フェイブルマンズのレビュー・感想・評価
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8ミリは真実を焙り出す魔法
8ミリがスピルバーグの出発点。
家族を映し、クラスメイトを映す。記録を紡ぐことが彼の存在証明。
8ミリは人間の裏の顔を無意識のうちに映し出してしまう。
彼は無意識のうちに裏の顔を感じとっていく。
両親の仮面夫婦ぶり。父親の打算、母親の揺れ動く心、クラスメイトの意外なコンプレックス、無意識がなせる想定外の行動。
8ミリは真実を焙り出す魔法なのかもしれない。
彼の感性は、映像の意外性から湧き出てくる。
彼の原点は彼らに委ねられていたのだ。
そう唸らせる、父親役のポール・ダノと母親役のミシェル・ウィリアムスのコラボが絶妙だ。
スピルバーグができるまで
幼少期から映像の面白さに魅了され、ぐんぐんと才能を伸ばしていく様子が描かれていて面白かったです。
映像には真実が写り込んでもどのようにでも編集できる。
いじめっ子でさえもヒーローに仕立て上げられる。
そんな映像の無限の可能性に魅了されていく様が何とも興味深かったです。
スピルバーグ監督の自伝的作品
この両親にしてこの監督ありなんだなぁなんて思いながら見進めていたけど、母親の不倫に気付いたあたりで、なんて母親なんだろうと。母親の堂々とした不倫ぶり!?に唖然となる。おばあさまが亡くなる時のベットでの演技も。母親役の演技がわざとらしくて自分は嫌いだ。
タイトルなし(ネタバレ)
とても深く優しく悲く、でも暗くない映画だった。
正直一度の鑑賞では全てを理解することは難しく、追って再び鑑賞した。
パパ: IBMの天才エンジニア。妻が大好きで優しい合理主義者
ママ: 子供や夫を愛するお母さん。でも自分を自分らしく保つために必要だったのは夫ではなく、夫の友人。家族を犠牲にしてでも自分の在り方を貫いた。
サミー: 映画を諦めきれずに大学を中退しそう。
家族と自分の理想というテーマで鑑賞すると、
家族を犠牲に自分のあるべき姿を追い求めた母。
妻を心から愛していたものの、自分が与えきれていない何かを感じていた父。そして離婚が成立。
母は、父にはこれ以上の幸せがあるはずなのとサミーに話す。
しかし父は離婚によって得るものはなく、IBMでの順調な仕事だけが人生となる。
一方母はアリゾナに戻り好きな男と幸せを送る。
妹のセリフ: 自分が到達できないような人(天才のパパ)に崇められてママは大変よ。ダニーはママを笑わせてた毛けど、天才のパパは静かに話を聞くだけだった。
そんな中サミーはハードな学校生活に耐えかね、映画の仕事は諦めきれないでいた。
父は仕事を諦めない人、母は自分の理想を追い求めて人生を諦めない人。
良い意味でも悪い意味でも、自分の気持ちを最優先した親の子供であるサミーは自分の好きなことを絶対に諦めない人だと、最後、父は悟ったのではないか。
父が私生活共に幸せになるには、他の女性と結婚すべきだった。でも妻を心から愛していたから結婚し、妻の気持ちを優先して離婚した。
一方母は子供や夫を傷つけたという罪悪感はあれど、新たな暮らしを幸せに送っている。
どうすればよかったのかとかいう問題ではなく、これが運命というものなのかな。
No. 1319
巨匠の青春を覗けたお得感と、だからこその非エンタメ感
