メイクアガールのレビュー・感想・評価
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日本アニメらしい
お前がママになるんだよー、な感想でした
ゼロ号ちゃんはなんのために作られたのか、それは主人公の意思ですらなく、その母親の生まれ変わりの母体になるための器だった?散々零号ちゃんは自分の意志が存在していることを証明するために苦しんでプログラムに抗おうとしたけど、結局は創造主たる母親に乗っ取られてますね。事前にSFサイコホラーと言われてた理由がわかったわ。結局零合の意志は上書きされてママに乗っ取られていたっぽいので、一見ハッピーエンドっぽく見えても不気味なエンドだった。レビューだと3.3だけどこの不気味さは良かったし、個人的には面白かった。まあ主人公の馬鹿さ?とか身勝手さとかやや不快な部分は大きいけど、恋愛感動物ではなくSFサイコホラーとしてみるなら面白かった。俺のレビューは星3.7。それにしても主人公はママが生まれ変わって幸せだろうけど、ゼロ号は散々苦しんだ挙げ句乗っ取られてその短い人生は何だったんだろうか、と思うとモヤっとする。生まれさせられて、消されて。あと、主人公も人造人間っぽいんだよねぇ、主人公とゼロ号、新世界のアダムとイブっぽいかも。あと世界観は微妙だった。いきなり人造人間作った挙げ句周りの人間はそっくり受け入れているし、あっさり高校に入学しているし。倫理とか法律とかいいんか?なんか権力でもあるのか?まあそこは無視するとしても、ちょっと強引だな。
この映画のバックグラウンドを知っているかで
個人的には星5を付けたいのですが、
正直、映画として評価すると星3、
気持ちを込めて星4にさせて頂きました・・・
バックグラウンドをわたしなりに要約すると、安田現象氏はYouTubeショートでいつも楽しいループアニメを作られている方で、このメイクアガールはそんな安田氏が、自身の作りたいものを映画にしたいとクラウドファンディングで資金を募り、3000万以下という費用で、ここまでのオリジナルのアニメを作られたという、熱いバックグラウンドのもと製作されています。
それが小さな劇場のリレー放映とかではなく、普通に大きな映画館で、人気新作と並んで放映されている。しかもKADOKAWA配給で。
これってアニメでは凄まじく稀有なことで、アニメ映画の在り方を見直せるレベルのスゴい事だと思います。
見せたいものを表現する手法として、相当なアニメへの熱量を感じながら、見させて頂きました。ありがとうございますと言いたい。
ここからは、単純に映画としての評価・・・
やはりショート動画での魅せ方と、長編映画の魅せ方は、当たり前なんですが、まったく違うなと。
きっと表現したかったのは0号。そこにスコープを当てたところからストーリーを作り込んでいて、そこから主人公の有り様を作っていると邪推しました。
だから主人公の性格設定に無理筋な感情が足し込まれている。
愛情を理解できない主人公という表現を直接的に表現していて、見ている方はイライラが募ってしまう。ここは長編アニメとしては、内面的な表現にしてくれれば、もっと感情移入できたように思う。
あとストーリーが進む中で、押井守氏の映画のような、中繋ぎの表現があり、途中少し眠くなってしまいました。途中ドキドキ・ハラハラというより、街中をじっくり観光するようなイメージ。これをするには、相当な背景の作り込みが欲しくなってしまいます。
そしてストーリーとしては、世界観は現実にかなり近いところの、近未来的な世界なんですが、いきなり0号が受け入れられている。
交通網をブッ壊すレベルのことが起こっているのに、そこまで騒動になっていないとか、ショートレベルのアニメなら気にならないところが、映画になると滅茶苦茶だな・そんなことにならない、みたいなところを見てしまう。
これは完璧にファンタジーな世界観にしておかないと、一定現実感のある世界観のまま実行してしまうと苦しいなと感じました。
しかし!この費用でここまでの長編映画を作り、時折コマ数が足りないと感じるところもありながら、映画館で見れて良かったと思える映画にまでしたのは感銘を受けました!
新海誠氏がXで見られたあとに、"刺激を受けた"とつぶやかれたのも頷けます。
こういう映画の作り方、そして表現したいものを作り込み、この費用で世に出せるんだと。
2027年新たに挑戦される!?ようなので、次はYouTubeショートで作られている世界観の映画が見れることを祈りつつ・・・
是非この映画を見られた方は安田現象氏のYouTubeショートを見て頂きたい!
