少女は卒業しないのレビュー・感想・評価
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ひなびた地方都市の風景が良い
原作読んでない。暗い高校時代を過ごした身としては、SFのような話だなと思いながら序盤を鑑賞したが、一つの時代との訣別を丁寧に描いていて、好感が持てる。古びた校舎も味わいがあるけど、高校ぽくないなと思ったら、廃校になった中学校でした。使わなくなった高校の校舎だったらもっと雰囲気出たかも。花火を買いに行く場面で映し出される風景や待ち合わせの場所の すずき の佇まいが良い。この映画を
高校時代、いや、中学時代に見ていれば自分の高校生活が変わったかも…。いややっぱり変わらないな。やはりSFでした。
少女「は」卒業しない。
取り壊しが決まっている校舎。卒業式を翌日に控えた地方のとある高校最後の2日間。交わることのない4人の“少女”。それぞれの3年間。それぞれの恋。それぞれの卒業。甘酸っぱく切ない青春群像劇。
4人の少女の恋と別れをオムニバスのように描く構成でコロコロと主人公が変わりますがちゃんとついていけました。普通こういうのってこのエピソードいまいちやな、とかあるんですけどこれは本当に4つ全てが儚さもあって淡くて心地良かった。
キャスティングも完璧で、みんなものすごく自然体。まるでリアルな友達同士の会話を盗み聞きしているようでした。地方に残る組と都会に出る組の微妙な温度差。細かな表情。柔らかな光。桜の色と花火。返せなかった本。盗まれた音源。まなみのお弁当。笑って泣けた。
河合優実は良作への出演が続いてますね。初めましての役者さんも多かったんですけど、窪塚愛流はお父さんに話し方がそっくりでした。今後も注目していきたいです。
真っ当な無常感と圧倒的な普遍性があった
深く感動した。
地方の高校、取り壊しが決まっている校舎での最後の卒業生となる4人の少女たちの、卒業式の前日、そして当日の2日間を繊細に捉えた。
抗うことのできない別れが目前にあった。
それぞれが秘めた想いを形にした。
しかし、それとて長い人生の束の間。
そう、これは真っ当な無常感と圧倒的な普遍性をもつ青春映画の金字塔と言って良いかと。
脚本も凄いが、河合優実さん、小野莉奈さん、小宮山莉渚さん、中井友望さんという4人のキャスティングこそが奇跡。
今年の日本映画のベストの一本だろう。
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ホントどうでもいいことだけど、自分の卒業式は藤原季節さんが演じた先生が語る卒業式と100%同じだった😢
多くの人が通る道
卒業式前日と当日の二日間の物語、
卒業って多くの人が通る道、期待を胸に別れを経験する通過儀礼、だからこそ、この物語は観る人達の多くに刺さる。
誰もが経験するみんなの物語
物語は全力で卒業しようとする4人。
4人ともに卒業というデバイスで僅かな時間にも関わらず、大きく成長を遂げる。
青春ってそんなもの。
きっと花火みたい。
個人的には、図書室の作田さんに持っていかれました。彼女のアルバムがカラフルになって良かった。
それも心優しいクラスメートがいればこそ。
4人ともみんな熱演、4人のこれからに更に期待です。
さまざまな卒業
高校生の卒業時期らしい青春の悩みがたくさん詰まった素敵な作品。4人の子がそれぞれ素敵でした。様々な卒業の形。重すぎる卒業も含めて見応えがありました。
河合優実の演技目当てな感もありましたが、全体的によかったですね。男性たち、なんて名前なんだろーと思ってエンドロールを見ても女ばっかだなと思ってたら、愛流と緋美が男子なのね。最近の名前は難しい。
高校生、いいね!
卒業式間近の、なんだかそわそわしたり、ワクワクしたり、不安になったり、、これって、時代は移っても、普遍的なテーマですかね。
大げさでなく、自然に、リアルに、みずみずしく、若者たちを描いた秀作だと思いました。
初長編・商業作品監督
気に入っている河合優実初主演ということで観にいったが、高校生が楽しくまた切なくてよかった(TBSの朝ニュースTIMEで6:50からやっている全国中高生ニュースが好きで楽しく見ており、これも楽しみにしていた)。原作を読んでいないこともあり、途中のあるシーン以降でびっくりして、そこから引込まれていった。エンディングもよい。初商業監督ということであったが、とても器用な洗練された演出であるように思った。
卒業を控えた4人の女子高生を描いた群像劇。 立場は違うが、それぞれ...
