フェイブルマンズのレビュー・感想・評価
全387件中、201~220件目を表示
それでも人生は続く
衝突に魅せられて映像撮影をはじめた幼少期
キラキラとしたアルバムのような撮影から
映画という芸術作品を作る青年になっていく成長
役者にも徐々に熱く指示を出し始めた青年は
単なる趣味というには片付けられない
そこに情熱が生まれている明確なシーンだった
映画への愛、監督になる覚悟、その始まり
母親の気持ちに気づくまでは幸せな家族だと思っていた
母親も人間であり女であるということが
それが現実として突きつけられるのがリアルだった
夫婦、愛、幸せ、寂しさ、出会い、別れ、死
家族、友達、猿、いじめ、差別、アイデア
病気、裏切り、優しさ、プレゼント、夢
ヒエラルキー、虚像、孤独、フィルム、映画
地平線が真ん中だとクソほどつまらん
芸術がそうであるように
人生も同じかもしれない
現実は楽しいだけじゃない、辛いこともあるし
心が引き裂かれるようなこともあるし
つまらない人生に思えるかもしれない、だから
色んなアングルから撮った方が面白いに決まっている
面白く思えないと辛い出来事もただ辛いだけ
全ての出来事に意味がある と思いたい
ラストカットは遊び心があって
スピルバーグ監督らしい〜と心地いい脱力でした
監督自身がこの作品を通して
ズタズタになった心を昇華したように思える作品
成長物語と夫婦のお話
あと!ポール・ダノの父親役が最高
優しくて賢くて愛妻家で家族想いで
笑顔が素敵で穏やかな理想の男性
そこに退屈さを感じてしまい
自由奔放な芸術家肌な妻は物足りなくなり、、
全て分かって暮らしていたようで切なかった
妻と親友、幸せな家族を失ってしまう
やっぱりポール・ダノ好きだ
貫禄があって、また新しい顔が見れて嬉しい!
今日たまたま芸術作品に対して批判している人が
目の前にいて、その場面に出くわして、、
作品を観る前の出来事で効いた気がする
この出来事に意味があったかもしれない、、
人生と地平線
スピルバーグの自伝的作品ということですが、基本的には、サミーのパパとママの話とサミーの高校生の頃の話を軸に物語は進んでいきます。
最後の絵の地平線の話が面白いですね。最後の映画関係者の上司は、絵の地平線が上か下にあるのは面白いが、真ん中にあるのは面白くないと言っています。個人的な解釈ですが、これは今までのサミーの山あり谷ありの人生とリンクします。
つまり、中庸な人生は面白くなく、人生は上下するから生き甲斐のある人生を送れるんだよという意味と感じました。
もう少し感動があれば満点にしましたが、上品で心地良い作品でした。
青春デンデケデケデケ。
青春デンデケな素材と画調ゆえ、
スピは大林だな、
大林の方がスピよりスピ的だなと改めて感じた。
世界は映画で出来ている、と私も感じている節がある。
静かで強く隙が無くて優しい、そして怖い一本。
セルフパロと映画史パロの混入量の正しさ。
私的年テン入り。
重要作。
映画の申し子なんだなぁ
サミー少年が映画に傾倒していく様子から目が離せなかった。
当然事実と異なる脚色はあるだろうけど、よくできた話だった。
6歳の子供に映画館に入ることを説得するシーン、実直な父と芸術肌の母、観ていて自分自身のようで苦笑いした。
地平線(明日)はどっちだ?
世間の評判が△△△の親でも、
子どもにとっては世界一の親。
反対に、
世間の評判が世界一の親でも、
子どもにとっては◯◯◯の親。
地平線のように、
どちらかに振り切れ!
と、
言わんばかりに、
振り切る親、子、友人、
振り切られる親、子、友人、
の気持ちを立体的に巧みに描写していた。
ハラハラドキドキの演出は世界一だけど、
気持ちの機微を細かく描写することは、避けがち?の、
スピルバーグにしては珍しい、
驚いた。
ちょっと脱線。
母親のセリフ、
「あなたはCRASHに魅了されている」
『DUEL』に激突、しかも!を、
名付けた高橋さん、
その慧眼に改めて驚く。
無名時代のスピルバーグ作品、
チキチキマシーンシリーズの買付け、
あざーす!
