リトル・マーメイドのレビュー・感想・評価
全352件中、261~280件目を表示
有り得ない!いや、アリエル
さぁ、色々と話題になっている本作🧜♀️
私も、決して差別する訳ではなく、起用した人に物申したい側で。「なんで本作で?」と。そりゃもう、ハリー・ベイリーはよく頑張ってましたけど、やっぱり違和感。もっと彼女が活躍できるディズニー映画はあったはず。アラジン🧞♂️が白人では成立しないように、本作も黒人では成立しない。結局、見る前と後でその思いは変わらずでした。
あともう一つ。
冒頭の名言(?)にもあるように、海では涙が見えない。ですから、アリエル役には感情を顔で表現する、繊細な演技力が必要となるわけですが、歌手が本業であるため仕方の無いことなんだけど、ハリー・ベイリーにはどうもその力はありませんでした。表情は「嬉しい」「悲しい」の2択であり、レパートリーに乏しい。その2つに関しても、とても機械的で人間味を感じない。吹き替え版で鑑賞したため、実際に聴いてはいないが、歌は素晴らしいと思う。だけど、それだけで起用するにはかなりハードルの高い役では無いだろうか。でも、よく頑張ったよ!
そして、肝心な内容について。
これは申し分無かった。流石、ディズニー。めちゃくちゃ面白い。アニメ版はうる覚えだったけど、見進めていくうちに思い出していく。実写化が上手くいったことに感動が湧き上がり、テンションは開始10分で頂点に。4DXで鑑賞したため、作品への没入度は完璧。「アバター WoW」ぶりに4DX鑑賞したが、やはり水とこの上映形態の相性は抜群。世界観の構築や映像の美しさは、アラジンには大きく劣ってしまいますが(神作と比較されるのも可哀想な話だけど)、それでも大金をかけているだけあってよく出来てます。
リトル・マーメイドといったら、この曲。
おそらく、多くの人たちが「under the sea」を楽しみにこの映画を見に来ているかと思うが、これがもう素晴らしい。セバスチャンの声優を担当した木村昴が、やっぱりいい声してるし、これ以上なくハマり役。実写ならではの華やかさを生かした映像と共に、ディズニーらしく、リトル・マーメイドらしく、最高の5分間に仕上げている。正直、この名曲がここまで楽しいのなら、もう元はとったようなもの。しかもそこに4DXによる演出付きですから、気分は完全にディズニーシー。現在は満員御礼の「マリオブラザーズ」と「ワイルドスピード」、来週には「ザ・フラッシュ」「スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース」ですから、木曜日には終わってしまう可能性大ですが、ぜひとも本作は4DXで見て頂きたい。
主役であるアリエルは少し残念ではありましたが、悪役・アースラを演じたメリッサ・マッカーシーがディズニープリンセスの実写化史上、最高なヴィランでした。言葉に出ないほどの神演技。彼女のおかげで作品が彩り、見応えが増し、このような高評価に繋がったと思います。言い方は酷いですが、アリエルが髪までも黒であったため、はっきりいって地味でしたが、このアースラのおかげで絵が保っていました。個人的には、ディズニーはプリンセスよりもヴィランの方が圧倒的に好き。魅力的だし、キャラクター性が面白い。
日本語吹き替え版のアリエル・豊原江理佳がどのような方なのか全く存じ上げませんが、歌唱シーンはすごく良かったと思います。ですが、会話のシーンは微妙。こちらもまたキャスティングされた時点で批判されていたようですが、プロの声優たちに囲まれている状況だと、さすがに無理があります。これも、歌唱力だけで配役された感じなのかな〜。
とまぁ、長々書いてしまいましたが、思った何十倍も面白かったですし、「アラジン」「クルエラ」に次ぐディズニー実写映画としては、あの2作品が強すぎるが故に見応えは薄いですが、天下のディズニーなので作品の質は言うことなしに良かったです。ただ、王者の復活作には今一歩足りないかなと。今後ともこのような世間の意見を反映しているようで逆行していくスタイルを取っていくのではあれば、イルミネーションに覇権を取られることでしょう。ですが、まだまだ見込みはあります。またキングになることを期待してますぞ👑
とにかく、本作は世間の評価に惑わされず、出来れば4DXでご覧になることをおすすめします。面白いよ!