評価は分かれると思えるが、個人的には良かった
今年49本目(合計1,591本目/今月(2025年2月度)12本目)。
ここでは評価が真っ二つですね…。
私が観たとき(2/9)の入場者特典は、「やや(ページ数)厚めの」ミニパンフレットといった趣でした(製品としてのパンフレットは別に売られている)。
クラウドファンディングから始まっているとのことで、質としてはまぁ気になる方もいるかな…といったところですが、ここは気にならなかったところです(アニメ作品といえば、時々指摘がある、独特の形容しがたい「ヌメヌメ感」のあるタイプが苦手という方も多いが、本作品は基本的にその描写は存在しない)。
いわゆる古典的なロボット三原則の概念が念頭にありつつ、将来、日本であろうと海外であろうとありそうな展開をもとに描く一つのストーリーで、映画を最後まで見ると2027年かに続編があることが予告されますが、個人的には良かったかな、といった感じです。
どうしても映画の時間の長さの制約上、突飛かなと思えるような展開は存在するし、やや近い将来の日本を想定するこの映画においては、解釈上怪しいかなと思える点はあるとしても、クラウドファンディングではじまった本映画という趣旨を考えると、趣旨は理解できるし今後に期待、といったところです。
とはいえ、ややここの評価も真っ二つに分かれれているように、アニメ作品の枠としてはどうしても両極端な評価になりやすい作品かなとは思うし(そもそもアニメ作品というのは、ドラえもんほか、ノスタルジーをはせてみるような一部の映画を除けば、何らかの意味で大人向けの映画というのはどうしても評価が割れてしまう(「ベルサイユのばら」のように、アニメ作品であっても原作がそうであり、実態としてアニメかアニメでないかが本質論ではない映画除く)のはわかるし、そこはもう仕方がないのかな、といったところです。
クラウドファンディングで始まった作品ということまで考えれば、人を不愉快にさせるような発言や表現もなかったし、2027年だったかの続編ほかにも期待ということで、減点なしフルスコアにしています。
ただ、評価がどうしても割れてしまう(アニメ作品はそういう運命があるのかな)というところは否定しがたいので、公式サイト等を見て、行く行かないは判断されるのがおススメかなといったところです。
深刻なモラル欠如と脚本の未熟
映像表現にはこだわりを感じ、作画や動きは良質に感じました。
ただ、映像にしか興味がないのかな?
ストーリーやキャラクター、そもそも他人や社会には一切興味が持てないままずっと生きてきたのでは?
と思わされる不快表現が、自覚できていない感じで90分続く印象だったので、星1.5とさせていただきます。
カップルやファミリーでは絶対に観に行かない方がいいです。
本作には後半に意図的な露悪演出シーンがありますが、全編を覆う不快感の原因はそこではありません。
物語全編を通して、全てのキャラクターが当然そういうものとして共有している人間関係の異常さが、とても苦しいです。
正直、この脚本を書かれた方(監督)は
・社会で発生するすべての人間関係を「支配と被支配」だけで見ている?
・「家族とは、暴力を伴う一方的な八つ当たりを受け入れてくれる相手」と考えている?
・↑それが異常どころか、とても尊い関係であると考えている?
・「才能のある人間は、大勢の他者に迷惑をかけてもいい」と考えている?
などなど、とても受け入れがたい倫理観を持っているのではないかと感じます。
見続けるほどに、疑惑が確信めいてきます。
これが「おかしな人たちしか生き残っていない何もかもおかしな世界」というテーマの作品ならまだ説明がつきますが、そうではないようで、しかも後半は「家族をテーマにした感動大作」のノリに持っていき、できると思っているようなので、異様なものを感じました。
以下、倫理的にアウトな所と、脚本的に未熟な所を具体的に指摘します。
---倫理観のズレ---
主人公アキラはASD傾向でパワハラ気質で自己中心的で暴力家の「人の心がわからない、高校生の天才科学者(工学&生物学)」です。
この「人の心がわからない」には一応理由もあるのですが、アキラが「自分がスランプを脱出するべくパワーアップするために、『彼女』を人造した」という噛み合わせがきついです。
アキラは自分が作った彼女=0号のことを、徹底的に自身に対して奉仕するモノとしか見ていません。人間らしくなれと指示して、バイトをさせ、飯を作らせ皿を洗わせ、0号が頑張って人間に近づいたら今度はその言動が研究の集中を欠くからと苛立ち、「彼女がいても、パワーアップできない」とわかると、時間の無駄だった!として、モノとしてあっさり捨てます。そして、時間の無駄をしてしまった自分は、なんて間抜けで、才能に恵まれていなくて、可哀相なんだ! とひとり嘆いてオフィスで暴れ回りモノに八つ当たりします。
このアキラと0号の「関係」描写は、ラブコメや少年の苦悩ではなくて、単に極めて自己中心的な人間の、前時代的ないじめ描写です。
これらは「不器用な少年にとって、0号が手に余る存在だったから」と解釈しようにも、主人公は頑張ったり奉仕してくれているソルトたちに対しても「ただのモノ」として杜撰に接しますし、なぜか0号まで他のソルトに対してそういう描写があります。
「作者側がヒーローのつもりで描いている、食べ物を遊んで無駄にして笑いを取るキャラ」のようで、見ていて気持ちのいいものではありません。
また、特に主人公と同じ背景を持っているわけではない他のキャラクターたちも、他者をモノ的に扱っている描写がかなり滲みます。
