「シングルベッド」葬送のカーネーション Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
シングルベッド
トルコ南東部でヒッチハイクをしながら棺桶を運ぶ爺さんと孫娘のロードムービー。
車やトラクターに乗せて貰ったり、時に徒歩で歩いたり、国境を目指して旅する二人をひたすらみせていく。
あらすじ紹介には亡き妻との約束で遺体を祖国にと記されているけれど。誰の遺体だとか何故国境を目指しているのかは終盤になるまで示されないし、孫娘の心情は最後まで示されず。
「生きる言葉」も、出会った人とのやり取りというか一方的な身の上話はあったけれど、神の啓示は言い過ぎじゃ?
多分亡くなった奥さんの遺体を埋葬する為に国境の向こうに行きたいんだろうなと言うのはなんとなくわかるし、両親がいないであろう孫娘と二人というのも観てれば伝わってくるけれども。
爺さんも孫娘も多くを語ることはなく、木工所の兄ちゃんの発言で、えっ?まずいの!?からのまさかの結果になんだかモヤモヤ…そしてラストも、それでハリメは?と又ちょっとモヤモヤ。
重苦しいという程の空気感ではないけれど、特に大きな波もなく最初から最後までまったりじっくり、しかしながらなんだか作中に引き込まれ、哀しさや虚しさややり切れなさなんかはしっかり伝わって来て、なかなか良かった。
前日しっかり睡眠とっての1本目だから良かったれど、寝不足だったり疲れていたりでの観賞だとヤバいかも。
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