スピルバーグの自伝的作品なので、映画にどう目覚め、どうやって凄腕監督になったのか、語られる気がしていた。しかし本作の見処は、両親や級友やガールフレンドとの関係。ただし、その顛末は娯楽作品としてはスッキリしない。自分が子供なら、母の振る舞いは理解できないし、かなり大人にならなきゃ赦せもしない。作品鑑賞後の予想外ないじめっ子の反応も、そっち側の気持ちなんて、なーんとなくしか理解できない。ガールフレンドも、もの凄くいがちなコではあるが、エンタメとしてはドラマチックじゃなさ過ぎる。正直、スピルバーグの実話ベースでなければ、出来がいい青春映画とは思えない。ただ実際の人生は、教訓や共感を与えるように、シナリオライターが手を加えた作り物じゃない。伏線も回収も、誰も用意しない。だがそれだからこそ、巨匠の本当の青春が垣間見えた気がするお得感はある。また途中まで、普通のお父さん像がハマりすぎていて、ポール・ダノだと気付けなかった。しかし気付いてからは、彼のなりきり力に目を奪われた。
納得の少年時代
兎にも角にも巨匠スピルバーグの幼少期から青春時代を描いた自伝的映画、クレジットで両親に捧ぐと出ていました。コンピューター技師の父、ピアニストの母、天才的知性と芸術性の遺伝子を受けていたから大成したことへの感謝もあるのでしょうが、そんな私的な感情で映画を撮る人ではないと思います、おそらく自身を継ぐかもしれない映画を志す若き才能への励ましが込められていると感じました。
巨匠ジョン・フォードが若きスピルバーグにカメラアングルの秘密を語る絵画のシーンは印象に残りました。
仲良し一家が離婚の悲劇、技術屋と芸術家では相性が悪いように言っていましたが、夫は妻の最大の理解者だし優しさ、感性においても非はありませんね、ただ、妻は完璧主義者の夫に気後れし疲れたようにも思えます。
率直に言えば家族のホームビデオ、これがスピルバーグさんの物語でなければ2時間半を超える長尺には耐えられなかったでしょう。両親の離婚で傷ついたにもかかわらず、ご自身も離婚歴がありますから、両親の気持ちが分かる年になったということでしょう・・。
面白かった。
・母親がピアニスト?で食器やテーブルクロスが使い捨てっていう生活が目新しかった。
・父親の親友?と母親とが付き合う事になって、二人は別れて、ラストに親友とのツーショットを見て、深く落ち込んだ父親の姿を見て、好きだったりするとやっぱり完全に感情を切り離した他人という風にはなれないんだなぁとしみじみと思った。
・ラストに出てきたのがデヴィッドリンチとはわからず、後から知って驚いた。
・母親がキャンプ中に親友と浮気?している映像を家族の中では編集して流さず、一人ひっそりとまとめていて言いたいけど言えないという苦しみの感じが辛そうだった。それを後から見せる形になったけど、幼少期に見せたおもちゃのSLの映像を楽しそうに見せたシーンとを重ねる映像的な面白さもあって悲しいなぁーと思った。
・ユダヤ人ってだけでいじめてきた背の高い男が好きな女子と仲良くなるのかと思ったら、その友達と仲良くなって驚いた。その子が確かキリストの見た目が大好きっていうのも何だか新鮮だった。その後、付き合って両親が離婚するからって一緒に来てくれっていってそれとどう関係あるのと別れるというのが切なかった。
・また、いじめてきた男を英雄のように編集した余暇の映像を流していた。5分間だけ仲良くなりたかったという理由でそういった編集をしていたのが、なんとも言えなかった。それが結果、当人はあんな立派な人間じゃないのに何であんな事をしたんだと傷つけるというのも皮肉だった。
・母方の祖母の兄?が突然家にやってきて、映画関係?の仕事をしていたもあり、映画の仕事は身を削るだけで不幸だというようなことを言っていた。創作は楽しいだけじゃないという以上の重たい感じだった。何か、頭に残った。