歌を主役にしたかったのか…
※字幕から吹替で再度鑑賞したため評価2.5から2.0に変えます。いや、あのスカットルのラップ、自分はダメでした…。
前評判で色々あったのは承知していたが、鑑賞はしようと決めていた。
アリエルが黒人だとか、そういうレベルの話じゃなく、これはリトルマーメイドだったのか?一体自分は何を見たのか?という感想でしかなかった…。決して面白くないわけではないのだが。
自分の中のアリエルのイメージと違いすぎて、無邪気なアリエルは一体どこに行ってしまったのだろうか。
全体的に歌を聞かせる気満々というか、そこまで歌を主軸に置くならばミュージカルでやった方が良かったのでは…。
事前知識ゼロならそれなりに楽しめると思うが。歌は上手いので。
終盤微妙
正直言えばやや微妙。
面白くないとまでは言わないが、とくに心に残るようなものがない。
アリエルが黒人だからだとかはあまり関係ないと思うけど、全体的に世界観に納得いかない点が多い気もした。
こないだ金ローで美女と野獣の実写やってたけど、やっぱりこの実写は素晴らしいなー、と改めて思った。ストーリーは分かってるのに、感動ポイントがたくさんある。
でも今回のリトル・マーメイドは、あんまりぐっとくるところがないというか…。
配役の多様性(ポリコレ)のために世界観が不自然になってる、ってのはたしかに感じた。
アリエルたち姉妹を7つの海をそれぞれ統括する存在にする、というのは面白い変更だと思った。これなら、7姉妹が多様な人種で構成されていることになんとなく納得する。
でも、人間の世界の多様性はよく分からない。明らかに中世ヨーロッパみたいな世界なのに、人種が多様でいつの時代のどこなのかよく分からない(まあ、これは美女と野獣でもチラっと思ったけど)。
あと、「動物がしゃべって人間と同じ知能をもつ」ことのリアリティをどう処理するか、という問題。アニメだとそんな不自然じゃないけど、実写でそのままだとダメなんじゃないかと思ってたので、どう処理したのか気になっていた。
結果は、まあ、アニメの世界観のまんまだった。つまり、普通に動物がしゃべる世界だった。
海の中の生物がみんなしゃべって、人間と同等の知能がある世界で、なんで犬だけしゃべれないのか、って思ってしまうし、スカットルがオヤツのお魚をパクパク食べながらフランダーと話してるのはギャグ漫画みたいだと思った。
アリエルが人間の世界ではお魚は単なる食糧なのねー、みたいなこと言うシーンがあったけど、人間なみの知能がある存在を食べてるのって怖い世界だ。
アニメのリトルマーメイドって、アリエルと動物たちのかけあいの楽しさが大事な要素なのでそうせざるを得なかったというのも分かるのだけど、例えば、トリトン王の魔法的な力が働いた一部の動物だけそうなってる、みたいにしても良かったのではないか。
人魚のデザインも細かいところだけど気になった。男は上半身人間の裸なのに、なんで女はまるで水着みたいなデザインのウロコをつけてるのか。アニメだと女の人魚は貝みたいなブラつけてなかったっけ?
それでも中盤まではそれなりに面白く見れていたのだけど、クライマックスと終盤は、ちょっと納得いかなかった。アニメの方のストーリー忘れてしまったのだけど、こんな話だったっけ? 魔女が簡単にやられてしまうし、結局どうなったかよく分からないし、トリトン王が復活するくだりもよくわからなくてカタルシスがなかった。
一番「これはちょっと…」と思ったのが、最後、トリトン王を含めたくさんの人魚たちが海岸に集まって人間たちと仲良くするところ。海面に出たトリトン王は海中にいたころのオーラがぜんぜんなくて、普通のおじいちゃんが海から顔出してるようにしか見えない。
アニメのストーリーもそうだったのかも知れないけど、少なくとも実写ではこのシーンはない方が良かったと僕は感じた。
人魚たちは人間にとって神秘的な怖れ(畏れ)の対象のままの方が良かったと思うし、トリトン王は神のような威厳をたたえた存在として描かれた方が良かったと思う。
