「地平線は真ん中に有るとつまらない」フェイブルマンズ りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
地平線は真ん中に有るとつまらない
初めて映画館に行き、その時観た列車の衝突に衝撃を受け、映画に夢中になった少年サミー・フェイブルマンは、母親から8ミリカメラをプレゼントされた。買ってもらった模型機関車を衝突させそれを撮影することから始め、映画撮影の夢を追い求めていった。母親はそんな彼の夢を理解してくれたが、父親はその夢を単なる趣味としてしかみない。サミーはそんな両親と、父親の転職と引越しで、さまざまな人々との出会い、失恋などを経験する話。
サミーが主役なんだろうけど、母役のミシェル・ウィリアムズの複雑な心情を描いた作品のようにも感じた。
夫は優しいし、子供は4人もいて父親としても子供の相手をしてたし、稼ぎも十分で理想の男のように思ったけど、あれでもダメなんだね。夫婦は難しいものだと思う。
キリスト教徒がユダヤ人を嫌う理由がキリストを殺した事だと明確に言ったのは知ってはいたが、劇中に若者が言うのは初めて聞いたかも。違う宗教の人同士の恋愛の難しさも感じた。劇中映画も面白かったし、フォード監督の、地平線は下や上に有ると面白い、という言葉は印象に残った。
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