ちなみに、
ゴレンジャーの産みの親だそうです。
ライオン丸の刀の鎖を考案した人、
コンドールマンの中に入ってた人、
ライダーの◯◯◯、
そんな人たちとたまに出会ったり、
話しを聞いたりします。
戻る。
カミンスキーの心の眼のような、
カメラフレームの切り方、
ワークにはため息の連続。
ステディ、ドリーのワークのお手本。
下手なステディ、移動、手持ち、ドローンが、
多すぎる昨今、最低限の事はやってほしい。
USJよりも、凄い映画体験‼(超個人的です)
久々にとあるシーンで映画館で爆笑🤣🎵
スピルバーグ監督の笑顔のように、優しく温かく深いうねりを感じました✨🎬彼の作品の温もりで育った幼少期を誇りに思います✨
➡上映後、劇場最前列ど真ん中で暫く余韻に浸り、帰ろうとすると、後ろの方の真ん中の座席で、
“赤いコート”の女性が広い場内で一人だけ(❗)身支度をしていて、“あの”映画と繋がったようで、スピルバーグの凄い魔法の中にいたようで、本当に幸せになりました☇
スピルバーグ監督の映画創りの原点を真摯に捉える
大好きなスピルバーグ監督の自伝的作品とのことだったので、夢、希望という言葉に溢れた作品を予想したが、真逆の作品だった。幼少期から脚光を浴びる直前の青年期までの彼と家族の姿を深く掘り下げてシリアスに描いた物語だった。苦悩、彷徨、絶望という言葉が想起される赤裸々でリアルな作品だった。こんな厳しい環境を乗り越えて、スピルバーグ監督は観客を楽しませる作品を創り出してきた。その原動力は何だったのか?を全編を通して表現している。
本作の主人公は、サミー・フェイブルマン(ガブリエル・ラベル)。彼は、幼少期に両親と始めて映画を観て以来、映画に夢中になり、母親(ミシェル・ウィリアムス)に8ミリカメラを贈られてからは、映画創りの虜になっていく。仲間、家族を集めたミニ上映会も好評で、彼の映画創りの才能は一気に開花していく。しかし、彼の映画創りを応援する母親に対し、父親(ポール・ダノ)は、趣味としか考えてくれない。さらに、父親のキャリアアップ転職で、アメリカ各地に移り住み、厳しく辛い学生生活に直面するが、彼の映画創りへの情熱は衰えることはなかった・・・。
主人公の映画創りへの情熱の高まりとは逆に、彼を取り巻く人的環境は悪化していく。両親の確執、離婚。ユダヤ教徒であるが故の差別、苛め、失恋。そんな心が折れそうな厳しい状況に苦悩しながらも、彼は、映画創りを捨てなかった。彼の映画に歓喜する人達の姿が彼の生きる証、糧だったからである。
ラスト。艱難辛苦の末に、漸く主人公はチャンスを掴み取る。そんな彼への巨匠監督の助言が印象的。彼へのエールになっている。吹っ切れた表情の主人公の姿に、これから彼が生み出していく、これまで観てきたスピルバーグ監督作品が走馬灯のように蘇ってきた。同時に自分の人生も蘇ってきて感慨深かった。映画は時代を映す鏡であることを実感できた。
本作は、スピルバーグ監督自身の映画創りの原点を真摯に捉えた作品である。
この人のジョン・フォードでもう一本作ってほしい
眼鏡の妹ちゃんかわいいなと思ったらワンハリの美少女ジュリア・バターズだ。かわいいはずだ。
あっちに住んでた頃、「Taxi」の再放送毎日見てたから、ジャド・ハーシュがイエローキャブ乗り込むところ感慨深かったなぁ。
マニアックな作品や作家がもてはやされるのも、スピルバーグやジョン・フォードのような正統派あってこそ。
もう一度、ジョーズあたりから観直してみようかな。
映画好き少年と家族のごく普通のお話
出来るだけ脚色しないようにしたとスピルバーグ本人が語る通り、映画好き少年が映画監督を目指すまでを描いた、ごく普通の家族のお話です。処女作の激突!を撮るあたりまでの話だと思ってたので、ちょっとがっかり。あまりエンタメの要素はありません。
広く知られているようにユダヤ系の家庭に生まれ、差別と家庭の不和に苦悩する様がリアルに描かれる。そんな彼を支えたのは映画作りのへクリエイティブ。才能を開花させ、友人たちと作品作りに没頭する様は、楽しかったです。僕も子供の頃、ハイエイトの8ミリフィルムをセロテープで繋いだりしたので(笑)懐かしかったなー。
母親役は、マンチェスター・バイ・ザ・シーの名演が見事だったミシェルウィリアムズ。今作も抜群の存在感です!デビッドリンチ監督がカメオ出演してるラストシーンの名言は、映画作りの指針になっていたんだね。
監督を目指す過程を描いているので、映画創りへのカタルシスは日本アカデミーで作品賞にノミネートされているハケンアニメの方が強く感じた次第です😊
すべての出来事には意味がある。
毎度の遅がけレビューにてストーリーは割愛。
ミシェルウィリアムズとポールダノの好演がとにかく素晴らしく、どの場面も終始魅了されました。
特に母ミッツィの弾く美しいピアノの音色(グランドピアノは勿論スタインウェイ&サンズ)と、至る所で使われる光と影の対比の演出がジョンウィリアムズ御大の音楽と相まって印象的でした。
葉巻を燻らす矍鑠なジョンフォード監督の言葉も素敵!