歌声は素晴らしいが演技がイマイチ
公開前から自分のアリエルのイメージと大分違っていたので見に行くことは無いだろう…と思っていましたが、たまたま時間が空いたので時間潰しに見に行ってきました。
悪い点
・アリエルらしくない。ハリーベイリーが演技経験無いようなので仕方ないですが表情や仕草に愛らしさがありません。髪をすくシーンや突然どこかに行ってしまうところは不思議ちゃんというよりガチでヤバい奴っぽかった。またエリックを助けた後岩場で歌うシーンは目がギラつきすぎて怖かった。アリエルのおてんばでちょっとバカ、でも愛嬌があって応援したくなるみたいなイメージはほぼ無いです。
・アリエルのお姉さんが必要無い。マジでいらないです、要らないくせにちょいちょい出てくる。ポリコレ配慮で人種増やしたのか知らないけど、見た目が全く似てないせいで姉妹の絆や繋がりを感じさせません。ろくなエピソードも無いし可愛がられてる感じも無いので、最後アリエルを見送りに来ますが全然感動しない。まだ全員黒人に統一した方が良かった。
良い点
・映像が綺麗。海の中の映像が素晴らしかったです。多種多様な海の生物が登場していて歌唱シーンは華やかだった。映像を見るためだけでも行く価値あります。
・ハリーベイリーの歌声が素晴らしい。歌で採用されただけはあって見終わったあとも頭から離れません。特にパートオブユアワールドは何度でも聞きたいレベル。
酷評されてる程酷い作品ではありませんが、やはり余計なポリコレ要素がチラつきますね、それいるか?みたいな。アリエルの演技はイマイチですが歌と映像は良いので見に行って損は無いと思います。
アニメ版の数倍素晴らしい!
ライオンキング、アラジン、どれだけそれぞれの実写版で違和感を感じてきただろう。
リメイクするにはそれなりの理由がなければ、見る方としてはアニメ版とつい比較してしまうし、懐古主義が邪魔をする。
しかし、この作品はとにかく素晴らしい。
ディズニーは、アニメ版が公開された際の批判を受け止め、現代にそれを克服し更に昇華し完成させた。アンデルセン童話の筋まで変えアニメ化してしまった足枷は、これまでどの様にディズニーを苦しめ続け、ひとり歩きしてしまったアリエルのあるべき姿を再考し続けねばならなかったのだろう。
耳触りのいいアラン・メンケンの音楽も、やはりアニメ版では唐突すぎるし不自然だった。しかし、この作品では必然を伴い最高の効果をもたらしている。きっと音楽制作チームは30年以上後悔と模索を続け、この作品でリベンジを果たせたのではないだろうか。
本国アメリカでは実写アラジンを超えるヒットを記録しているという。当然だろう。
しかしアジア圏ではその逆だとか。言いたいことはたくさんがあるが、私はディズニー映画として近年稀にみる名作だと信じている。
悩んでる方は、ぜひネガティヴな意見を気にせず観て頂きたい。
原作見直してから行くべき
アリエル可愛らしいね。
四條畷イオンで、字幕ってことで行きました。
意外と家族連れ多かったよ。お母様が英語版見たいんやね。僕は、アリエル、ハリーべエリーよかったす!
王子さんは、イマイチちゃうかな?
魔女タコは、マツコデラックスやね。
お魚もイマイチ。カニと鳥はよかったよ!
アリエルが好きなほどツライ
大画面の映像、アリエルが直視できなかった
家のテレビでCMを見たときも「え、これがアリエルなの?」と衝撃を受けましたが、見てもいないのに批判するのはどうかと思い見てきました。
やはり合わないなと開始5分で感じました。ドレットヘアの人魚が陸に上がったあとなぜかターバンを巻き、余計にアリエルに見えないです。
また、王子を助けたあと、岩影から陸を見つめながら「必ず 会いに行く あなたに~♪」を歌う場面では、岩にしがみつき、滑るように岩を登る必死な表情のアリエルが、ストーカーのように見えてしまいとても気持ちが悪いと感じてしまいました。アニメでは、とても素敵な場面なのに...