例えばアカネは「つかんで相手を逃げられなくして、力を溜めて打つグーパンチ」を何度も日常シーンのツッコミに使いますが、それを受ける男子側は怯えた顔をしたり背中を背けて怖がっていたり、まったく笑えません。これも、いじりでは済まないいじめ描写です。人間関係を支配と被支配で捕らえるのが当然、または他者をモノとしていないと出てこない描写です。
これらは、なぜ私たちの暮らす現実世界では
「頭を冷やしてほしい相手に、溜めグーパンチではなく『張り手』をするのか」
「冗談やボケへのツッコミは、溜めグーパンチではなく『やさしいチョップ』なのか」
という人間の自他感情の機微を、脚本(監督)がまったく理解できておらず、映像的にこっちの方が映えるからと溜めグーパンチで作ってしまっている印象があります。
モラルに欠けた人が投稿してすぐに炎上する「面白動物虐待動画」をずっと見せられているようで、とても気分が悪かったです。
倫理的な面で、意図せずして一線を超えている表現が多すぎます。
これらの根本的な問題に比べれば、終盤の露悪展開はまったく邪悪にも感じません。
---脚本の破綻---
上のクリティカルな要因と比べれば些事ですが、一応具体的に指摘しておきます。
粗探しはしていません。
①賢い設定のキャラが全く賢くない行動をしている
主人公アキラは(出自が曰く付きで、母の研究を引き継いだとはいえ)ソルトを作りあげた天才科学者です。エリの発言からも、研究者としての能力は極めて高い設定が読み取れます。巨大なラボを維持できたり、ソルトが広く普及している様子からも、世間的な評価もそうなのでしょう。
しかし「うまくモノが作れないスランプ」に陥り、友人のクヒニトが「彼女ができたらパワーアップできた」と言えば、それがスランプ脱出の突破口だとなぜか確信し、一瞬で人造人間たる彼女を作り、「ラボのどこに立っていれば自分の能力が勝手に上がるか」を試すも効果がなくて首をかしげる……
この世界でも初めてのレベル(後半判明)である「人造人間を一瞬で作り」の時点で大偉業で、スランプは脱出しているとしか思えないのですが、彼の中ではなぜかそういう判定にはなりません。後半になれば、母が自分を作った時のデータを流用したからそう考えているのだろうなとは繋がりますが、じゃあ彼は何ができれば満足するのかがわかりません。
また、天才科学者という設定なのに「彼女ができたら、自分の能力値が自動的に上がり、失敗していた研究が勝手にうまくいくと思っている」(0号の立つ場所実験から推測される内容)という言と動が、並未満にお馬鹿で、どこが天才なのだろうかと思ってしまいます。彼自身が人造人間なので、能力=パラメーターと捉えているのは発言から推測できますが、それでもこの頭の悪さでは周りが天才科学者と持ち上げることも無いと感じてしまいます。
これは彼だけではなく、研究者であるエリの「ソルトが泥棒されないように、サポートロボットであるソルトからサポート機能を抜いて高機動型にした。これでソルトも泥棒に捕まりそうになったら時速60km、車並の速さで逃げられる」という謎発言にも通じます。
サポートロボットからサポート機能を取ってしまったら、壊したと同義です。作中でもツッコまれていますが、研究者という立場ではギャグになっていないです。しかも「泥棒から逃げるため」もロジックの面でわかりません。泥棒を撃退または捕らえる戦闘力を与えるとか、勝手に帰って来られるようにするとか、そういう方が凡人でも思いつく実用的な発想に思います。彼女がソルトを盗んでいた犯人でありそのフェイクだとしても、泥棒と追いかけっこする前提のフェイクというのは教授相手には無理筋ですし、しかも言った直後にあっさり目の前で持ち去られ、ギャグのオチ的に場面転換します。大慌てで通報ぐらいの動きをしないと変です。さらに、終盤では高機動型ではない無改造のノーマルソルトたちが、主人公と共に車並の速度でカーチェイスします。「サポート機能を抜いたから高機動にできた」というエリの話と矛盾しています。
②嫉妬するはずがない
結局は自分自身が人造人間だったから優秀だったというアキラのオチですが、本作はモノに対して全員の当たりがキツく、その倫理観で言えばアキラもまたただのモノです。
クニヒトやアカネも実は知っている上で世話係をしていると取れるシーンがあるので、エリが知らないわけはないでしょう。明らかに便利なモノ(研究だけする、モノ)である主人公に対して、エリが嫉妬するとは思えません。エリは主人公の才能を飛行機、自分の才能を車だと思っていたようですが、思わないと思います。
あとこれは演出面ですが、エリが犯罪行為の頼みとする乗り物がSUVのレクサス?というのは非常に違和感がありました。メタ的に好みのクルマを入れてしまっただけかな、と。
③話のメインに0号がいない
0号は中盤に八つ当たりで捨てられると事実上退場し、最後にちょっとだけ唐突で強引な役割があります。
このコンセプトアートを提示しておいて0号が実は添え物というのは、企画としてとても残念です。
④よくあるネタが、過去作を下回っているまま出ている
0号の葛藤と真相は、『エヴァンゲリオン』の綾波レイ~碇ユイで、そのままのフレーズまで存在します。ネタが被っていることが問題なのではなくて、30年前の作品の方がずっと上手くやっている状態で提供されているのに問題があると感じます。人造彼女とクラスメイト含めて高校生活というのも、3年数ヶ月前にあった『アイの歌声を聞かせて』と路線かぶりで、しかもアイ歌のが上手くやっています。自分的にはアイ歌はかなり不満の残る作品でしたが、本作と比べればずっと上に感じました。やはり、先行例が多い手垢のついたモチーフを未満状態でそのまま出すというのが、脚本という構成要素自体の軽視を感じます。