(こちらのキャストは後で知ったらまさかのお方)
そこからのウィットに富んだこれぞスピルバーグ節と言わんばかりのラストカットに思わずニヤリ。
『バビロン』や『ワンス・アポン・ア・タイム・インハリウッド』を観た時と同じく、この時間がまだ終わらないで欲しいぐらい多幸感に溢れた約2時間半でした。
”The 映画“ って感じ
久しぶりの映画館での映画。アカデミー賞作品賞にもノミネートされてるので見てみた。
まず、最初に翻訳が”戸田奈津子”って書いててビックリした。前にテレビで戸田さんが、トップガンマーベリックで翻訳はしない的なことを言ってたから、マーベリックで終わりやと思ってたけど、トムクルーズの作品はもう翻訳しないってことやったのかなぁ??
スピルバーグがアリゾナに住んでる時に映画サークルみたいな感じでたくさんの友達と映画を撮影してるのが、とても本格的ですごいなぁと思った。現代はどの映像もとても高画質で美しいが、昔のような荒めのフィルムも味があってそれはそれで趣があって良いなぁと感じた。
作中にスピルバーグの母が父の友人ベニーのことを好きになって、不倫まではいかないがそのおかげで母がおかしくなっていったりするシーンが多かったから、映画を見ている間ずーっとなんだか心が締めつけられるというか、気まずいというか、モアモアするというか、少なくとも見ていて気持ちは良くなかった。
アメリカってユダヤ人系の人が結構多いイメージやったけど、作品の中ではユダヤ人であるスピルバーグが差別されたりいじめられたるとかされるんだなぁ。現代もそうゆうのが残ってるのだとしたら日本人もアメリカに行きづらいなぁと少し思った。
この作品はいかにもアカデミー賞とか取りそうな感じで、王道の”The 映画”という感じがして、久しぶりの映画館での映画がこの作品で良かったと思う。
ややわかりにくい点、「点滅に関するシーン」の配慮不足はあるけど…(後者要注意)
今年71本目(合計723本目/今月(2023年3月度)6本目)。
※ 投稿順番がぐちゃぐちゃになって申し訳ないです。入れ替わりにドラえもんを見ているのですが、ドラえもんにレビュー要素はないと思うので飛ばします。個人的には水瀬いのりさんのファンクラブに入っているので、ハンナさんが良かったです。
さて、こちらの映画です。
「映画の中で映画を作る」ストーリーで、ここ最近でいうと多くの方が比較対象にされている「エンドロールのつづき」にどうしても似たような部分はあります。ただそれは、映画のメカニズム(技術)等がどうしても同じであり、映画を作ろうと思った子供等がいろいろ工夫して成功して…という「大きな筋」において、映画タイトル名や有名監督かどうか等は違っても、「結局、そのストーリーの筋で描く限りあまり変わりようがないし変えようがない」という部分に尽きる部分はあります(よって換言すれば、本監督さんが好き、という方には積極的に推せる)。
一方、この映画、「公式には」アナウンスがありませんが、序盤から主人公は成功を収めるため、いろいろな取材を受けるシーンがあり、したがって写真を撮られるシーンが「結構」多いです。一応警告(注意書き)はない扱いですが、「ちょっと厳しいかな…」というところです(ただし、明確に注意書きがあるものと比べると、やや落ちる。この手の「ちかちかするシーンには注意しましょう」は、個人差はもとより、体力の消耗差も出てくる?)。
確かに既存作品(特に1月の「エンドロールのつづき」)に比べると「やや似ているし、その長いバージョンかなぁ…」という部分はあるものの、明確に違う点もあるし、こういう知的な映画を見るのも良いな、と思います。
また、「エンドロールのつづき」と違い、序盤から工学・物理の話を結構してきますので注意です。映画を見るとわかる通り、この時代のアメリカはコンピュータの黎明期のころで、今(2022~2023年)ではおよそ見ることがないような単語がどんどん出てきます(中には日本では「死語」と言えるものもある)。この点は配慮が何もない一方で、「コンピューターを発明する映画でもない」ので、わからないなら飛ばすのも一つの手です。
