劇場公開日 2023年3月3日

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「芸術を取るか家族を取るか」フェイブルマンズ ももさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5芸術を取るか家族を取るか

2023年3月1日
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鑑賞方法:試写会

スピルバーグの自伝、といっても、映画監督になってからのキャリアの話ではなく、青年期までのスピルバーグとその家族についての映画です。
夢を持つ子供とその一家の物語として楽しみました。

「芸術を取るか家族を取るか」という問いが、この映画の一つの主題のように思います。
科学の道を極める父親や、ピアノを弾いたり踊ったりと「表現者」な母親。
家族それぞれに芸術肌な一面があり、よく言えば個性的、悪く言えば収まりの悪い家族に見えます。

芸術を極めることと、家族の一員として生きることは相反することで、夢を追う人はいつでも、どちらを選ぶかという選択を迫られているのだと思います。
夢を追う人だけでなく、その家族にも見てほしい映画だなと思いました。

最後のワンショットがとてもいい!
映画の時間から何十年も経って、今も生き生きとカメラを持っている「少年スピルバーグ」が最後に出てきてくれたように感じました。

もも