「思い出の映画の映画の音に溢れている」エンパイア・オブ・ライト Jiro Okochiさんの映画レビュー(感想・評価)
思い出の映画の映画の音に溢れている
少し時間が出来たので日比谷の映画館に行くと、ちょうどこの映画が始まるところだったので、内容も知らずに入った。太陽の帝国というスピルバーグが映画化したバラードの小説のことを想像して入ったら、サッチャーによる保守回帰が進むイギリスでの映画館の話で、英国版ニューシネマパラダイス?かと思ったら、そうでもあるし、そうでもなかった。
主人公は少し精神的に病んでいるおばさんと黒人の青年。キャラクターは本当によく出来ていた。そして各所に引用される映画の数々。このストーリー自体が1980年代前半の私が高校生の多感な時期なので、色々記憶にある。引用と言ってもそのほとんどが、ある理由で、聞こえてくる「セリフや音楽」だけなのだ。それもネタバレになるので書かない。ただ、一つだけ実際に「見る」映画もあって、それが私の父と一緒に観た映画だったので、そういう意味では個人的には英国版のCinema Paradiso!になっていきました。これはお勧めの大人の映画です。
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