「親というもの…⭐︎」銀河鉄道の父 ☆ムーミンさんの映画レビュー(感想・評価)
親というもの…⭐︎
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宮沢賢治の父親を主役にした作品。
宮沢賢治については、もう知られているように思うが、違う視点からの物語は
なかなか面白かった。
なんと言っても、役者陣が秀逸!
役所広司はもちろん、菅田将暉、圧巻の演技の田中泯、慎ましやかな妻を演じた坂井真紀、
しかし個人的には森七菜にびっくりした。
賢治の妹のトシ役が素晴らしかった。
賢治が挫折しながらも、自分の生きる道を探すのをひたすら見守る父親を役所広司が
本人のように描いていく。
風の又三郎や月夜のでんしんばしら等、オノマトペを効果的に使った賢治の作品にも
心惹かれるが、やはりトシが亡くなる際に詠まれたと思われる「永訣の朝」が心に
響く。
自分は、映画「蜜蜂と遠雷」の中で 松坂桃李が家族と課題曲の「春の修羅」を
話すシーンがとても好きだったこともあり、この詩には特別な想いを感じた。
親は、(もちろん、そうでない親も多いと思うが)果てしなく子供をあんじていると
思わせてくれる物語だった。
最後に役所広司が賢治の手帳から盗み見た「アメニモマケズ…」の朗読にやはり
ジーンと来る。
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