・カメラで撮影していたり、編集機で作業しているシーンが楽しそうで面白かった。
親子物語
人生ままならぬけれど
Amazon Prime Videoで鑑賞(字幕,レンタル)
スティーブン・スピルバーグ監督の自伝的作品と云うだけでとても興味を掻き立てられましたが、いじめっ子との和解エピソードは良かったものの、親子関係のストーリーなど、「だからなんなの?」と云う感じであまり刺さりませんでした。
私の人生経験が足りないせいかもしれませんが…
人生ままならぬこともあるけれど、それら全てをひとつの経験として映画に反映させ、素晴らしい作品に昇華して来たスピルバーグ監督の原点を知れただけで良しとしたい。ジョン・フォード監督に言葉を掛けてもらっていたなんてすご過ぎる。
タイトルなし
恐らくスピルバーグが映画監督になる迄の姿だけを追うような作品ではないのだろうなと思っていたが、想像以上に映画監督を目指す描写は薄く、家族の問題を色濃く描いた作品になっていた。イジメに両親の離婚と、なかなか表に出したくないような内容を描いている。観ていて楽しかったり悲しかったりもするんだけれど、どの方向にも感情の振り幅は小さく、いつも選んでいる映画.comの印象アイコンを選べなかった。強いて選ぶなら亡くなった祖母からの電話のシーンが滅茶苦茶怖かったので「怖い」かもしれない。
食事のシーンでプラスティックのフォークだと味が変わるって文句を言っていたけれど、日本でもエコを理由に紙ストローや木のスプーンなんかが使われるようになって同じような文句を言っている。恐らく今のアメリカも同じような感じで入れてきた台詞なのかなと思った。
水平線の位置の講釈を受けた直後のラストシーン、つまらないド真ん中に水平線がきていたから慌ててカメラの位置を直す茶目っ気のある演出がベタだけれど良かった。
映画への想いが胸アツ
5~60年代の雰囲気は本当におしゃれで、どのような設定でもストーリーを効果的に盛り立てる。
本作も様々な地域が舞台になったが、どこでもそれぞれの良さがきれいに映えていた。
アリゾナの砂漠感もすごく良かったが、個人的にはやはり何だかんだカリフォルニアのスクールライフの青春感が一番印象的だった。シニアスキップデーの甘酸っぱさもウキウキしたし、夕方のロッカールームでのいざこざも独特の映像美を感じた。
全体を通して、ストーリーは特筆するところはなかったが、映画への熱い想いと景色の撮り方はすごく心に刺さったし、そして何より地味ながらもお父さんの耐え忍ぶ家族愛は何だかんだ一番心に染みたかも知れない。
期待通りとはいかず決め手にかけた作品ではあったが、上映時間150分もあっという間に感じるエンターテイメント作品であったことは間違いない。
まさにウマ男
落語か?落語なのか?
母が父に内緒で映画を応援してくれたことが後で別の秘密の共有につながるとか…そういう語り口のうまさ、もはや落語じゃん、ていう。
なので面白さより僅差でうまさが勝つ(もちろん面白い)。
そりゃ本人が撮ってるんだから、のちの名監督のアマチュア時代、とかいう絶妙にむずかしい芸術内芸術問題もぬるっと解決でしょうよ。
普通こういうのって、後から別の監督が撮って文句言われたりするものでしょ…? そこをご本人登場って微妙にズルくない?自分はともかく、両親のことを描きたかったんでしょうけど。
あと例の有名なエピソードがまさか映画で観られるとは。あの終わり、「ウマい!」しか感想なくないですか…?
