいのか、スクリーン力(ぢから)が強くいつまでも心から離れない。
沖縄の轟壕では、光の心情が伝わって、同体験をしているようだった。
パンフレットにはカラーのページもあり、糸洲のタオル、海、夕陽が鮮やかで驚く。
パンフの半分ほどが最少ページにするための最小文字の切り口のちょっと違う小説「彼方の閃光」がありワクワクして読んだ。こちらは、映画を観た後だからか凄く分かりやすい。
この映画はヨーロッパ辺りで絶賛されるやもしれぬ。
暗闇、音、光、色彩、映画の基本要素を再構築する試みが最初のアイデア...
暗闇、音、光、色彩、映画の基本要素を再構築する試みが最初のアイデアだと聞き、劇場で鑑賞。所謂実験的という表現ではなく、普遍性を再定義するようなコンセプトがストーリーとして描かれてゆくことに驚きながら、役者のぶつかり合い、対話する熱量に一気に映画に引き込まれた。戦争は主題ではなく日常の延長線上にあるものとして描かれ、恋愛や葛藤も同じ地平に存在している。矛盾さえも人間にとってあるべきものであるという視点なのかもしれない。重々しいテーマにぶつかりながらも、不思議な透明感すら感じさせるのは主人公を演じる眞栄田郷敦の存在。そして、冒頭の暗闇と音だけを感じる数分、2時間以上のモノクロの世界を経て、ラスト近くに色を再発見する体感。これは劇場でしか体験できないことだと感じた。劇場で観ずに語ることのできない映画、特別な体験だった。
映像は非常にキレイでした
設定とか質はなかなかのものだと思いました。内容も想像以上に濃くて、何かしら作家の意志みたいなものも強く感じましたが、如何せん、長い・・・。大変よろしい演出、パフォーマンスも、あまり魅力を感じない・・・むしろ出てくる人みんな嫌、いい人でも嫌になるような印象で、見ていてスッゴくつらい作品でした。まぁ内容からして決して面白いとか楽しいものではないとは思うけれど、なんか生理的な拒絶感が沸々と・・・。もっとコンパクトにしてほしいものです、つらいので─。正直あの長さであのエンドロールは、かなりむかつきました、あくまで個人的な率直な感想です。
全8件を表示