今年9本目(合計662本目/今月(2023年1月度)9本目)。
この映画、一般的な「映画」の枠ではなく、ここでも書き込めるように、「一応は」映画のカテゴリのようですが、シネマート系列の「アジア映画祭り」の一環のひとつの放送であるようです(よって、投稿数が極端に少ない)。
特集やここの紹介ページにあるように、「正直なことしか話せなくなり迷惑ばかりをかけつづける立候補者」のお話です。あまりに「正直なこと」しか言えなくなるのでいわゆる「時と場所」を考えずに支離滅裂だったり、気分を害したり(ここでは、観客が、ではなく、映画の登場人物が、ということ)…という部分もあり、その意味ではコメディ枠だとはいえるし、シネマートで見たときも笑いは絶えませんでした。
ただ、私はあくまでも特段の事情がない限り、法律の考え方ではどうか、という考え方で視聴しますので、そこまで「笑うほどの作品?」とは思いました(コメディと思う方を否定するものではありません)。
確かにそのシネマートの「アジア映画祭り」で選ばれたという事情もあるので、一般の映画館(要は、シネマート以外)で扱える範囲に達していない(やや品質が落ちる?)映画もいくつかあり、この映画も、その「一定のレベルに達していない」こととしてあげられるのが「ジョークがストレートにすぎて、やや下ネタが多い」などはあります。ただとはいえ、シネマートという映画館がチョイスしている以上、極端に支離滅裂だったり気分を極端に害するものは選ばれておらず、「やや(映倫?によって?)選外のものが選ばれている」程度の扱いです。
上述通り、コメディで見る枠は理解しますが、私はあくまでも法律の観点で見ますので…。
採点にあたっては、確かに上記の事情から「多少配慮の足りない描写」(主に下ネタ関係)があることはありますが、それとて配慮はありますし、減点なしとしました。
(減点なし/参考/選挙における立候補者の言論の自由)
立候補している以上、「ある程度は」相手側を「攻撃」する必要があります。これに関しては、日韓とも「根拠のないデマや誹謗中傷にあたらない限り、選挙であり、選挙で票を投じる制度である以上、常識的範囲で相手側の真意やややプライベートにかかわることを聞く」ことは許されており、この点は映画もリアルも同じです。
(減点なし/参考/二重国籍について)
日本でも時々問題視される方がいます。映画内でもこの「二重国籍」がひとつのキーワードになります。
日本も含め多くの国では「単一国籍」しか認めていないところが多いです。しかし「二重国籍」(多重国籍)である以上、「一つの国籍を選ぶこと」は、同時に「他の国籍を捨てること」を意味「しません」。国によっては「国籍を捨てることを禁止しているところ」もあるからです(代表例はブラジル。ブラジルは国籍の離脱を禁止しています)。
このため、日本にせよ韓国にせよ「二重国籍はやめて国籍を選びましょう!」などを言われることが多いですが、この「二重(多重)国籍問題」は、実は当該国内「だけ」では解決しない部分があります(複数の国が絡むことなので、法律上の区分は「国際公法」という分野になります。「国際」という以上、日本にせよ韓国にせよ、単一国だけではどうしようもありません)。
このような事情は日本でも韓国でも同じなので(日本や韓国がいくらそうした法制度をすすめても、他国に強制することはできません)、「二重国籍・多重国籍」に関しては、本人の意向がどうであれ「国が許してくれない」ケースもありますので、「二重国籍・多重国籍はけしからん」という立場も理解はしますが、そうした「国籍の離脱を許してくれない」国があることも、知っておいてほしいです)。