映画探偵フェイブルマン、彼のフィルムはあらゆる嘘を暴くのだ!と脳内番組が始まるくらい筋金入りのフィルム人間、つまりウマ男なんだけど、才能があるぶん、下手すると誰かの人生を破壊しかねない、端的に暴力だってことなんだろう。
「人には言わない。秘密だよ」と言いながらレンズを向けるスピルバーグ…。彼はユダヤ人だけど、なんなら彼の神より多くの人を劇場に呼び集めることができる。
かつて流浪の民だったユダヤ系は便宜上つけたために意味のわかる苗字が多いと聞いたことがあって、Fabelは寓話…タイトルまでウマいとか。
あと映画での扱いに傷ついた彼と、そうとも知らずに結ばれた彼女。2人の行く末を考えると…怖い。
•••納得
フェイブルマン家、
天才的なお父さん、
お母さんとベニーとの事、
サムのスカウトや学校仲間ガールフレンド、
サムの映画作りの才能、
スティーブン•スピルバーグの自伝的作品
でなかったら、
モヤモヤ〜〜〜。
お母さん、自分の心のままに、って息子に言うけれど、いろんな場面に当てはめると、
評価もそれぞれになるかと。
お父さんに落ち度なんて無いし‥‥、
サムが転校してイジメにあい
お父さんの事責めてたけど、
悪いのはイジメているヤツらということ
間違わないで欲しい。
色々とお父さんが可哀想に思えて来る。
しかし、このお父さんの
広い広い神のような愛と
一つに秀でた才能とその探究心を
受け継ぎ、
天真爛漫で自由な温かい心模様を
お母さんから受け継いで、
さらに楽しい家族にも囲まれて、
芸術作品とも言える
数々の作品を
生み出せたのなら、
納得❗️
余談、
子供だからいいのかしれないけれど、
宗教の事気楽だったな、と感じた。
イスラム教ではないのかな。
デミルとフォード
セシル・B・デミルの『地上最大のショー』にはじまり、ラストは“映像の詩人”ジョン・フォード(デヴィッド・リンチ!!!)の登場で幕を閉じる。ジョーゼフ・L・マンキーウィッツのパージを巡ってデミルとフォードが対立した経緯をご存じの方なら思わずニヤリとさせられる演出である。フォードに「大衆の好みを誰よりも知っているが、わたしゃあんたが嫌いじゃよ」と言わしめたデミル。デミル→フォードへと、年齢を重ねるにつれ作風が変化してきた監督スピルバーグの半自伝的作品といわれる1本だ。
技術者の父さん(ポール・ダノ)はメカのことになるともう他のことは目に入らない。小さな電気メーカーからGEに引き抜かれ、やがてIBMに転職する理系わらしべ長者だ。しかし、家族のためにピアニストになる夢をあきらめた芸術志向の母さん(ミシェル・ウィリアムズ)にしてみれば、堅物の父さんは優しくていい人だけどどこか物足りない。家族は父さんの出世に伴って、アリゾナからカリフォルニアへと移住、生活もだんだん豊かになっていくのだが....
黒澤明は映画作りの魅力の一つに“編集”の面白さをあげていたが、サミー初期の作品には、巧みな編集や技術的な工夫がふんだんに盛り込まれている。それは、当初大衆迎合的なエンタメに走っていたスピルバーグの(デミル風の)作風とまんま被っている。家族で車に乗ってハリケーンを追いかけるシーンや「全ての出来事に意味がある」なんて台詞を聞くと、あの『未知との遭遇』を思い出さずにはいられない。ナチスをやっつけたはいいものの味方全員を失って悲しみに浸る米軍兵士の物語は、『シンドラーのリスト』や『プライベート・ライアン』へと繋がっているのだろう。
しかし、カリフォルニアに越してきて以来、元気のない母さんのために撮りだめしていたフィルムを編集していたサミーは、そこに見てはいけないものを見てしまうのである。ここでサミー青年は、技巧的な編集には頼らないあのままの人間の姿を映し出す映画が、観客の心に刺さることを学ぶのだ。高校卒業記念に撮った海辺の映画の中で、サミーを苛めるいけすかないジョッグ野郎を美神として演出したくだりなどには、おそらくサミーの、いなスピルバーグのヒューマニズム路線への作風変化をオーバーラップさせているにちがいない。
映画関係の仕事をしているオジサン(ジャド・ハーシュ)から、映画作りにのめり込めばのめり込むほどに「芸術と家族の間で引き裂かれる」ことを予言されるサミー。結局仕事最優先の父さんと夢みがちな芸術肌の母さんが離婚したように、キャリアを最優先させたキリストオタクの彼女に、映画監督を夢みるサミーは思い切りふられてしまうのだ。が、夢をあきらめきれないサミーは、遂にそのきっかけを手に入れるのである。「地平線はどこにある?」ジョン・フォードに面会したサミーは、映画界への一歩を踏み出すのである。まだどこにも定まらない自分だけの地平線を目指して.....
