リトル・マーメイドのレビュー・感想・評価
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あっという間の2時間だった。 アリエルがハリーベイリーで納得過ぎた...
あっという間の2時間だった。
アリエルがハリーベイリーで納得過ぎた。ミュージカルシーンはどれも完璧と言っていいし、アリエルらしい愛らしい仕草もあちこちで見れた。
でも、アースラとのバトルシーン周辺に関してはかなりテキトーに済まされてしまった印象。
タイトルの「リトル・マーメイド」が最後のシーンで回収されていて素晴らしいまとめ方だったと思う。
期待以上でも無く以下でも無く……
映像と音楽がとても美しかったです。
海の中のシーンは本当に色鮮やかで綺麗でした。
ただストーリーはアニメーションより大人向けに感じました。「成る程。こういった感じか」と思いました。
もっとオリジナリティがあっても良かったかも
実写化する上である程度のリアリティのある設定にしなければなりませんが、割と原作のまま沿っているシーンが多いのでアレンジをするならもっと実写のオリジナリティを出しても良かった気がします。
海の中が舞台ですが、その海に中の描写が良くないです。
アクアマンやらワカンダフォーエバーなど、アバターは別格ですが、水の中の描写が良い作品が過去にあるのに対し、いかにも合成感やCG描写な箇所が目に付きます。
地上パートではそれらは気にならなりストーリーに集中できます。オリジナルの食事のシーンはありませんがそれを市場のシーンにすることで生活感が集約され人間の生活に好奇心旺盛のアリエルの魅力が良く表現出来ています。
オークワフィナのスカットルは良かったです。
子供向けでもない
ジョナハウナーの王子様に魅力がないです。トリトン王は良い。アースラはビィランに見えないし、デカくなるし弱いしなんだかなー。名物の脇役達も全く存在感が無い。
つまり、この映画を見て少女達が「わたしアリエルになる」ってちょっとでも思うのでしょうか?ということです。
チグハグな作品。ハリーベイリーを起用することのバランス調整に失敗。
アリエル役にハリーベイリーを起用したことが話題になっていますが、自分の中では「強い主張があって攻めているのか」「単純にセンスが無いのか」、どちらなのかと言うと前者だと思って映画を観に行きました。
ですが、思っていた以上に後者なんじゃないか、というのが鑑賞後の感想です。
まず、ハリーベイリーはあまり演技ができないと感じました。
アリエルは中盤で声を失うので、表情とボディーランゲージで王子にアプローチします。原作を知っている人は、アリエルがコロコロと表情の変わる子だと知っていると思います。
ところがハリーベイリーはずっと穏やかに微笑んでいる印象でした。これはアリエルのキャラ設定とも矛盾します。ストーリー上、アリエルは突飛な行動(突然いなくなったり、自信満々にフォークで髪をといたり)をすることがありますが、普段の演技が落ち着きすぎていて違和感があるのです。
意外だったのは、アリエルの歌(王子が覚えている「アアアーアアアー」のやつ)がハリーベイリーに全然似合っていないことでした。あの曲の穏やかなメロディはハリーベイリーの穏やかさとは別物(もっとマチュアな母性に近い?)で、メロディ後半に音を刻みながら音程を上がっていく高揚感は少女らしさも感じさせます。その矛盾と不安定さがアリエルだと思うのですが、ハリーベイリーは落ち着いた「いい子」でした。改めて、原作ではストーリーとアリエル像にマッチした曲として作られていると感じました。
そして一番衝撃だったのは終盤です。
アリエルの声で王子を誘惑するヴァネッサ(アースラの変身)をジェシカ・アレクサンダーが演じていますが、シンプルに可愛すぎる笑
ここで白人の(敢えて言いますが)全男性が虜になるようなモデルさんを持ってくるのはどうなのでしょう。視聴者に、ハリーベイリーのアリエルか、ジェシカ・アレクサンダーの偽アリエルか、どっちと結婚したいですか?と問いかけたわけです。しかもジェシカ・アレクサンダーは悪役の演技も素晴らしく、醜く崩れる表情にさえ変化のないハリーベイリーよりも心惹かれた人は多かったのではないでしょうか。完全に主役を食ってしまっています。
こういったバランス調整のチグハグさが、全編に散見されます。セバスチャンの見た目もリアル系でよかったのか(例えばアリエル視点だけアニメチックに、人間視点はリアルな蟹に、とかもできたと思います)、映像の明度や色調は適切だったのか、素晴らしい部分と気になる部分が混在していて、全体的に統一感の無さがありました。
監督のセンスが無いのか、統率しきれなかったのか、商業的な妥協を感じさせる作品でした。
素直に楽しめます
配役の違和感は確かにありますが
アリエルが黒人だからというよりは、劇中でも言ってましたが
顔が魚顔だったからかなと
そして、絶望的に中世のドレスが似合わない
という点かなと
ただ、それもあってか
