「ごめんなさい泣けませんでした。」銀河鉄道の父 あやかさんの映画レビュー(感想・評価)
ごめんなさい泣けませんでした。
原作は未読であるが、直木賞をとった作品だと言うし、出演者も名だたる俳優さん揃い。
宮沢賢治の作品をいくつも読んだ私は、当然、期待値があがる。
映像は綺麗だなと思った。
話が断片的すぎる。実話エピソードの短編映像を繋げました感。
父親目線の宮沢賢治の生涯だからか、とにかく、話が淡々と進む。
そして、「はい、ここは笑うところ」「はい、ここは泣き所ね」と押し付けられる感が半端ない。
役所広司さん、名演なのに、活かしきれてない。この話なら、役所広司さんではなく、お医者さん役の益岡徹さんの方が、賢治の父の雰囲気ある気がする。
菅田将暉さんは、素敵過ぎて、眼がキラキラしていて、純粋そのものと言った感じで、宮沢賢治の文章から感じるシニカルさが全く感じとれない。(賢治の卑屈さ加減は重要ではないか?)
宮沢賢治の作品は、いくつもあるのに、有名な(学校で習う)作品を使いましたって感じ。だから、余計に宮沢賢治のシニカルさが伝わらない。
エンディング曲は、劇中の菅田将暉さんの「星めぐりの歌」からオーケストラの「新世界より」に流れた方が、銀河鉄道の夜風味のエンディングの雰囲気を壊さなかったのではないか?
いきものがかりは嫌いじゃないが、余韻にひたれる感じではない。(いきものがかりは恋愛映画向けな気がする。)
申し訳ないが、登場人物の誰にも感情移入出来ず、1ミリも感動しなかった。
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やまちょうさんのコメント
2023年5月8日
あやかさん、共感ありがとうございました。コメント失礼します。
鋭く的確な批評の太刀筋を拝見し、まるで日本刀の様な涼やかな美しさが目に浮かびました。誠に勝手ながらフォローさせていただきます。