芸術家の血
スピルバーグの幼少期から青年期のストーリー。
史上最大のシヨウを見てから夢中になるカメラを通してストーリーが進む。彼の繊細さと大胆さが垣間見える映画。1回目より2回目さらに3回目見るうちにスヒルパーグがまた好きになる。
父親は天才、母はそんな父を愛すも、心は親友の愛情を欲していた、まさかの内容。
カメラでキャンプの様子を取るうちに、母と父の親友の愛情を知る。知った後の少年の心が良く描かれる。
母の相手役がまさかのセスローゲン、これがとてもいい味出しており、見ていて納得する程に。
可能ならば映画撮影前迄の導入部まで見たかった。父や叔父の血を、の天才を、受け継いたスピルバーグをもっともっと見ていたい作品でした。
ある監督との会話の中、絵が未知との遭遇を匂わす。
スピルバーグの映画がもっと見たい!
映画バカ
スピルバーグ自伝的作品ということ。
昔でいう映画バカってやつだよね。そうじゃないと務まる職業でもないってこと。どこまでリアルかはわからないけど、鵜呑みにしたとすると母あって・父あって妹たちがいる、そして親父のパートナーでお袋の不倫相手がいる複雑な環境下と持って生まれたセンスが融合してんだろうね。
子供なのに仲間集めて映画作れるなんて、求心力あっての才能なんだろう。
作品を振り返ると本当に多種多様な作品作りでやっぱ天才だよね。
最後のジョン・フォード監督との地平線の話、演じてるのがデビッド・リンチ。ラストシーンに監督との話を持ってきてアングルを直す。最後まで見せ場作ってて、観ている人を喜ばせようする映画人。
2時間半楽しませてもらいました。
夢のある、ファンタジーのようだけど現実
2023 100本目
スピルバーグが人生を振り返るとき
スピルバーグも、自らの人生を振り返る歳になったんだな。『フェイブルマンズ』それでも映画人の悲しさ、自らの素材さえドラマにしてしまう。事実はどうあれ、一人の大監督の自伝捉え、鑑賞するのも一考。映画の輝いていた時代を生きた最後の監督とともに。
前半は、つまらないドラマ、後半で帳尻を合わす。
スピルバーグの自伝的作品。
アリゾナでの幼少期から、ロスに移る青年期と映画界を目指すまでを描いています。
前半、アリゾナのお話は退屈で、安っぽいメロドラマ風。
スピルバーグも鈍ったな、なんて思ってしまうのですが。
後半で、帳尻を合わしてくるあたり流石。
映画作りでいうと、オーソドックスなタイプになるのかな。
ドラマを作り込むタイプ。
その分現実感がなく、作り物感が漂う画面。
あまりにも、メークのきっちりした母親に、生活感がでてこない。
出来すぎた家庭も父親像も、不自然だ。
それでいて、後半で一気にドラマを仕上げてくるのは、流石職人技と唸らせる。
ユダヤ系という複雑さ
スピルバーグの家庭である。
日本にいると、よくわからない概念だけど、欧米ではそうではないことを、改めて感じさせる。
アリゾナでの生活では、ユダヤ系ということで差別は受けない。
ロスに移り住んで、ハイスクールでの差別は、強烈だ。
同じアメリカかと思ってしまう。
ロスでは、アリゾナほどユダヤ系が多くないのだろう。
同級生の言葉が、きつい。
「イエス・キリストを殺したのはユダヤ人だろう」
確かにそうなんだけど、イエスがユダヤ人のマリアから生まれ、ユダヤの系図であることも事実。
ここは、反ユダヤ主義の影響と見るべきだろうか。
おそらく、ロスでは、ユダヤ人は少数派なんだろうな。
知的レベルと高学歴、財政的にも恵まれた家庭の多い、ユダヤ系。
やっかみや、嫉妬を受ける要素は、多分にある。
スピルバーグが、人生を振り返るとき
もうそんな歳に、なったのですね。
映画界に入る辺りで、物語は終わっている。
この後の続編は、できるのだろうか。
今までの、スピルバーグ作品を見てきて、この作品も、その制作方法に変わりがない。
いかにもオーソドックスな、ドラマの展開だ。
あれだけの大作、ヒット作を生み出した人に、これ以上新しいものを求めるのは、酷だろう。
その作品も、メソッドも古典の範疇に入ってきているとも感じてしまう。
時は流れる、時代は、変化するとしみじみ感じてしまう。
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