燈火(ネオン)は消えずのレビュー・感想・評価
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変わりゆく香港の街並みへの郷愁
ネオン職人の夫に先立たれた妻と残された弟子が遺志を引き継ぐ物語りでした。
100万ドルの夜景と言われた香港のネオンが、ほとんどなくなっていることを知りませんでした。それは単に街を照らしていた看板が消えただけでなく、香港にあった自由や活力までもが奪われていることを示しているのでしょう。
娘が自由な創作環境を求めてオーストラリアへ移住しようとするのも、単なる海外への憧れ以上の切実なものです。
ネオンとともに消え去りそうな香港という街の灯を消してはならないという気概と同時に、決して楽観はできない現状を静かで穏やかなタッチで描いた心に沁みる一作でした。
ロマン過剰なれど
01年から08年までを過ごした街であり、香港の現代劇にはどうしても甘めになる。最後の訪問が19年、まだネオンの名残はそこここに見られたし、ネイザンロードなどのいくつものネオンが失われていたことを改めて知る。
ストーリーは甘く、仕掛けられたいくつもの小技にも嫌味はない。特殊すぎる時代背景をもつ香港ながら、昭和を知る日本のオッサンにも響く側面も多かった。サイモン・ヤム、クタクタのシャツ着ててもカッコ良かよ。シルビア・チャン、流石に老けたけど品があったよ。娘の名前、チョイホンは彩虹と書いて、工房の窓の七色のネオン管を想起させた。あと、箸でどんどん他人の御椀におかずを入れていく様子、設定が頃な前なのか不明ながら、いかにも香港らしい。
(さらば宇宙戦艦ヤマトに幻滅したあとで口直しに突然鑑賞。満足して帰路につくことができました。)
香港といえばネオンサインで溢れた繁華街の風景。 でも、既にその9割...
香港といえばネオンサインで溢れた繁華街の風景。
でも、既にその9割がなくなっているとは知らなかった。
登場人物は少ないが、皆やさしい人ばかり。
夫婦の深い愛を感じる良作でした。
ネオンは永遠に!
旦那さんの形見はネオン、そして弟子にあった。そこから繋がるストーリーに温かさがあった。誰もが観たら優しい気持ちになれる映画でした。
香港の伝統であるネオンサインは観光客にも響く、ある種必ず見たいものでもあるのだから永遠に残して欲しい。
私も2度香港に行きましたが、あのネオンが1番香港に来た感があった。いつまでも!!!
哀愁あるドラマでした。
鹿
亡くなった元ネオン職人の夫がやり残した、今は撤去されたネオンの再現をしようとする妻の話。
亡くなった夫のズボンから10年前に廃業した筈の工房の鍵をみつけ、訪れてみると弟子と名乗る青年から夫のやり残した想いを聞かされて巻き起こっていくストーリー。
やり残したネオンがどんなものかを探していく展開だけど、思い出描写がふんだんに挿し込まれるは、それまでにみせたものをコロッと覆すリアクションがてんこ盛りだはでなんだかイマイチしっくり来ない。
お国柄から来るであろう常識というか考え方というか、そんなものも結構取っ付き難いところがあるし、嘘と幻想は違いますよ…。
話し自体は嫌いじゃないしつまらなくもなかったけれど、ラストも含め自己中な人達の自己満感をちょいちょい感じるし、もうちょい上手く物語を練ってくれたらという印象。
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