「孤独な人の頭の中」森の中のレストラン にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)
孤独な人の頭の中
孤独を感じるとき。
真夜中の、虫の声も風の音さえも聞こえない
静寂のなか、眠れずにベッドでうずくまっていると、
心臓の音が聞こえてくる。
頭の中では聞いたこともないような不気味な音が
鳴り続けている。
陽の光とともに、次の日がやってくると
不気味な音は街の雑踏とともに
どこかえ消え失せる。
「おはよう」という誰かの声が
自分は孤独ではなかったと再確認させてくれる。
「孤独な人のSOSのメッセージを受け取れ。」
発信する側も、受信する側も簡単なことではない。
自分の心臓の音や、頭の中の不気味な雑音が
うるさすぎて発信しようとするメッセージを
かき消してしまう。
受信しようにも、日々の多忙な活動を送るためには
街の雑踏をノイズキャンセルするように集中する必要があり、
微かなメッセージを容易くかき消してしまう。
わたしたちにできることは
温かい食事を提供し、そして目の前に出された料理を
いただくしかないのだ。
そしてできるなら、
いただいた料理にたいして
「おいしかったです。」
「ごちそうさまでした。」
というリアクションをしてほしい。
そういう映画。
でもないか⁉
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