周りに黒人のキャストが多く
違和感ないような配慮があったような気がします
皆様思い入れが強いからかも知れませんが
そこまで辛辣な評価ではないかなと
全く違和感のないCGや
最後のお祝いのシーンなど
アニメをちゃんと観なかったおじさんには
素直に受け止められました
劇中
アリエルがはじめて登場したシーンで
近くの子供さんが
かわいい
と思わず口にしたことが
この映画の本当のお客様なんだなと
感じました
どうしても受け入れられない
映像は本当に美しく、彼女の歌声も本当に迫力があったけれど、自分の中のアリエル像とはかけ離れていて悲しくなってしまった。アニメ版のリトル・マーメイドでワクワクしたあの頃の思い出を踏みにじられたようで、少し悔しくなった。
これは流石に適材適所ってものがあると思う。
アリエルが話題だけれども…
リトルマーメイドにもアリエルにも思い込みが低い分これはこれで十分面白かったなー。ラストもうまくまとまっていたし。ちょっと平和的、ハッピー感が強すぎるかもしれないけど。これが今風なのか。アクアマンといいこの作品といい海中の映像がきれい。大画面で見たい作品。
人魚姫は何を奪われたか
歌声よりも大切なものを奪われた気持ちになる。
既存の作品にポリコレを無理やりねじ込むから、自分の愛してきた世界観や価値観を否定された気持ちになる。
実写版の映画を楽しみにしている一番の観客はアニメ版のリトルマーメイドを観て育った世代だ。
アニメ版のアリエルは無垢で好奇心に溢れた、人間に恋焦がれたゆえに、人間の王子様を好きになってしまう、無鉄砲で可愛いお姫様。
表情がクルクル変わり
「このルックスとボディーランゲージがあれば、声がなくても王子様を虜にできるかもな……」
と思える程、感情が顔に出る面白さがあった。
言葉では伝わらない感情のもどかしさをアリエルのコミカルな表情で描いていた。
言葉では伝わらない、分かり合えないことも、相手に寄り添うことで距離を縮めていく、王子様と人魚姫の恋心が美しく描写されていた。
父王と娘の関係性においても、思想を否定する背景には愛娘への愛情が言葉ではなく表情で分かるようになっていた。
表情で感情を表現するのはディズニーアニメでは得意とされる分野だ。
心を伝えるための表現を駆使して作られたアニメーションは今見返してみても、心がワクワクする楽しさがある。
さて、話を実写版に戻そう。
今作ではポリコレに配慮して様々な設定が改変、追加されている。
⚫︎アリエルが黒人
⚫︎人魚姫の姉妹は他人種がモデル
⚫︎アリエルが人間になりたい理由は外の世界への憧れの方が王子様への恋心よりも強く描かれている。
⚫︎エリック王子に義母の黒人女王がいる
⚫︎女王は海を嫌っている
これだけ追加、改変されたらもはや別作品である。
ストーリーの大筋はそのままに全く別のリトルマーメイドを描いている。
実写版を「違う」と感じるのは、アニメ版とは描きたかったコンセプトの違いにあると思う。
実写版では陸と海の対立が強調されている。
アリエルとエリック王子は同じ様に「ここではないどこか別の世界」に憧れている。
声を奪われて歌えないはずのアリエルが心の声を歌にしてしまうから、表情から気持ちを察する余白がない。
「アンダー・ザ・シーだけは一緒に歌っちゃダメだよ」と思わず突っ込んでしまう。
全ての出来事やアクションを台詞でカバーしてしまうので、せっかくのミュージカルが力を発揮しない。
歌唱部分と演技部分の配分が極端で、キャラクターの心を汲み取るまでもなく、すべてを語られてしまうからキャラクターに愛着が生まれない。
キャラクターの魅力が薄いので、どうしても行動が記号的になって淡白な印象を受けてしまう。
馬車のシーンでは特に「世間知らずが馬車を運転して、街の人に迷惑をかけて喜んでいる」様にしか見えない。
人間の世界で一生懸命憧れる人間像を演じるアリエルの無邪気さや屈託のない笑顔が観られない。
むしろ、
「海の中でアンダー・ザ・シーを歌っていた時の方がいい表情でしたよ?」
とツッコミたくなってしまう。
そしてなんといっても
「これじゃない感」
のピークに達したのは、ラストシーン。
私が観たかった、小さい時に観たリトルマーメイドの感動的なラストシーンはなかった。
感情の全てを言葉で語り、目で見て分かりやすくデフォルメされた世界には、私の好きなリトルマーメイドは存在しなかった。
社会的にマイノリティや人種差別に対して肯定的な世の中になることを否定したいわけではない。
ただ、既存の作品にはその時代に描きたかったコンセプトがある。
どの時代でも、クリエーターが誇りを持って仕事をして完成させた作品だ。
愛を持って作品が作られたからこそ、何十年経っても愛されるディズニープリンセスが生まれたのだと思う。
他人のまわしで相撲をとっている様で滑稽だ。
本当に愛をもって作品を作ろうと思うなら、新しい価値観のプリンセスを生み出す方がずっと良い。
わざわざ亜種を黒人に演じさせて「クリーチャー」と罵らせる必要があるのだろうか?