減点までは「ややフラッシュシーンに対する配慮が足りない?」点は思えましたが、どなたも書かれていないということは私の体力がたまたまよくなかったという可能性もありますし、「一個人の意見」としては書いておきますが、減点なしにしています。
芸は身を助ける
先だって劇場で予告編を観た時、有名とはいえ映画監督の人生映画なんてとは思ったが、評価が高かったので観る事にした。
それにしても親子3人で観る人生初めての映画が殺人もある様な列車の脱線事故映画かなとあきれた。その衝撃映像が影響して家で鉄道模型を買ってもらうが、普通は鉄っちゃんの方へ行くのにママがカメラを与えたもんだから映像へ行くんだね。
ミシェルウィリアムズ扮するサミーはユダヤ系と言う事で差別を受けたりするんだけど、カリフォルニアへ行ってからちょっと展開が変わったね。
途中意味の分からない所が二カ所ほどあって、ママの情緒不安定さがさっぱり理解に苦しむが、良い家族とは言えないし、まあ結局芸は身を助けると言う事なのかな。成功者なんだからまあこんな生い立ちだったよと言う内容だったね。
期待してたのとちょっと違った
印象的だったのは、家族、学校関係のゴタゴタでつらいシーンの合間合間に、あ!スピルバーグだ!っていうカメラワーク?とか表現のシーンが入ってくるところにワクワクした。
この言葉・考え方を覚えておきたいなっていうセリフもいくつもあった。
仕事でストレスが溜まっていてどうしようもない時に映画館に行ったので、観ながらスピルバーグ監督に文芸作品よりもエンターテイメントって感じの映像を求めてしまっていたので、もっと違うコンディションの時にもう一度観たい。
現実は映画とは違う、という考えをスピルバーグが人生の中で何度も直面しながらも映画を撮り続けてきたのかなと思うと考えさせられた。
親子って何だろうっていうのも、考えさせられた。
余裕ができた時にもう一度観たい、でも、もう一度観るにはけっこう気合いがいる作品…。
字幕戸田奈津子っていうのが嬉しかった。
苦痛と憎愛と地平線
初期の作品を除くと、思いの外相性の悪い監督。そんな監督の自伝…なんて思ってたいたのだけれども、流石でございました。これまで描くことの出来なかった過去と、当時口に出来なかった思いが溢れていて、所々感電死しそうになってました。
この映画の素晴らしい所は「夢を語っていない」所。呼吸困難になりながら生き延びていた主人公が何かを掴むまでの物語。掴んだのかすらも曖昧だし。そこら辺がやっぱり上手いんでしょうね。個人的には終わり方が最高でした。
呪いの様な日々に身を焦がす人へのエールな作品でございます。お試しあれ。
スピルバーグ家の物語
スピルバーグが成功するまでのサクセス・ストーリーだと思っていました。
ファースト・カットのお母さんがメインだったんですね!
やはり、メロドラマは苦手なようです。良いシーンは有りますが、全体的に良くないです。
最後のこの人にこの役を演じさせたスピルバーグ、汚いなー‼️
「映画うま男」を創り出したもの
スティーブン・スピルバーグ
言わずと知れた「映画監督」の
代名詞と言えるほどの世界最高の
ヒットメーカー
幼少期に観た映画に魅入られ
17歳の時にハリウッドスタジオに
出入りするようになり作った短編
「アンブリン」が
アトランタ映画賞を受賞
ユニバーサルとの契約を得て
1971年「激突!」
1975年「ジョーズ」など
低予算をアイデアと特殊効果で
ひっくり返す作品で
世界的にブレイク
その後は自身のルーツである
ユダヤ人にまつわる本質的な
テーマの「シンドラーのリスト」
など社会は作品も展開
多種多様なジャンルをこなし
映画マニアからは
「映画うま男」と呼ばれ(?)