⑤ヒーロー性に共感できない
前述の倫理的な指摘とも重なりますが、主人公が街中をハッキングして(あの何度も首が取れていた失敗ソルトが、身勝手な広域ハッキング研究だったことに唖然です)0号誘拐犯を追い詰めるのが、かっこいいと思えません。いちいち信号機が無効化され自動運転を乗っ取られた車同士がぶつかるシーンまで描かれていて、最低だなと思いました。
映像的にかっこよければ、なんでも無茶苦茶できる全能の力があれば、イコールで「爽快感のあるヒーロー」になのか? なりません。
応援したくなるヒーローとは、自分の欲望のためだけに無辜の他者(モノ含む)をぞんざいに扱ったり傷つけたりしない者です。ダークヒーローも、自分の美学に意識や覚悟をもって動く結果悪になるという存在ですので、本作のような「ただの強い力を作者から与えられただけの、無神経」ではありません。人気が出るキャラクターの造型についてもっと学ぶ必要があります。
⑥説明不足
見ながら「あれ? どういうこと?」となる場面が多いです。
主人公と0号は別々に住んでるの? じゃあ夕飯シーンは通い妻? え、エリが隣に住んでる? 冒頭のラボでは久しぶりに会ったみたいな会話だったのに? というかこの主人公、この性格なのにラボで寝泊まりしてないの? クニヒトとアカネは当然のように同じバイト先だけどなんで? 0号を働かせるって、バイトの採用までクニヒトが決められるの? 二人は主人公の監視役だった? ならバイトする必要もその暇もないのでは? そもそも主人公は高校通う必要ないのでは? 主人公が母の意志を継いで本当にしたいと思っていた研究はどれ?(まさか広域ハッキング?)……などなど
脚本術的な指摘で言うと、「突飛な設定を繋げれば脚本、ではない。5W1Hをちゃんと自然に入れていこう(お話をストレスなく追えて入り込めるように、情報の提示順を整理していこう)」という、大前提に対する指摘となります。
はっきり言って脚本とは、映像制作や声演よりもはるかに、ほとんどの総合エンタメコンテンツの構成要素の中で、最もコスト&スピード的に調整しやすいパイです。それは逆説的に、低予算だからという言い訳が効かない箇所ということでもあります。
クラウドファンディングで資金を集めた映画と鑑賞後に知りましたが、それならば使い道の力点が大きく間違っているように感じました。ストーリーもオリジナルIPも、「映像だけ」で好評が得られるほど甘くはありません。
---まとめ---
脚本が未熟と感じる作品には自分は厳しくなってしまいがちですが、本作は未熟というよりももっと根本的な所で躓いていると感じました。
本作の監督は、脚本を書く資格がないのでは、集団制作の上に立ち他者を使う資格がないのでは、と思わされる作品でした。どんな方にも、おすすめはしません。
主人公がヤバすぎて、感情移入できない
引継いでもらいたかったモノは
0号ちゃんはむしろ可愛い
それよりも主人公のアキラ君の言動には全く感情移入出来ず、しかも彼も人間じゃないの???人間造れて研究上手くいかないとか、頭吹っ飛んでるロボも何をしたいのかよく分からず
全く面白くなくてビックリしました
ただ何となくホラーな造形のソルト?やラストの追跡シーンはスピード感有り、ちょっとサスペンス風なのは良かったかな あのシーンもいっそのこと驚愕のバッドエンドの方が意外で面白かったのではないかと思った
赤着てるし明だしAKIRAに寄せたかったのか?とちょっと頭に浮かんだ
追記:ネタバレ考察読みました 人造人間が人造人間を造り、改良しようとするそしてそれらの行為は実は...と深くて怖いお話のようです プログラムを超えるというのは明日からの上映のロズも 監督の作風や、この作品については考察読んでから見た方が面白いかも
安田現象さんを知らないと評価が二分すると思う
公開初日の初回に観に行ってきました
イラストを担当する安田現象さんのクラウドファンディングに出資していたので個人的にワクワクでした
ストーリーは
男子高校生主人公の水溜明が水溜稲葉(母親)から引き継いだ研究に行き詰まり、
彼女が出来たクラスメイトの邦人に「彼女ができてパワーアップした」「お前も彼女を作れ」と言われ『彼女をつくればパワーアップ出来る(→研究が進む』と思い込み、人造彼女0号を作り出す
と言ったもの
行き着く結末が分からない故にどうなるのかとても気になっていた
上映鑑賞中の感想として、開始10分で
「あ、これ意見二分割するわ」
「安田現象ワールド知らないと『微妙なアニメ映画って低評価つく」と頭によぎった
イラストを担当されている安田現象さんは元々Short動画を専門とされていて、ギャグ調なアニメを投稿されています
それが初回映画に移るとなると畑が違うわけで。
人間の仕草、行動の流れなんかに違和感を感じる
規模数億、数年かけた最近のアニメ映画とも差が出てくるのは当然
ですが映画観にくるほとんどの人はそんなこと知らないわけです
クラウドファンディング完遂日が2022年10月31日、収益2373万805円
映画作成まで約2年とちょっと
低予算かつあのクオリティの作画で全国メジャーな映画館で上映できてるのは奇跡かと(映画前広告が相当長かったので、いろんなとこにも頭下げて回ったんでしょうし)
2027年にも映画作られるそうなので今から楽しみです
それはさておき、映画の評価は個人的に★5
人間の動作的に微妙なところはあったものの話の流れとしては分かりやすかった
「主人公がパワーアップの為に彼女作っちゃった」という一見ギャグな設定