人種やLGBTQについて、過剰に配慮することは逆に差別的なことなんじゃないだろうか?
ありのままを愛しましょうと言うのなら、みんなが観たかったリトルマーメイドのキャストを採用するべきだったと思う。
脚本も原作のアニメ通りに描けば良かったのになと思う。
現実世界でも、人間同士が愛をもって相手を受け入れることができていないのに、ファンタジーの世界ではすべて丸く収まりました。って描写に違和感を感じてしまう。
差別の歴史もありのままに受け入れてこそ、今の時代を描けるようになるのではないか?
新しい価値観で新しい時代を生きている。
そんな魅力的なプリンセスが生まれてくることを願っている。
吹替版を鑑賞 違和感全くなし
①吹替版音声
吹替版を鑑賞してきました
俳優さんの口の動きにまで合っていて
全く違和感なかったです
特にアリエル役の声優さんは
伸びのある素敵な歌声で
とてもすてきでした
②CG
魚たちの動き
人形の髪、尾ひれを含めたCGは
目を見張るものがあります
有名な曲
「アンダー・ザ・シー」
と共に魚達が集うシーンは圧巻です
これだけでも
この映画を観る価値はあります
一方
暗いシーンについては
本当に暗くて動きがよく分からない部分がありました
コントラストを上げたくなる気分になりました
③ストーリー
お子様向けのためか
かなり単純明快です
分かりやすいので
何の予習も不要です
私的には
お父さんも
おばさんも
神様の割には
少し弱過ぎた気がします😅
④俳優陣
お父さんが一番かっこ良く
役に非常にマッチしていました
ハリー・ベイリーの歌声がものすごく良い
とのことなので
字幕版も機会があったら観てみたいです
⑤劇場については
公開初期・休日・昼間帯・吹替版
という条件が重なり
かなりお子様が多く
上映中かなり喋り声が聞こえました
上映後のポップコーンの床への散らばりも
ものすごかったです
映画を静かにじっくり観たい方は
観るタイミングを選ぶことをオススメします
映像が綺麗!
元々、アニメ版のリトルマーメイドが大好きでとても楽しみにしていました(^^)
映像が凄く綺麗で、字幕で観ましたがアリエルの歌声が素晴らしく、ミュージカルを観ている様でした‼︎
賛否両論の意見がある様ですが、設定も若干異なり、個人的にはアニメはアニメ、実写は実写で楽しめました!
もう一度観たいです!