映画界の頂点に君臨しっぱなし
である
というスピルバーグ氏のその
ハリウッドに出入りするように
なるまでを描いた今作
どうだったか
主人公を氏をモデルとした
サミー少年に留まらず
「フェイブルマン家」として
扱うことで誰の視点に偏る
こともなくそれぞれの心情を
主張させる展開はあたかも
NHK朝ドラのようで逆に新鮮
内容を通じて映画が自分にとって
人々にとって何であるかという
思いが伝わってきました
先日も似たようなテーマの
「バビロン」という作品が
ありましたがそれより
なじみやすかったです
だって朝ドラだから
アリゾナに住む
ユダヤ系の「フェイブルマン家」
新しもの好きで優しいが
いったんスイッチが入ると
相手かまわず早口で喋り始める
ナード系の機械技師のバートと
芸術家肌でファンキーで奔放
なピアニストのミッツィ
そんな間に生まれたサミー少年は
映画に連れられ見た作品は
「史上最大のショウ」
機関車と車が激突し
大事故が起こるシーンを強烈に
脳裏に焼き付けたサミーは
せっかくバートにプレゼントされた
模型機関車も憑りつかれた様に
ミニカーと激突させるので
バートは頭を抱えますが
ミッツィはその行動に意味を感じ
バートのカメラをこっそり
サミーに渡しその「シーン」を
撮って見せるよう言います
サミーはクローゼットの奥の
即席映画館で最高のそれを
ミッツィに見せます
それがサミーの「キャリア」の
始まりだったのです
そんなミッツィの口癖は
「出来事には意味がある」
その頃バートはRCA社で
同じエンジニアとして
親交を深めていたベニーと
共に開発していた
真空管コンピュータ「BIZMAC」が
認められIBMがバートを引き抜き
アリゾナを出る話が出てきましたが
ミッツィはそれを強く拒絶します
何故なのでしょう
やがてボーイスカウトでも
短編映画で評判の作品を
作るようになったサミーは
拳銃が弾を発射する後入れの
フィルム効果等を編み出し
父も感心しますがそろそろ
そういう趣味よりも実質的な
車の運転なども覚えてと
言われるのを嫌がるように
そんな折ミッツィの母が亡くなり
悲しみに暮れるミッツィを
案じたバートはサミーに
欲しがっていた編集機を与え
一家とバートの仕事上から
家族ぐるみの付き合いの
ベニーおじさんと行った
キャンプの短編ビデオの
編集してミッツィに
見せてやってくれと
頼まれます
サミーは正直乗り気には
なれなかったのですが
そのキャンプ映像の
編集中に不意に映った
ミッツィとベニーの
「密接さ」を知り
困惑しミッツィ(とベニー)
を拒絶するように
なっていきます
ミッツィはそれに対し
怒りを見せるのですが
サミーにその理由を
打ち明けられ
どうしていいかわからない
サミーは秘密を洩らさない
ようにします
アイデアと工夫で
思うまま寓話を撮ってきた
サミーが
単なるキャンプを
映像に残したことで
思わぬ真実を残す
その「真実性」の怖さを
知ったので
カメラで撮ることに
恐怖をも覚えてしまった
ようです
そんな折ミッツィの
母の兄であるボリスおじさん
が弔問に来ますが
映画関係の仕事をしていると
サミーに伝えると
母方の家に伝わる
芸術家肌の妥協できない
我慢できない性分が
お前にもある
どうしても我慢
できないから覚悟せえよ
と言われてしまいます
結局家族は
カリフォルニアへの
引っ越しが決まり
ミッツィがアリゾナを離れる
事を拒否し続けた「理由」
ベニーから餞別として
最新型8mmカメラを
贈られますがサミーは
前述の恐怖からもう映像は
撮らないと拒否(結局受け取る)
バートはもう成長して
やめたものだと思って
いたのですが
バートはベニーとミッツィ
の関係にもまるで気がついて
おらず仕事の成功しか
頭にないようで
そこへも少なからず
不満があるのでしょう
結局カリフォルニアに越した
フェイブルマン一家
サミーはユダヤ系である事で
転校先のハイスクールで
スクールカースト頂点の
ローガンやチャドらから
とことん虐められますが
サミーも結構やり返すので
トラブル続き
引っ越すんじゃなかったと
父を恨みますが
ふと知り合った
ガールフレンドのモニカの
