「ベルばら入門」ベルサイユのばら どん・Giovanniさんの映画レビュー(感想・評価)
ベルばら入門
視聴中、なんとなくジブリなど他のいろんなアニメを思い出した。
島本須美さんと沢城みゆきさんは親子役で、世代交代を感じるようなキャスティングで面白い。沢城みゆきさんのオスカルは『テイルズ・オブ・エクシリア』(PS3用として発売されたゲーム)に登場するミラ・マクスウェルを彷彿とさせる。
マリー・アントワネットは『涼宮ハルヒの憂鬱』のハルヒ役の平野綾さんで、アントワネットの教育係ノアイユ夫人は『うる星やつら』の初代ラム役の平野文さん。ここのダブル平野が今作ではインパクト不足のキャラクターで残念。平野綾さんの歌声を聴くために観た映画なので、歌に関しては大満足。英語を使っていたりフランスらしくないとしても、世界に誇る日本のアニメは言語に拘らないところが良いところなのだし、アニメの世界イコール仮想空間なのだから、これで良いのだ。
ベルサイユ宮殿の外観(練兵場)、衛兵隊の兵舎、パレ・ロワイヤル、コンコルド広場、愛の神殿、コンピエーヌの森、ラトナの噴水、アントワネットの私室や寝室、貴人の間、鏡の間、オペラ座、パリの市街などが丁寧に美しく描かれている。
天井が高く、扉も窓も大きいので、もともとは高度な古代文明の巨人用の建築物だったのだろう、などと考えたりしながら観た。
原作漫画もテレビ放映版もほとんど知らないので、初心者向けリバイバルで嬉しい。
薔薇と貴族の『美少女革命ウテナ』を思い出したが、今作はウテナの世界観ほどクレイジーではなく、真面目で大人しい物語という印象である。
今作は序盤から涙腺攻撃をくらい続けるのだが、貴族の話から市民の話に徐々に移行し、オスカルが向きを変えてクーデターをするときに大量に涙が出た。
泣くのを覚悟していたので、期待通り泣けて良かった。
エンディングロールは両脇にも文字があり中央はクレジットで文字だらけ。
声の重なりで耳が忙しい箇所もあり、奥の会話に手前の会話が重なったり、オスカルの台詞にオスカルの歌が重なった時は、結局どちらも聞き逃したので再視聴に挑戦する。
男女が真っ裸で重なるシーンは、子ども向けにしてはエロい。
映画館の帰りに書店に寄り、ベルばら関連本を2冊購入。その他にクリアファイルが付録の雑誌と有料パンフもあるので、合計4冊をじっくり読ませていただく。
配信されている間にテレビ放映版を視聴したり、追々原作漫画も読む予定。