ラブロマンスに行き着くと思いきや、近未来SF・恋愛・ギャグ・アクション・バイオレンスがギュッと詰め込まれてる
Twitterや映画レビューで「なにがしたいのか分からん」的な意見が多々ありました
自分も見終わって落ち着いて整理するまでは同じ意見です
ただ整理が終わるとかなりゾッとする考察に行き着きます
パッと見の結末としては
「0号は自身の感情はプログラムされたものじゃないと明に受け入れられる。気絶したが目覚めて明と家族になって日常に戻る。明も人間的にパワーアップした」
というもの
クラスメイトの邦人もバイト先の年上の彼女と寄りを戻せて、クラスメイトの茜も明への恋心を諦めずに済み、0号もバイトしながらリハビリして丸くハッピーエンドに向かえる。
シナリオとして蟠りもないように捉えられます
ただこれだと説明がつかない部分がいくつか出て来ます
ここからは個人の考察なので軽く読み飛ばしてもらえたら幸いです
・稲葉はなぜ0号の作成を記憶媒体に保存していたのか、なぜ託したのか
・ラストの0号が言った「明くん」の一言
結論から言います
稲葉は自身の記憶媒体を託し、明に自分の依代を作らせて 所謂転生行おうとして成功しています
天才科学者である稲葉は明を作り出します
父親の言及がないのでおかしいなとは思っていましたが、話の流れで明は作られた存在だと察しが付きます
人間的感情や行動に異常が見られる明はおそらく失敗作(しかし天才の知能は引き継いでいるので記憶を読み解ける)
改善を行い、人造人間(第三人類)を完成させようとしていた矢先に病気の発覚があったのでしょう
病気の治療もせず、ラボに籠って死を迎えたのも最後まで足掻いた結果です
明がラボでソルトに頭を触られた際、仮想世界内で母親とあった際
「また話せますか」と明に問われます
本来ここは「また話せる」「話せない」無言、この3択にほぼ絞られてきます
しかし稲葉は「生きなさい」と放ちます
この「生きなさい」には「生きる事で自身への利益が齎される」という意味が込められていたのではないかと
明が行動を起こさなければ0号は突き放された事で人間的に成熟することはなく、稲葉の依代としての覚醒を果たす事は出来ません
0号が明をナイフで刺し、自壊し苦しんでいるところへ必死に介入しようとしていたのも自身の身体になる0号の破壊を避けたかったからでしょう
(稲葉が人間性のある感情を出したのもその時だけ。しかも、弾かれたということは干渉ができるということ(明を動かせないのに、稲葉自ら0号へ行動を起こせるのはおかしい))
自身をプログラムされた存在じゃないと証明した0号が気絶したのは、おそらく自壊プログラムを克服した一人の人間として"完成"したから
気絶したまま目覚めなかったのは、よそにあるバックアップから0号へ記憶を移植していたからではないでしょうか
もし0号が本当に0号のままなら、明が帰ってくるまで部屋で待つか、明の部屋に行く、もしくは明へ連絡を取るなどしたはず
目を覚ました彼女が行ったのはラボ
彼女が立っていたのは稲葉が病死した場所
口にした「明くん」から察するにもう0号はいないでしょう
これからなんの研究をするかで彼女の頭はいっぱいじゃないでしょうか
探せばまだ稲葉に関する転生の証拠も出てくるはずです
(自分は二週目特典ついでに粗探ししてきます)
明くんにちょっかいかける絵里さんについても少し
絵里さんが犯人なのは庄一(義父)との会話ですぐ判明したの良かったです
ブラックソルトを紹介する時に強化した部分に「逃げ足」という言葉を使った
強化個体なら犯人を撃退できるように「追跡」が正しい
あとはラボでマウスを破壊するほど感情的になったりと、なにかしら科学者としての葛藤はあるだろうなと
犯人としてもう少し抵抗や、後日談があればさらに良かった
最後に良かった点悪かった点
良
・低コストの割に高クオリティ
・考察のあるシナリオ
・キャラがゴチャゴチャしてなくて分かりやすい
・0号のバイト以降可愛さが増えて良い
・ラボがラボラボしすぎて無くて、ガレージ(倉庫)とのミックス感あって好き
・串刺しにされまくった明の腕が義手に完装された際のリアクションが軽くて良かった(義手になってリハビリだの落ち込んでたりだのしたら重苦しい終わり方になってイヤだったので)
・犯人追跡時の近未来SF感やソルトの合体電動スクーターや明の右手のターボ機能のワクワク感
悪
・人間の動作が少しぎこちない
(最初の絵里さんの出勤時の庄一との挨拶や、ハンバーグにまるごと齧り付く明、ドアが開いたのに呼び鈴を鳴らそうとしてる0号等)
・ストーリーが足早で深みが薄い(上映時間が短いので致し方ないのは分かる)
・何の実験をして、どういう結果が得たいのかがよく分からないこと(ラボのソルトを強化したいのか、新しいプログラムを入れてるのか分からず壊れまくってるのは疑問だった)
クラウドファンディングした身なので多少の贔屓はありますが、大体こんなレビューです
低評価高評価どちらの意見も分かるので「他人のこの評価はおかしい!」なんて言いません
これなら躍進していく安田現象ワールドを今から楽しみにしてます
★2回目鑑賞後↓★
2回目観てきました
1回目と違って細かい部分が見れたので考察が深くなりました
主に気になったのが
・明の研究がストーリーのある部分まで全く進展しないのはなぜなのか
・明が仮想世界内で母親と話した際に「生きなさい」と言われて目が黄色く光っていた
・ナイフでめった刺しにされた後、明の目が黄色く光っていた
・エンディングでの0号の挙動
結論から言うと
明も0号と同じで人造人間、第三人類
かつ、明の行動(0号作成から成長まで)もあらかじめプログラムされた行動な可能性
