「不穏な1930年代、政治的陰謀に巻き込まれ戦った三人の友情物語」アムステルダム ゆみありさんの映画レビュー(感想・評価)
不穏な1930年代、政治的陰謀に巻き込まれ戦った三人の友情物語
背後に存在するヒトラーやムッソリーニといったファシスト達と密かに手を組むことで巨万の富を得ようと暗躍するアメリカの実業家達。そして、ひょんなことからこの陰謀に巻き込まれた三人(医師、弁護士、看護師で芸術家)の、巨悪との戦いが描かれている。
次から次へと知っている俳優が出てくるというのは、やはりテンションが上がる。世界の歌姫テイラー・スウィフトが出てきたと思ったらすぐに死んでしまった。えっ?という感じ。
ほぼ実話ということだが、どろどろした陰謀と戦う三人はそれぞれが魅力的なキャラクターの持ち主で、義眼の医師バード(クリスチャン・ベイル)は妻に頭が上がらなかったり、戦争で心身ともに傷ついた帰還兵を献身的に介護したり(認可されていない薬剤をこっそり使用なんてことも)、見た目は冴えないのがまた魅力的(刑事コロンボみたい)。このバードに看護師であり現代アートのアーティストでもあるヴァレリー(マーゴット・ロビー)、正義感溢れる黒人弁護士のハロルド(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が絡む。この三人のやりとりも楽しい。カラフルな現代アートも素敵で映像をより華やかにするのに一役買っていた。
コメントする