そして、王子様がアリエルに助けられる場面でさらにしらけてしまいました。あなた何しに来たの?と(笑)アニメでは、アリエルのために命を張った王子様だからこそ結婚を認めてもらえたはずなのに、なぜアリエルが船を操りアースラを倒すのか😭その後大変な思いをして助けたエリックを荒波のなかに置き去りにし、海の底へ王様を助けに行く場面では、王様もよくわからないままフワーッともとに戻ってしまい、なんなんだ?と思ってしまいました。
私にとってアリエルは子供の頃から親しんできた、可愛く無邪気で天真爛漫、表情豊かな素敵な女の子です。それに比べると歌に重きを置きすぎて表情や表現が乏しいようにも感じました。アニメ信者といわれればそれまでですが、大好きな曲使ってるからいいでしょ?という監督の意識の低さや、原作やアリエルへのリスペクト感じないキャラデザインに悲しさも感じます。
ディズニー・アニメ伝統の作品の実写化も、伝統表現を抜け出ず・・ プラス飛躍が欲しい IMAX画角ありの作品 (IMAXの場合)
映画リトルマーメイドのアニメ版は未見です。「シェイプ・オブ・ウオーター」、「スプラッシュ」などラブコメディ多々観てきましたが、ディズニーの実写版ということで鑑賞しました。アニメ版わかりませんので、今作のみのレビューです。
人魚の泳ぐ姿実写としては、今の時代の過去作と比べ遥かに綺麗に撮れていますし、IMAXでは部分部分で画角サイズが変わるようですが、通常シネスコサイズで鑑賞しました。映画「アバター」ほどではないものの海中シーンは綺麗に彩られていました。
俳優のハリー・ベイリーの歌唱も曲が少ないが、なかなか良かった。俳優も予算もディズニーだけにあって作られたはず。
思ったのが、ディズニー作品のキラキラ感が感じられませんでした。画からも、ドラマからも。
何故なのか?
考えたのが、ディズニーのアニメの実写人魚姫の作り。
ミュージカル風であって・ドラマがメインなのか、どちらからもとり入れたが
マーメイド・ドラマの実写版が中途半端のような。
以前の作りからきているのでしょうが、どちらかに決めて作ったほうが良いように思いました。
鑑賞対象年齢を広くとっていることが中途半端要素になってしまうのでは
それに、ディズニーの元の作風を守る為の要素なのか?
そんな要素からなんともな満足感に作用しているのではないかと思います。
ディズニーの原点アニメが故に、難しい面があるかもですが。ドラマ進行も、マッタリ感で終始、音楽、アレンジも悪くないが、ディズニーの伝統的サウンドなどが?
ディズニーならではの、自練磨の時期にいたったているのでは?
子供中心に原点を守るかたちで作るか?
もっとも、今の時代背景を取り入れたが為、一部で波風がおこって
しまいましたが、いろいろな描き方の選択があって良いと思います。それにより、新たな楽しさが生まれてくればと考えます。
それらを加味して、ティーンエイジャーから大人向けのドラマ、楽曲、アレンジで作るのも有りかと思います。
ここ最近は、3D特撮もかなりの多様多産、主役のキャラクターが違うだけの見慣れたパターンの使い回し多く見慣れたため、驚きやドキドキ感がしなくなりました。。
今後のディズニー映画ドラマに、より掘下げた内容、楽曲の進化、多種多様な時代背景に期待したいです。
✱6月18日追記
作品のマッタリ感?
私的の結論
人魚時の王子救出と、人間になった後も【なり抜き任せ】な行動しか見えなく、悪い魔女が王子の前に現れ画策した後やっと積極的になるで、感情移入出来る部分が少い。「アラジン」、「アナと雪の女王」はほぼ全編行動あるのみ。
と、数日たった考えです。
★Dolby-atmos 字幕 鑑賞
★シネスコ・サイズ
★重低音 2
★音圧 2
★移動音 2
★分離度 3
★サイド(左右、後、上、活躍度)2
★サラウンド 2
IMAX作品ですが、通常シネスコスクリーン、Dolby-atmos鑑賞にしました。
サラウンド側は上も含むは、ほぼ残響成分がメインで、少し部分で音楽、効果音も残響成分で、ドラマとの動きある使用は無し。
音のDolby-atmosよりは、IMAXの画の画角での投入感でシアター選んだほうが良いかもです。
面白い
アリエルの美しい歌声に涙。
人間に興味、感心がある人魚の話。
父親からあれはやるな!これはやるな!と縛られる世界一の美声を持つ人魚姫アリエル、同じ境遇にいた城の優しい王子エリック、船から落ち救助してくれた女性を探すから始まるストーリー。
劇場へ向かう前にレビューは呼んでないけど全体評価見たら低っ!心配になっちゃったんだけど楽しめた!