0号へ稲葉の記憶が追加されたのではなく「0号を通して得た知識を観測した稲葉の記憶を書き込まれた」
最初に疑問に思ったのが「明も稲葉に作られたんだよな」という点
明は稲葉に作られたのでなにかしらプログラムが仕込まれててもおかしくないのですが、初回では見逃してました
仮想世界内で稲葉と接触して最後の「生きなさい。あの子と一緒に生きなさい」と言われた直後、ショタ明の目が黄色く光っていました
あの黄色く光る眼はパソコンで言うところの処理中を受け付けている際のランプと一緒なのかと
となると、問題は「稲葉は何のプログラムを始動させたのか」という点
仮想世界から茜のビンタで目覚めた明が最初にしたのはなにか
稲葉から引きついた研究の完成です
バラバラになったソルトは電動スクーターに変形して完成
なんらかのプログラムを入れられていたソルトは見事にプログラムの書き込みに成功し完成
となると次の完成は0号になります(あとはストーリーの通り)
研究の完成に喜ぶや否や、ここで一つ仮説が生まれます
「明の研究が進展を迎えてなかったのは稲葉のプログラムが原因で塞き止められていたのでは」
明の研究が行き詰っていたのは果たして明の実力不足だったのか
稲葉との接触してすぐすべての研究が完成に導かれています
しかも起きた直後に明の"自主性"で0号に会いに行こうとしています
仮に明が稲葉の知識を完璧に理解していたとしたら明は0号を作ることはなかったし、自主性を学ぶこともなかったでしょう
となると、天才科学者の稲葉ならシナリオはしっかり作るはず
研究が行き詰まり、あらゆる可能性を経て研究を進めようとする
彼女を作るという発想も想定済みでしょう
なぜなら、明を作った際の人造人間技術は"なぜか"失敗せずに正常に流用できたのだから
0号自身にプログラムではないと証明するために滅多打ち滅多刺しにされた明ですが、明自身も黄色い光を目から小さく発していました
あのタイミングで実行する処理が分かりませんでしたが、稲葉がなんらかの干渉を行ったのではないかと予想します
稲葉に記憶を書き換えられた根拠としては、ラストの「0号の目の光の無さ」と「エンディングに流れてくる0号のバイト風景」です
稲葉は登場シーンでは常に目に光がなく特徴的な瞳をしています
対して0号の瞳は瞳孔の上に白い光があります
最後のラボで明と再会した0号の瞳には白い光がありません
エンディングで流れてくる0号のバイト風景は、バイトを始めた頃と同じく鍋で肉を焦がし、水をこぼし、メニューの提供先が分からずホールをうろちょろしています
入院患者が長期寝たきりで筋肉が弱り、思う様に身体が動かせないのとは明らかに動きが違います
「やったことがない。0から学んでいる」といった風
もっと言えば、元の0号でもしなかったホールでの提供ミスまでしてしまっている
これはもう別人が新しくバイトを習っている と疑ってしまう
エンディングの最後に0号が稲葉の使っていたリフト台座を使って何かを研究していて降りてくるシーンはもう公式が稲葉の存在を示唆しているといっても過言ではない
絵里が解読できない内容の研究を、0号が易々と理解して手伝ったり自主的に進めるのもおかしな話
仮説ですが
稲葉は0号(第三人類かつ自分の転生先の依り代)作成の為に明を生み出す
稲葉自身はAIで自分を作り出し、スパコンにデータを保存している
明は生み出される過程で命令されたプログラム通りに生き、研究に行き詰まり進展を求めて彼女(0号)作成に着手
成長の過程で自身の手助けがいることを見越して、明と仮想世界で接触、研究を進展させてソルトを使ってネットワークへの介入を可能にする
絵里から0号解放後、0号が自身の気持ちがプログラムでないと証明するために危害を加えて自壊(生態)プログラムで壊れそうになるところへ干渉するが失敗
結果的に0号は耐えた、もしくはギリギリ精神が壊れた為、意識を失っている間に稲葉の記憶を0号へ書き換えて入れ替わる形で復帰(完全な上書きだと周囲に違和感を持たれかねないので、おそらく0号の人間関係程度は残していたのかと)
明も第三人類ではあるものの、稲葉のプログラムで動いているので0号(稲葉)と家族をすることになる
AIの稲葉は今もネットワークを介して明を監視している(ラストでタクシーのカメラが明を注視していた)
こんな感じになりました
彼女の“Modern…”
物理的に彼女を“創る”というぶっ飛んだ話。
普通は理想の女性を創るもんだけど、主人公の目的が恋愛と別にあるため興味ナシというのが新鮮。
序盤はコミカルな面もあり楽しく観られる。
それにしても、研究が上手くいかないとか言いつつ人間を創り出すって、どういうことだよ。
それに関しては後で回収されるけど、周囲の反応は?
一切隠してる様子もないのに騒がれないし、あの世界の科学レベルや常識が分からん。
0号が人間らしくなるのはアッサリだが、階段の昇り方などでテンポよく表現されてて悪くない。
創造物が心の有無に悩むのも定番ながらしっかり描けていたと思うが、終盤は情報過多ではないか。
明も“第3人類”だったというのは予想できたけど、ラストカットはどういうこと?
稲葉が自身の“器”を創らせてたのかな。
だとしたらホラーもいいとこだし、明は自身のことに何故か気付いてなさそうだし、話終わってないよね。
0号が種﨑さんだった理由にエンドロールで納得した。
あれをやるなら母親関連もっと描写してほしい。
明が覚醒したらバラバラに壊れてたロボットが再生したり、複数のソルトが変型できたり、色々と謎。
サポートロボに何故か刃物が搭載されてるし。
わざわざ教授の目の前でソルト強奪させた理由は?