勧めで最新カメラを貸して
あげるからと卒業イベントの
撮影を頼まれます
そんな折引っ越し後から
家事も何も手に付かず
ベッドで寝てばかりになった
ミッツィにバートもついに限界
「離婚」と相成ってしまいます
理由を受けとめられない妹らは
混乱しますがサミーは既に
知っていますし
(妥協できない性分も
ボリスから聞いてますし)
淡々と卒業イベントの編集を
進め工夫も凝らした見事な
作品を作り上げます
さて卒業パーティー当日
サミーはモニカに
両親が離婚するので一緒に
ハリウッドに来ないか的な
重たいプロポーズをして
しまい大爆死
しかしその傷心冷めやらぬまま
上映したサミーの映画は大ウケ
チャドは徹底してマヌケに
描写されローガンは
「無欠の英雄」のように描かれ
ローガンに女子勢は夢中に
なりますがローガンはだんだん
複雑な表情になります
そしてサミーに詰め寄ります
「なぜあんな撮り方をした」
するとサミーは
「お前は最低な野郎だ」
「だが"あの中"なら仲良く
なれるかもしれないと思った」
とハッキリ言いきります
するとサミーを見つけた
チャドが仕返しに
殴りかかってきますが
なんとローガンが
チャドをぶん殴って
追い払ってしまいます
そしてローガンは
あろうことか慟哭し始めます
周囲に対し強い男と
虚勢を張ってきた
自分を映像で見透かされて
しまったという事でしょうか
思わぬリアクションに
サミーは困惑しますが
「このことは秘密だ」と
告げられローガンは去ります
かつて
現実を映像に残すことで
不都合な真実を切り取ってしまう
怖さを目の当たりにしたサミー
ですが今度は演出をもって
人をフィルムに映し出す事で
作り出される理想がその人を
押しつぶしてしまう
事もあるということを
スティー…じゃなかった
サミーは知ったのでしょうか
まぁローガンは単純に
感動したんだと思いますが
そして1年後
サミーは離婚後父についていって
カリフォルニアの大学に行った
ようですが相変わらず差別は
なくならず映画の仕事がしたい
と方々に手紙を出しまくっては
お祈りされる日々にうんざり
バートは気を落とすなと
たしなめますが
ミッツィからの手紙が
届いておりそれでベニーと
幸せそうにしている姿を見て
バートも一気に態度が変わり
したいようにしなさいと
サミーに言います
バートも自分の夢にばかり邁進
していたわけではなく
バートなりに家族のために働き
ミッツィの幸せも願っていた
所はあったと思いますが
届かない部分があった
ベニーとの関係は結局
知っていたのか不明ですが
(映画の中でもどちらとも
とれる描写でした)
アーティストの妥協なき感性
はバートなりに感じ取って
いたのだと思います
バートにそう言われた
サミー宛の封書には
ハリウッドのスタジオから
話を聞きたいというものが!
なんかハリウッドスタジオの
ツアーを抜け出してスタッフと
仲良くなって3日間のフリーパス
貰ってその間に人脈を作った
なんて逸話もありますが
それはあくまでスティーブ(笑)
そして面接に臨むサミー
テレビシリーズの仕事を依頼され
すると伝説的な監督を紹介されます
その監督は葉巻をくゆらせながら
「地平線を上か下に取るだけで
その映画は面白い!
真ん中にある映画は退屈だ!
それだけ覚えておけ!」
という金言を授かります
本当に言われたんでしょうねw
ここのシーンだけですが
圧倒的なキャラを見せつけた
デビッド・リンチさすが
そして足取り軽くハリウッドの
スタジオの間の通りを向こうへ
去っていくサミー
彼に待っているものは?
というところで映画は閉じます
別に自分は映画マニアではないので
歴史的な作品に詳しいわけでは
ありませんがそれでも作品から
伝わってくるメッセージは
色々ありました
スピルバーグ監督の言葉で
一番好きなのは何かの番組で
「映画監督に憧れる若者に
アドバイスお願いします」と
司会に言われたときに
「その質問には答えられない」
「なぜなら私も
映画監督に憧れているのだから」
人は生きている限り
道のまだまだ途中…
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