劇場公開日 2023年2月23日

「映画と人生の賛歌」エンパイア・オブ・ライト ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5映画と人生の賛歌

2023年2月23日
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鑑賞方法:映画館

名匠サム・メンデスによる映画と人生の賛歌。
映画館という「光の帝国」にいれば僕らは皆分かり合えるのに、何故こんなにたくさん線を引いて憎み合ってしまったのか… しかし『諦めるな』、我ら「光の帝国」の臣民ならばきっと『フレッシュ・ニュー・スタート』が切れるはず。そういうサム・メンデスのメッセージが聞こえてくる。
81年を舞台に、「さらば青春の光」でも描かれたモッズとロッカーズの衝突など様々な社会状況や文化を背景にして、あくまでも登場人物個人のものとして紡がれる物語が愛と慈しみに溢れていて涙を抑えられない…
冒頭から光を象徴的に扱う画面のひとつひとつすべてがバシッと決まってて、さすが名匠!ってなるし、散りばめられる映画や音楽の断片たちにも痺れる。
オリビア・コールマンの演技も新星マイケル・ウォードの存在感も素晴らしいが、個人的にはトビー・ジョーンズ(キャプテン・アメリカでAIになっちゃったナチの科学者の人)の抑制の効いた芝居に引き込まれた…
しかしここのところワンハリやらバビロン、エンドロールのつづき、このあともスピルバーグのフェイブルマンズなど監督の映画愛を炸裂させる映画が続くけど、本作は相当にお勧めです!

ぱんちょ
ぱんちょさんのコメント
2023年2月23日

しかしあんなクソ野郎のコリン・ファースもなかなか見られないですね…

ぱんちょ