クライマックスで制圧された後は存在が消えるし、絵里の背景がイマイチ見えない。
キャラは魅力的だったし、作画も動きや表情から無機物までCGとは思えないくらい質が高かった。
(カップ麺、グラス、ハンバーグが特に印象的)
茜が好きだけど、ほぼ『キズナイーバー』の千鳥よね。
初長編らしく詰め込みすぎは気になったが、27年の次回作には期待したい。
お互いの揺れ動く感情が見所
0号を可愛く描いているので、気になっていた作品ですが、物語に入りやすい期待どおりの作品でした。
キックボードのような物に乗って追うシーンは、立体的でスピード感満点でした。
後半、0号が明を殺しにかかるショッキングなシーンがあり、分かりにくい部分もありますが、それだけ明を想う気持ちが強かったという見方もできます。
最後に「2027」と出たのは、続編があるのでしょうか。次回作も期待できる内容でした。
脚本だけは他の人に任せるべきだと思った……
安田現象さんの作品はYoutubeのショートなどで見ており、作品の予告を見た時は「お!ついに長編作品化するのか!」と割と期待していた面もありました。
実際見た後の感想としては……
アニメーションに関してはやはり流石安田現象さんだなと思わせるレベルでキャラクターが生き生きとしていてとても素晴らしかったです。
しかし……一つの物語としてはお世辞にも良いとは言えなかったです。
脚本が全体を通して破綻しており、作品自体のテーマ性やキャラクターへのフォーカスなども曖昧でアニメーションではなく物語として何を表したいのか何を伝えたいのかが分かりませんでした。
キャラクター達も時折「なんでこうなるんだよ!」とか「何で俺はこんな事やってるんだよ!」みたいに混乱した言動をしていたようにも見えました。
脚本としては完全に破綻はしていましたがそれでも全編通して見れたのはやはりアニメーションそのものの良さで、アニメーションは本当に素晴らしかったと思います。
脚本の部分はどなたか腕利きの方を呼んで参加してもらえば作品として一気に完成する感じがしました。
次回作を作っているみたいなので期待しています
う~ん難しい問題ですね。
この人数と規模でここまでの完成度の映像にかなりすごいと感じました。
一部にCG感が抜けない部分ございますが、インディの少人数でこのクオリティまで描けること、とても驚きました。本当に革命と将来性を感じます。
一方で、他の方のご指摘あるように、脚本は色々と難しさを感じました。
安田現象さんのyoutubeでの活動やクラファンなど様々な功績を考えると星5なのですが、
そのような背景を考慮せず、純粋な映画ファンとして作品を鑑賞した際は、どうしても「ロボットドリームズ」「FLOW」や「ルックバック」といった作品と比較されることもありますし、評価が厳しくなるのかなと思います。そこと比べられるのは大変酷なのですが、、、
しかしながら、ストーリーのクオリティが一段と上がると本当にバケル可能性を感じました。共同脚本など、めずらしくないのでいかがでしょうか。。
これからも応援しております。次回作もとても楽しみにしております。
映像☆5
脚本☆1
総合☆3
花星
2025年1本目のオリジナルアニメ映画。
なーんか評判低いなーと思いながら劇場にINしましたがこれは賛否真っ二つに割れるわとなりました。
ただ自分には強烈にブッ刺さって、しばらくこの作品のこと以外考えられないくらいには染み込んでいました。
特典はポストカードでした。
彼女を作ると研究の効率が上がると信じて彼女を作り上げてしまう水溜明と様々な世界や恋模様を知っていく0号とのボーイミーツガール、そして切ない展開になっていくと観る前は思っていたのですが、そこは前半までで後半は怒涛のフルスロットルな展開で、鈍器で殴られたんじゃってくらいの衝撃の連発でした。
彼女を作ったというところで成果が出るかに重きを置いていて、そこで結果が出ないからモヤモヤする明と、何も知らないから人との交流や明を好いてるというプログラムに沿って動く0号のすれ違いがなんとも切ないところ…。
と思ったら0号が明に猛烈にアタックをしていったり、一緒にデートしてみたりと突然可愛い行動をしてくるのでメチャクチャに脳を焼いてくるので困ったもんです。
それに全く気づかない明を小突きたくなりますが、研究バカなのでそこはお察しといったところで。
ここまでソルトは掃除したり壊れたりといっただけの描写のみだったのに、0号が連れ去られて助けると明が決意してからは凄いスピードで街中を駆け抜けますし、ハッキングして信号を止めたりバリケードを作り出したり合体してLUUPみたいな乗り物になってコナン君みたいに街中を縦横無尽に走り出しますし、なんなら明も結構なスピードで裸足で走っていたりといきなりアクション的な絵面が強くなって圧倒と困惑が同時に襲ってきて感情が大変でした。
敵に追いついてからの明の無双っぷりも違和感ありありでしたが、人を想うとこれほど強くなるの超絶強化版なんだろうなと納得はできました。
絵里さんは序盤から怪しかったので黒幕ですと言われても驚きはしませんでしたが、もうちょっと敵としての活躍を見たかったところです。
0号を助けにいき敵も一掃した、さぁここからどうなる?と身構えていたら0号が石を投げたりするなど反抗をしだしてからはこれはまさか…と思っていたら明を思いっきり攻撃しにいき、義手をバキバキに、馬乗りになって顔面を思いっきり殴り倒すなどポスターからは予想できないシーンを見せつけられて鳥肌立ちまくりでした。
最後はなんやかんやあったけど0号と元に戻れたのか…と安心して気を抜いていたところにどう考えても0号ではないのに0号の見た目をした0号がいて、これお母さんじゃん…ととてつもないバッドエンドをお見舞いされてこの作品スゲェ…と圧倒されっぱなしでした。
