「金も時間も稼ぐもの」ナイトライド 時間は嗤う MARさんの映画レビュー(感想・評価)
金も時間も稼ぐもの
恋人やビジネスパートナーとのまっとうな人生を歩むため、今夜限りで裏社会から足を洗おうと決めた主人公が、最後の大仕事で大ピンチに陥って・・・といった物語。
本作は94分ワンカットというモノ。
基本的には、ドラッグ売買の為に車を走らせる主人公バッジが、車内で色んな相手と電話しながらビジネスを進行させる様を描いていく。
手下、恋人、堅気の友人、麻薬の買い手、闇金男・・・等々、その他にもまだまだ沢山の相手と通話しては切って、通話しては切って・・・を繰り返し、序盤は頭が見事にこんがらがるw
更に上述の通り、ただ車内で通話している様子を描くだけなので、これはちょっと退屈かも・・・。
しかし、話や相関図の整理がついてからは、想像力も働かせながら、鬼気迫る展開にこちらも手に汗握る‼
こんなこと言っちゃいけないけど、麻薬ビジネスの裏側ってこんな緊張感に溢れているのかと、ちょっとアツくなってしまった。
どんな仕事もそうですが、ちょっとしたヘマが命取りですね。とにかく目まぐるしく移り変わる希望と絶望、観ているこちらも落胆・・・かと思えば、思わず小さくガッツポーズをしてしまう程のニヤり展開‼しかしそこからは時間の勝負・・・と、観客側の焦燥感もガンガン駆り立てられる。
終わってみればかなりの良作でした。
まぁ、ツッコミ所はありまくりでしたがねw
あのアツい展開に持って行く為だから必要なんだけど、そもそもこんな激ヤバビジネス中にコズとの電話なんて絶対にしないでしょうにw
そして、車カッ飛ばすとしても、そんな2~5分で巡れるなら、実はこの物語の範囲ってゲキ狭ですか?
・・・等々あったものの個人的に、こういうシチュエーションモノは自分に合っているのかも。ワンシーンが続くだけに、テンポが良くとも長ったらしく感じてしまったり、何より役者さんの技量に大きく左右されたりしますが。
やっぱりワタクシとしては数年前の傑作「GUILTY」が原点にして頂点ですね。
さてさて、レフティ&ビーカーはどうなることやら。
まぁでも、こういうマヌケコンビってなんやかんやできっと大丈夫ですよねw
ハマるかどうかはわかりませんが、映画好きなら是非観てほしい作品です。