劇場公開日 2023年5月5日

  • 予告編を見る

「まぁまぁでした✨」銀河鉄道の父 浅見探偵さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5まぁまぁでした✨

2023年7月21日
スマートフォンから投稿

泣ける

単純

私の誕生日は8月27日である。じつは、宮沢賢治生誕と同じ日。ウィキペディアによると、宮沢賢治は1896年〈明治29年〉8月27日生まれ。日本の詩人、童話作家、とある。

なので、賢治のことを知った小学生の頃から、私は彼を意識して生きて来た。教科書で見た彼の写真もどことなく、私の若いころの自画像を投影させる感じもあったし、勝手に自分で親近感を覚えたのである。もちろん、37歳でこの世を去った賢治とは比べるまでもなく、67歳まで生きて長らえて、賢治さんとはなにもかも全然、違うってことはわかっている。何事もなしえ得ない人生を過ごし、今に到るという、情けないものだと思うばかりである。

それはさておき、映画「銀河鉄道の父」を観てきた。私は近頃たくさんの映画上映に足を運んでいる。正直、ハリウッド映画のお馬鹿で痛快な映画が好きで、邦画のぐだぐだした感動作品はどうも苦手である。なのでこの「銀河鉄道の父」も初めは見送ろうと思ったが、やはり先に書いたとおり、宮沢賢治には昔から惹かれるモノがあり(生年の月日も一緒だし…)、ここは観ないといけないな、と思って観てきたのである。

評価は★3.5。賢治の父の話なのだが、賢治自身の人生に改めて触れるよい機会だっただけで、やはり邦画はだめだな、って思った。残念ながら、人の心を打つエンターテインメント不足なのである。少し「アメニモマケズ・・・」のシーンで泣かされたとはいえ、父も賢治も、その心情描写が深くない。全編薄っぺらで描き足りないし、そもそも彼の波乱な人生を120分で凝縮するのには無理があったように感じた。

賢治の生涯については、ほぼこの映画に足を運ぶような人は知っているだろう。原作を読んだ人もいるのだろう。結論的には、原作本だけでいいのじゃない、映像化はいる?・・・って、いうのが私の感想である。私は原作本を読んでいないのだが(笑)。

で、原作本を読んでみることにした。でないと、なんか納得いかない映画なのである。

浅見探偵