何回泣いただろう?アリエルが歌った回数だけ泣いて、ラストのアリエルのオヤジが「エリック」と名前を呼んで認めたシーン、ラストのハッピーエンディングとそんだけ泣いた!(笑)
付き人ならぬ付き蟹、魚、仲間の鳥と協力する姿も可愛かったし観てて癒されました。
ディズニーのミュージカル映画って何でこんなに歌のシーンで泣けるんだろう、勿論歌の上手さってのは解ってるんだけど歌い出した瞬間に涙が出る。
吹替にて鑑賞したんだけど字幕オリジナルの歌声も気になった!
子供は勿論、大人が観ても楽しめる作品!良かった!!
アリエルの表情が乏しい
人種問題はさておき、アリエル役の演技力が乏しく感じた。アニメ版の表情豊かなteenager感が全く無く、演技に固さがある。特にpart of your worldは期待していた分演技の固さにガッカリした。映像や歌声は非常に美しく、その分アリエルの個性がアニメと全く異なりもはやアリエルではない点が際立ち非常に残念。
あっという間の2時間だった。 アリエルがハリーベイリーで納得過ぎた...
もっとオリジナリティがあっても良かったかも
実写化する上である程度のリアリティのある設定にしなければなりませんが、割と原作のまま沿っているシーンが多いのでアレンジをするならもっと実写のオリジナリティを出しても良かった気がします。
海の中が舞台ですが、その海に中の描写が良くないです。
アクアマンやらワカンダフォーエバーなど、アバターは別格ですが、水の中の描写が良い作品が過去にあるのに対し、いかにも合成感やCG描写な箇所が目に付きます。
地上パートではそれらは気にならなりストーリーに集中できます。オリジナルの食事のシーンはありませんがそれを市場のシーンにすることで生活感が集約され人間の生活に好奇心旺盛のアリエルの魅力が良く表現出来ています。
オークワフィナのスカットルは良かったです。
子供向けでもない
チグハグな作品。ハリーベイリーを起用することのバランス調整に失敗。
アリエル役にハリーベイリーを起用したことが話題になっていますが、自分の中では「強い主張があって攻めているのか」「単純にセンスが無いのか」、どちらなのかと言うと前者だと思って映画を観に行きました。
ですが、思っていた以上に後者なんじゃないか、というのが鑑賞後の感想です。
まず、ハリーベイリーはあまり演技ができないと感じました。
アリエルは中盤で声を失うので、表情とボディーランゲージで王子にアプローチします。原作を知っている人は、アリエルがコロコロと表情の変わる子だと知っていると思います。
ところがハリーベイリーはずっと穏やかに微笑んでいる印象でした。これはアリエルのキャラ設定とも矛盾します。ストーリー上、アリエルは突飛な行動(突然いなくなったり、自信満々にフォークで髪をといたり)をすることがありますが、普段の演技が落ち着きすぎていて違和感があるのです。
意外だったのは、アリエルの歌(王子が覚えている「アアアーアアアー」のやつ)がハリーベイリーに全然似合っていないことでした。あの曲の穏やかなメロディはハリーベイリーの穏やかさとは別物(もっとマチュアな母性に近い?)で、メロディ後半に音を刻みながら音程を上がっていく高揚感は少女らしさも感じさせます。その矛盾と不安定さがアリエルだと思うのですが、ハリーベイリーは落ち着いた「いい子」でした。改めて、原作ではストーリーとアリエル像にマッチした曲として作られていると感じました。
そして一番衝撃だったのは終盤です。
アリエルの声で王子を誘惑するヴァネッサ(アースラの変身)をジェシカ・アレクサンダーが演じていますが、シンプルに可愛すぎる笑
ここで白人の(敢えて言いますが)全男性が虜になるようなモデルさんを持ってくるのはどうなのでしょう。視聴者に、ハリーベイリーのアリエルか、ジェシカ・アレクサンダーの偽アリエルか、どっちと結婚したいですか?と問いかけたわけです。しかもジェシカ・アレクサンダーは悪役の演技も素晴らしく、醜く崩れる表情にさえ変化のないハリーベイリーよりも心惹かれた人は多かったのではないでしょうか。完全に主役を食ってしまっています。
こういったバランス調整のチグハグさが、全編に散見されます。セバスチャンの見た目もリアル系でよかったのか(例えばアリエル視点だけアニメチックに、人間視点はリアルな蟹に、とかもできたと思います)、映像の明度や色調は適切だったのか、素晴らしい部分と気になる部分が混在していて、全体的に統一感の無さがありました。
監督のセンスが無いのか、統率しきれなかったのか、商業的な妥協を感じさせる作品でした。
全352件中、261~280件目を表示