声優陣は皆々様本職なのもあって圧倒的な演技合戦が繰り広げられます。
種崎さんは一人二役、0号の天真爛漫な様子にはとてつもないヒーリング効果がありましたし、自分が作られた存在と知ってから狂気に満ちていく様子まで最高すぎてゾゾっとしましたし、母を演じる時の危うい感じもお見事ですし、最初から最後まで種崎さんの声に支配されていたなと思いました。
改めてアーニャの声はどこから出てるの…?となってしまったり。
アニメーションはとんでもないクオリティで個人スタジオで作り上げていて凄かったです。
キャラも基本的に違和感なく動いていますし、アクションシーンは躍動感満載で良かったですし、キャラクターの表情は豊かで0号の愛嬌の良さや茜さんのツンデレっぷり、モブキャラまでこだわられていて良かったです。
前半、中盤、後半とガラッとジャンルが変わるのでそこに困惑する人は間違いなくいると思いますし、あれだけ研究に悩んでいたのに0号をサクッと生み出したのはなんでだ?となるのも致し方ないのかなと思います。
ただ作家性がここまで強烈に出たアニメ映画をリアルタイムで観れることは幸せですし、何より最初から最後まで釘付けにさせられたのでこの作品の虜なのは間違いなしです。
続編か新作は2027年ということで首を長くして待ちたいと思いますし、是非とも安田監督の違う作品やアニメシリーズなんかも観てみたいなと思いました。
鑑賞日 2/1
鑑賞時間 19:25〜21:10
座席 D-14
ジャンル通りの内容でSF
驚くほどサイコスリラーだった。
主人公の馴染めない性格設定も恋愛に至る唐突さも全てが母親の掌の上での事であると言う結末は中々に恐怖を感じた。
恐らくは主人公が研究者を目指した事も研究内容がチグハグであった事も0号を作った事も母親に仕組まれたプログラムである。何故ならそれが全て物語上上手く噛み合いすぎていたからである。
なので主人公は最初から最後までプログラム通りに動くロボットでしかなかったという訳だ。
実際、最終的に母親の復活まで果たしているからである。
対して0号はイレギュラーで家族ではなく彼女として作られた結果、自らの恋と心は作り物ではないかと疑問を持ち始める。
それ故に最期に自らの恋と心の存在を証明する為に主人公の殺害を実行するのだが、一歩及ばずに果ててしまうことになる。
そして物語ラストで起き上がった0号は恐らく母親のデータがインストールされた状態である。
その根拠はエンドロール時のファミレスバイトで0号が軽々こなせるようになった業務全てを失敗している描写である。人は経験のない事や苦手な事に関しては最初から上手く出来ないからである、例えそれが「怪物」と呼ばれる天才であっても。
はっきり言ってバッドエンドなのだが、0号はそのプログラムから解放される最期に人間になり得たと思う。結果として敗れたが創造主に対しての反抗を実行し、自らの存在証明を立てたからである。
そう考えなければあまりにも0号が可哀想で浮かばれないからだ。
考察しがいがあり、絵的にも文句のない本作だが星一つ下げた理由は上記の内容に対する描写が薄すぎる事である。
ちゃんと見ていていないとこの辺りの話を理解する事が出来ずに物語自体が滅茶苦茶にしか見えないからだ。
この作品の評価が下がっているのも恐らく理解してもらえて居ないからだと思う。
2027年にも新たな挑戦をする予定のようだが、それも期待して待ちたいと思う。
やりすぎた感
ジャンル的にこの作品なんなのかと聞かれたらてんこもりファンタジー?と言うかも
はっきり言ってバイオレンスとホラーが大嫌いなので、最後のメッタ刺しシーンはいらんやろって思った。
主人公が研究に取り憑かれて人間性がないのも愛せない、ただこのズレた性格がストーリーを動かしてるのが残念
意味わからん
序盤はアンドロイドである0号が周りの人との関わりを通して、人の心や主人公である明への気持ちを知っていく話でけっこう楽しめた。
しかし、二人がすれ違ってからの話が全く理解不能。頭を抱えてしまったぐらい。
なんでその行動をとるんだ、というようなものが多すぎる。キャラクターにまったく共感できないし、理解もできない。だから、行動ひとつひとつが全然響かない。感動シーンみたいな演出をされてもちっとも感動できない。
映像はすごく綺麗で、キャラクターの可愛さや良さが出ており、動きのあるシーンは見応えがあった。
でも母と銀杏並木を歩くところは、唐突に入ってきて時系列がわかりにくい。
結局どうなったの?というところがまったくわからない。次回作で全部綺麗に回収できるのか不安になるぐらい気になるシーンが多い。
この作品を見るなら後味が悪いことを覚悟して見て欲しい。
明は人間か?なんて疑問を持った
近未来で、17歳の天才科学者・水溜明は、生活をサポートするロボット・ソルトを開発し、製品化に成功していた。しかし、新たな発明が失敗続きで行き詰まりを感じていた時、クラスメイトから、彼女、を作ればパワーアップできると言われた。そのため、明は、人造人間の0号を創り、彼女として順調に恋を育んでいった。しかし、0号は感情を学習していく中で、明に対する気持ちに葛藤が生まれ・・・さてどうなる、という話。
何の前情報も無く、鑑賞したが、なかなか面白かった。
0号は細胞分裂の様にして作っていたが、ロボットじゃなくて生身の人間?
明は右手が義手だったのだが、0号に攻撃され、左手も義手になっだが、0号が作れるくらいなら義手じゃ無くて再生出来そうだが。
明って人間だよね?
お母さんも天才科学者だったらしいが、明もAIロボット??人造人間???そんな疑問が湧いたが。
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