フェイブルマンズのレビュー・感想・評価
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地平線は真ん中に有るとつまらない
初めて映画館に行き、その時観た列車の衝突に衝撃を受け、映画に夢中になった少年サミー・フェイブルマンは、母親から8ミリカメラをプレゼントされた。買ってもらった模型機関車を衝突させそれを撮影することから始め、映画撮影の夢を追い求めていった。母親はそんな彼の夢を理解してくれたが、父親はその夢を単なる趣味としてしかみない。サミーはそんな両親と、父親の転職と引越しで、さまざまな人々との出会い、失恋などを経験する話。
サミーが主役なんだろうけど、母役のミシェル・ウィリアムズの複雑な心情を描いた作品のようにも感じた。
夫は優しいし、子供は4人もいて父親としても子供の相手をしてたし、稼ぎも十分で理想の男のように思ったけど、あれでもダメなんだね。夫婦は難しいものだと思う。
キリスト教徒がユダヤ人を嫌う理由がキリストを殺した事だと明確に言ったのは知ってはいたが、劇中に若者が言うのは初めて聞いたかも。違う宗教の人同士の恋愛の難しさも感じた。劇中映画も面白かったし、フォード監督の、地平線は下や上に有ると面白い、という言葉は印象に残った。
よかった
映像から訴える力は流石
スピルバーグのground Zero さあこれから
スティーブン・スピルバーグを育んだ家族の物語
観終わった後、じっくり余韻に浸った。
ミシェル・ウィリアムズの迫力の演技で、途中、まるで母親が主役のような作品だなと感じた。それほどの存在感だった。ピアニストで明るく自由奔放な芸術家の母と、天才エンジニアの父という両親のもとで二人の妹と共に自由で幸せな暮らしをしていたサミー。そんな恵まれた環境と母から受け継いだ豊かな感性、父から受け継いだエンジニアの血が見事に融合し、あのような素晴らしい作品の数々を創り上げる、名監督が生まれたんだなあと。
多感な高校生時代に環境が大きく変わる出来事が起きるが、それ以外は幸せな一家族の物語という感じ。ユダヤ系で苦労する時期もありますが。
でもそれも含めて、スピルバーグは映画にして伝えたかったんだろうなと。本人が描くからこそ、映画好き少年の幸せな家族の物語になってる。よく本人が亡くなってから作られる伝記モノは作り手の想い次第で、何か特別なメッセージが強く出ることもありますが、スピルバーグは、そうされたくなく、自分で正しく伝えたかったんだろうなと思いました。本とかでは無く、映画監督らしく、映画で残したということだと思います。また、これからの映画界の発展も願い、スティーブンスピルバーグがどのように生まれたのかを、将来、映画づくりをしていくかもしれない子供たちの親や家族へ知ってほしかったのかも。
だから家族の物語なんですね。スピルバーグの家族への感謝の気持ちと愛情がとても伝わってきました。タイトルが「フェイブルマンズ」なのも観終わって納得。
個人的には、最後のシーン以降がとても気になって仕方ないですが…
地平線はどこにある…⁈
昨日の『エブエブ』に続き、アカデミー賞・ノミネート作品の鑑賞。映画ファンならずとも、世界中が誰もが知る、数多くの名作映画を生み出してきた、映画監督・スティーブン・スピルバーグの幼少期からハリウッドへの第一歩を踏み出すまでの生い立ちを描いた自伝的作品。
スピルバーグが、この世に残してきた業績は、計り知れないものがある。『ジョーズ』や『ジュラシック・パーク』では、ハラハラ感や恐怖を、『E.T』や『未知との遭遇』では、宇宙との親睦的なコンテクトを、また『シンドラーのリスト』や『プライベート・ライアン』では、人類の黒歴史としての戦争の悲惨さを、他にも『インディ・ジョーンズ』『レディ・プレイヤー1』、最近では、『ウエスト・サイド・ストーリー』もリメイクしたし、挙げればきりがない。そして、「彼が作った映画はぜひ観たい」と思わせるだけの期待を抱かせ、多く人を映画館に足を運ばせてきた。勿論、自分も初めて『激突』を劇場で観て以来、殆どの作品を鑑賞し、自分の人生の様々な場面に、彼の作品はリンクしてくる。
本作では、そんなスピルバーグ監督の誕生秘話を、初めて両親に連れられて観にいった映画に魅了されるシーンから始まる。そして、母親の買ってもらった8mmカメラで、自分なりに作品を撮り始め、それを観る人が笑顔になることで、益々映画作りの魅力の虜となっていく、少年の姿が描かれていく。
しかし、彼の映画作りには、ユダヤ人差別による苛め、父親が映画作りへの無理解、母親の浮気からの両親の離婚、若気の至れの失恋、等、様々な試練が立ち塞がっていく。その中で、やはり家族愛と言うものを、彼自身がずっと欲していたのだ、と感じとれた。彼の作品を今一度思い返してみると、その作品の根底に流れているのは、やはり彼が求め続けてきた信頼や家族愛が流れている、と感じた。
また、本作の中で、友人と連れ立って自転車で走り抜けるシーンや、冒頭の列車が脱線衝突するシーンは、それぞれ『E.T.』や『スーパーエイト』にもあったと思う。彼の幼少期から刻まれた様々な記憶の断片が、各作品の印象的なシーンの原点となって描かれているのかもしれない。
彼自身、何度かアカデミー賞には輝いているが、その偉大な監督・スピルバーグが、ハリウッドに辿り着くまでの若かりし頃の紆余曲折を、ヒューマンタッチに描いている。映画界に多大な業績を残してきた彼だからこそ、再度、オスカーを手にするに相応しい作品でもあると感じた。
天才が生まれた普通ではない家族の愛の物語❗️ 映画好きにはたまらない名作❗️
主人公サミー(スピルバーグ)は
幼少期から
何かに突き動かされるように
映画を作り続ける。
その姿はまるで
生まれた時から
映画(芸術)に関わる人生を
運命付けらているようだった。
人々に何かを伝えたい時
普通に伝えても
人々には伝わらない。
映画となると尚更だ。
普通では人々は感動しない。
常識に捕らわれない発想の映画で
人々を感動させてきた
巨匠スピルバーグ
それは普通では出来ないのだ。
「天才とは普通ではない人々」
天才は普通には生きられない。
才能を持った人々は
孤独になっていく。
誰にも理解されない人々
だからこそ「天才」なのだ。
自分の中から溢れ出す
夢を叶えたい強烈な思い
夢を叶えるには
自由な精神で生きるには
周囲(時には家族)からの
誤解と孤独を越えて
行かなければならない。
思春期にかけて
青春の喜びも悲しみも
全ての体験を力に変えて
揺れ動きながらも
確実に成長していく
主人公サミー
成長とともに
避ける事の出来ない
親子の衝突
子供を思っているからこそ
幸せを願うからこそ
起きる親子の衝突
子供には普通で幸せな人生を
望む親の姿は
古今東西共通なのだ。
親は子供を思い
子供は親を思っているのに
生まれるすれ違い
親子のやり取りを観ながら
なんだか泣けてきた。
「天才」を生み出した家族とは
どのような家族だったのか?