ラブストーリーではなく、親子の物語として観れば悪くない
予告を観てもそそられず、スルーしようかと思いましたが、一応ディズニー作品ということで鑑賞してきました。
ストーリーは、海王トリトンの娘・アリエルが、陸の世界に憧れ、偶然見かけたエリック王子に恋をして、父の言いつけに背き、魔女アースラの魔法で声と引き換えに足を手に入れ、エリックに近づき、二人の思いが通じ合いかけたところで、アースラの企みにより引き裂かれるが、アリエルは強い覚悟でアースラに挑むというもの。
世界的に有名なアニメ作品の方は未鑑賞なので、そちらとは比較できませんが、誰もが知る「人魚姫」のわかりやすいストーリーがベースなので、安心して観ていられます。コメディリリーフとして、カニのセバスチャン、鳥のスカットル、魚のフランダーらもいい仕事をしています。
映像的には海中シーンが圧巻で、序盤の映像は見惚れてしまいます。今回は時間の兼ね合いでIMAXしか選べず、しかたなくそれで鑑賞したのですが、結果的には正解でした。視界いっぱいに広がる海中は、リアリティよりも美しさを優先したような印象で、そこをゆったりとしたカメラワークで深く深く潜行していくシーンは、今にも吸い込まれるようでした。
とはいえ、内容的にはあまり心動かされずといった感じです。そもそもアリエルは、エリック王子にいつ惚れたの? どこに惚れたの? 網で引き上げた漁師はなぜ城に連れて行ったの? そしてなぜすぐに歓待されるの? …と、なんだか納得のいかない流れでイマイチ乗れませんでした。おまけに、表情に乏しいせいかヒロインにあまり魅力が感じられないし、王子にいたっては、命の恩人を探させながらもすぐに他の女性に目移りするってどうなの? …とまあ、ラブストーリーとしては全く響かなかったです。
そして極めつきは歌の多さ!ディズニー作品がミュージカル仕立てなのは承知していますが、中でも本作は多かったです。耐性のない自分は、眠気スイッチオンで、長いまばたきが増え、字幕もいくつか見落としてしまいました。そのせいで、作品のよさを見誤っていたならごめんなさい。
そんな感じで、久しぶりにハズレディズニーかと思いきや、終盤で一気に持ち直し!アースラの謀略にはまり、娘のために犠牲になるトリトン、そして父娘の和解。アースラとの決戦後、岩場から城を眺めるアリエルの寂しげな背中を見つめ、娘の幸せを願って心を決めるトリトンの姿が沁みます。ラストで、二人の門出を見送る彼の姿がまたイイ!父娘の絆の物語として観ると、本当によい作品でした。なにげにエリックの背中を押すグリムスビーも、父親的存在として印象的でした。
本作は、声が出せないアリエルがエリックに愛を伝えるというストーリーを表面的に描きながら、声を上げても聞く耳を持たないトリトンやセリーナの姿を対比的に描き、思いを届けること・受け取ることの大切さ、難しさを訴えているように感じました。そんなテーマを感じ、「やはりディズニーは奥深い」と一人勝手に感心しています。
主演はハリー・ベイリーで、圧巻の歌声を披露しています。脇を固めるのは、ジョナ・ハウアー=キング、ハビエル・バルデム、メリッサ・マッカーシーら。中でも、アースラ役のメリッサ・マッカーシーの怪演っぷりが印象的です。
余談ですが、今回の鑑賞はなかなかの災難に遭いました。後ろの席に3組の外国人母子が座っていたのですが、上映中にずっと話し声が聞こえてきて、なかなか映画に集中できませんでした。それどころか、紙くずをぶつけられるわ、ペットボトルを投げ込まれるわで、散々でした。小学校就学前ぐらいの子たちでしたが、彼らには本作はつまらなかったようです。やりたい放題の子どもたちをたしなめるお母さんたちも、さぞや恐縮していたことでしょう。トリトンやセリーナではないですが、子育ては大変ですねー。
映像ばかきれい
他の作品と比べて映像技術がものすごく高く海のようすや魚などの生き物そして人魚のヒレ、どれをとってもめちゃくちゃきれいでリアリティがすごかったです。そして人魚は泳ぐときの滑らかさや体の動き髪のなびき方などのリアリティも高かったです。内容もとても面白くディズニーの実写化されたものの中で群をぬいて面白いと思いました。しかし最後のシーンでアースラ―を船で突き刺したのがエリックじゃなくてアリエルになったのは何の意図があったのかよくわからなかったので変えなくてもいいのではと思いました。けど変わってもそこまで、意味不明だろふざけんな!といった感じはなくきれいにまとまっていたので良かったと思います。そして僕はMX4Dでみたのですが、人魚がどのように動いてるかなど魚たちの動きなどを体でも感じられてとても楽しかったし4Dは海と相性いいなと思いました。
アリエルってどんな子なの…?
マーメイドラグーンそのままの海の映像世界と、歌と楽曲が素晴らしいのは想定通り。
がその一点突破だけでは浸れない大人になってしまったみたい。
アニエルってもっと表情がくるくる変わるイメージだったけど、
このヒロインは表情が乏しいのかアリエルの魅力をあんまり感じない。
初めての恋と人間への憧れとが勝って
アースラとの血の契約を交わしちゃっても、
16歳の好奇心だからしょうがないよね!とあんまり思わされなくて
共感できないのよね。
むしろ軽率にさえ見えて、
「人間の世界に憧れてるけど
きみのいる世界はもっと広いし素晴らしいんやで?