夢を追いかけるとはどうゆう事なのか?
どうする事も出来ない
思いとどのように
向き合っていくのか?
自分にとって家族とは何か?
鑑賞後
色んな事を考えていると
胸の奥がジーンとなりました。
深い余韻が残る映画です!
是非とも劇場で!
スピルバーグも人の子
正直
青春時代が長すぎて
Netflixのドラマを観てるようでした
そして
ジョーズやE・Tの誕生の裏話などが
観られるのかなと思ってたので
なんかなあ
でした
続編あれば観ます!
『バビロン』よりエグい母
スピルバーグ少年の回顧録
これがスピルバーグの自伝ではなかったとしたら?
全ての出来事は、必然。
映像とは?
地味目な作品ですが、これがスピルバーグが育った環境なのかと思えば、2時間半もそれほど長くは感じません。
お話とは別のところでスピルバーグにありがちな場面転換前に顔がアップになっていくカットの起源や青年団との自転車、そしてクローゼットの中など後に作る映画のシーンを想起させてかなり興味深く進んでいきます。
ストーリー自体はユダヤ人のスピルバーグ家の話。
そして
「映像を編集することの重要性」
がテーマの1つだと思うのですが、
それによって知ってしまった知りたくない事実、
ペンな剣よりも強し、じゃないけど映像と編集と観客が相まった時、いわゆる映画は人を変えてしまう可能性がえるという怖さ。スピルバーグの体験を通していろんなことを教えてくれます。
なんといっても大ラス、大物監督の発言「!!!!」
あれだけでもこの映画を見る価値はあります。
想像以上にスティーブンのキャラが普通
もっと老成した映画が見たかった
この映画に限らず最近の映画は長すぎる。昔のスピルバーグの編集技術の手腕なら、90分とは言わないけれど、2時間以内に収められたのでは?
自分は、スピルバーグ映画で育った世代なんだけど、シンドラーのリストやミュンヘンの後あたりから、この監督の映画を続けて見る意欲がなぜかなくなってしまいました。
かなり話がずれますが、その昔「リプレイ」と言うタイムリープ物のSF小説があって、繰り返し時空を飛ぶ主人公が、深遠な映画を作って人々に感動を与えると言うくだりがあって、「未知との遭遇」を作った頃のスピルバーグは、まさにいわゆる「降りてきた」的な存在だったと思ったことがありました。
何が言いたいかと言うと、巨匠と呼ばれる監督が、晩年に作る自伝的な映画としては、ちょっと残念と言う印象でした。
スピルバーグには、もう一山超えて頂き、もっと円熟した傑作を残してもらいたい。
巨匠は巨匠を知る
映画制作じゃなく家族愛物語
スピルバーグの自伝的なお話しなので、映画制作者になるまでの苦労話で、メンタルやテクニックの勉強になるかもって思いながら着席。
小さい頃、家族で映画館へ行きアクション映画を鑑賞し、感銘したサミーがフイルム撮影にはまる。そこから困難な監督への道がスタートかと思いきや、彼の作る映像が最初から素晴らしすぎる。そっか、カメラワークや演出は天才だから細かい勉強はしなくてもできちゃうってことなんだな。てな訳で彼の作品についての批判は無しで、ストーリーは展開していく。
ユダヤ系の家族。父はできる技術者、ピアニストの母、可愛い妹達。心暖まるとても素敵な家族。そんな中、父親が転職する事になる。ん?母ちゃんの言動!まさかそりゃ無いよ。カリフォルニアに引っ越したサミーはユダヤ系ってだけでイジメの対象になる。フェイブルマンはベーグルマンか、クスッ。60年代のアメリカがそうだったのか、今もそうなのか知りたいわ?
仲の良さそうな両親だったのに最後は…。お互いの幸せの為の選択?お父さん、気づいていたのかもね。
いろいろな事件はあったけど、サミーの作るムービーのお陰で、皆んな幸せになれる。映画の力って凄いよね。ハラハラドキドキは無いけれど、フワフワジワジワでずっとウルウルしてました。最後のジョン・フォード監督、まさかあの監督だったとはビックリ。とっても楽しかったです。
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