人間の世界そんないいもんじゃないで?」と説得したくなる。
王子とアリエルの相性の良さは観ていて微笑ましいが、
何かとポリコレが前面に匂いすぎてて
余計な意識を働かせてしまい、浸りきれない。
これに尽きる。
原作アニメ公開から30年、グラフィックの技術の進歩は感じるが。
まず、黒人を主人公として採用したことについて、私は賛成も反対もしていないことを宣言させていただきます。
あらすじはリトルマーメイドのアニメ作品との変わりはそこまでありません。そのため、感動できない作品ではないと思います。最新のCGで場面を装飾しているため、アニメの方の映画よりも感動できたという人もいると思います。私も例にもれず良い作品/テンプレートだなと思いました。
しかしながら、30年の時間を経ておきながら全く話に深みのようなものが生まれていないと感じました(アニメ版との差分の話ですよ)。せっかく黒人の主人公を採用し世論をかき乱したのだから、何らかしらのメッセージがあるのではないかとも思いましたがそれもなく、
「ただ白人でもできるような役を黒人に何も考えず当てはめてしまった」
という印象を受けました。
アリエルのデザインの基は、アニメ映画ですからキャラクターの肌の色も含めてのデザインであることは言うまでもありません。ですから、黒人を主人公に当てはめることを決めたからには、アリエルの服装(人魚の服?)のデザインにも手を入れて、その俳優に似合うようにデザインしなおしてもよいはずです。散々、様々なデザインの人魚を外に配置しながら、主人公のデザインには一切手を加えない。ただ黒人を配置したという点のみで満足してしまっている。これはあまりにももったいないばかりか、黒人を採用したことを一層目立たせる結果となっており、これが昨今の批判の増大につながっているのではとも感じます。
私が演出なら、アリエルの人魚の衣装は白を基調としたものに変えて、より一層外圧からの解放の印象を強くするような演出を取り入れます。そのくらいのことはできたはずです。30年もたっているのですから。
総じて、演出の工夫が全くなされていない、ただCG/VFXの向上で押し切った映画になってしまったのは残念です。これがリメイク作品でなければ印象に残る映画だったとは思いますが... ディズニーさんはその手の壁を突破する力は持っていると思っていたのですが、見当違いだったのでしょうか。
渋くて粋な映画だった
さすがディズニーでした。
そもそも
元々のストーリーが「美女と野獣」や「シンデレラ」のような夢物語ではなかった。
町娘と王子様が結婚する話ではなく、王子様とお姫様が結婚するというめっちゃ政治的な話だ。
人魚と人はお互いがお互いを恐れて忌み嫌っている。
しかし、人魚の姫と人間の王子が恋に落ち、結ばれた事によって、人魚と人はお互いの誤解が解けて、共存する道が開ける。
って話だ。
確かにこの物語を現代で表現するとしたら、王子と姫が両方白人だったら「ディズニー何やってんだ」って話だ。
マイケル・ジャクソンがこの映画を観たら感激するだろうな。
個人的には映画の最後のカットが、光り輝く海の波だった所が渋くて好きです。
ちぐはぐな印象を受ける
アニメ版は視聴済の状態で見に行きました。散々言われているアリエルが黒人ということについてはもうそういうものと受け入れて見に行ったけど、やはり所々に「配慮」を感じる。そのわりに雑。
まずアリエルの姉たちは様々な人種を起用し設定にも拘っているのに、全然出てこない。アニメ版でもそこまで出番が多いわけではないけど、わざわざアニメ版とキャラデザも名前も変えて7つの海の守護者という設定にした意味が感じられなかった。正直いてもいなくても全くストーリーに影響はない。せっかくいろんな人魚がいるのにとりあえず映画に出しとけばいいみたいな扱いだった。
次にエリック王子。アニメ版よりかなり設定が追加されているが、母親である女王が黒人だったのでまずそこに違和感があった。エリック王子は養子であり実は王家の生まれではなく、黒人である女王とは血が繋がっていないとの設定だったが、正直かなり不自然だと思った。オリジナルキャラクターとして黒人の女王を出したい。エリック王子はアニメ準拠の白人男性にしたい。複数の思想が画面の中でぶつかり合っている気がして完全に入り込むことが出来なかった。
あとはそこまで大きな改変があるわけでもなく、可もなく不可もなくというところだったが、多様性を重視するのであればもう少し上手くストーリー内に取り入れて欲しいと思った。
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