卒業を控えた4人の女子高生を描いた群像劇。
立場は違うが、それぞれに共感して楽しめる。
特に、図書室に通う作田に共感して、勇気を持った行動にすごい恥ずかしくなって、でも良かったね〜ってなった。
苦い思いもある女子高生たちだが、後味の良い結末だから観て良かったなと思えた。
桐島みたいな登場人物全員がリンクしていくあの衝撃はないが、ちょっとした発言が後になって効いてきたり、そこが自然にはまってて良い。それに実は…驚きがあってさすが朝井リョウ。
河合優実の演じ分けはさすが。てか映画出まくりで凄い。
高校生の中に教師として藤原季節のいる安定感、役者としての成長に驚き。
少女の思いがスクリーンを通じて伝わる作品
今年公開の邦画では初めての作品。卒業前2日間の物語は、この作品もそうだが、何年たっても思い出すもの。私もその一人。少女たちが彼氏、男性教師への思いが物凄く、伝わった。彼女たちの息遣いも感じとることができた。個人的には作田と坂口先生、山城と彼氏の佐藤のストーリーが良かった。また、卒業式後に廃校が決まっていてこの学校での最後の卒業式もまたいい。高校時代に自分が戻ったつもりで観るとまたこの作品への思いが伝わる。女性の方は高校時代を思い出して観るとまたいいと思います。二度と戻れないけど一瞬だけこの作品を観て戻ってみるのもアリです。
青春の日々
まなみ(河合優実)を堪能しに行くつもりだったし実際堪能もしたのだが、魂に刺さったのは「詩織と森崎"刹那四世"」だった。図書館とゲームセンターとプールバーが生きる糧だったあの頃を思い出しながら、少しだけ切ない気持ちを物語と共有出来たのかもしれない。オジサンでも気持ち良く頂ける、二日間でした。
女子高生の繊細さを描く。次はおっさんを主人公に。
4人の女子高生の卒業2日前から描く。原作未読。女の子ってやっぱりおませちゃんだなって思います。男子高生に比べたら、コミュ力めっちゃあるし、恋愛というよりは、男子をあやして、見守る感じ。
不器用な男子とのコミュ力のギャップに悩んでいるようにもみえるけど、4人の中で一番共感できたのは、友達がいない女子高生。わたしは男子ながら、卒業のときって、友達ほとんどいなかったし、卒業式のあとって、この女子高生の先生が言うように、地獄のアディショナルタイムだったので、友達とじゃれ合うこともなく、将来を語るわけでもなく、たださっとひとり、いつものように自転車こいで帰った。自転車置き場まで校内を歩いても、誰に声をかけるのでもなく、声もかけられることもなかった。
これ、トラウマみたく、寂しい光景としてふと思い出される。というか、高校時代を象徴するような思い出って、その日、自転車でひとり校門を出るときの光景。
なので、この4人ともに、結局は、卒業式に絆を語れるひとと過ごせた(ひとりは亡くなってしまった学友の思い出だが)のは、素晴らしい人生の光景なんだなと。こんな絆を語れる思い出ばかりではないので、もっとリアリティを伴ってほしかったと言いたいところですが、原作があるので、そこは踏み外せないところだったんだなと思います。
あと、中川駿監督。「カランコエの花」に続いて女子高生もので、今回もクライマックスに向けて編集が匠みで、また、女子高生の繊細なこころの動きも演出されていて素晴らしかった。
が、いち映画監督としてまだ認めたくない部分は、次、おっさんを主人公に撮ってほしいってのがある。可愛くて若い女子だけを主人公に撮っているだけで終わるなら、守備範囲が狭くて、懐が狭そうなので。おっさんを撮ってみて素晴らしい映画つくってくれたら、監督として存在感増すだろうなって思います。
戻れないからこそ彼女たちが眩しい
原作は読了済み。でも卒業間近の女子高校生の群像劇ということしか覚えていない。
映画はその印象通りの群像劇の作り。4人の女子生徒の物語だ。高校生って大人になる直前なのに、社会的にはまだ無力に近い。これからどんな人生が待ち受けているか全くわからない。卒業するということは大人になるとほぼ同義だ。希望もあれば不安もある。そんなあやふやな存在だからこそ感じる悩みや喜び、悲しみが存分に描かれた物語だった。とても切ないのに希望にも満ちている。自分にはもう戻れない日々だと思うからこそ彼女たちが眩しくて仕方ない。
下手をすると時間の経過がわかりづらくなる物語だが、それをうまく映像として演出していたのもいい。そうだった、原作がその時間軸が変わる小説だったことを思い出した。
4人の女子高校生が登場するが、誰よりも注目なのは河合優実だ。この数年の日本映画でよく見る女優となっていた印象。まぁ、とにかくいろんなタイプの映画に出ているのだが、これが初主演らしい。ちょっと驚きだが、初主演にふさわしい存在感と透明感だった。
2回目。 1回目は彼女たちのストーリーを追いかけるだけでも、観てい...
2回目。
1回目は彼女たちのストーリーを追いかけるだけでも、観ていてすごいすごいと思いながら観て‥
2回目の今日は、もう、最初からラストまで泣き崩れながら観た。
卒業式を迎える通学風景、教室のざわめき、空気…
みんな本当の卒業生だった。先生だった。
俳優さん達が秀逸。
せつなくて、やさしくて、折れそうで…
そんなあの時の空気や空間がこの映画にはあった。
自分にとって、かけがえのない映画の一本。
……今気がついたけど(鈍感…)、4つの淡い恋の物語でもあったのですね。この映画。
「少女は卒業しない」けど、大丈夫、女子は(ファイルは保存せず)上書きしていくから。大丈夫。
だからこそ、あの切なく儚いひとときをキラキラと切り取ってみせてくれた映画なんだなと、かけがいない瞬間をみせてくれた映画。
河合優実のえくぼ
河合優実初主演作ということでずっと楽しみにしてたのに知らない間に公開されていた。県内の劇場にはかかっていないから危うく見逃すところだった。
初主演作って、これ主演? これがずっと続くのかなぁて思ってたら、最後に見せ場がありました。
少女たちみんなキラキラしてたけどやっぱり河合優実は別格。
声もいいね。
森崎くんのオーダニーボーイ、シュンに聴かせたかったって、シュンと森崎くんてなんかつながりあった? 見逃してたのかな。
(森崎くんの歌良かったけど感動するほど上手くはなかったかな)
森崎くんって見たことあるなて思ったら、「舐めんなよ」のター坊じゃん。
高校生の時って、たしかに学校が世界のすべてだったかも知れない。そこに居場所がないって辛いな。
作田さんはいい先生に会えて良かったね。
(藤原季節わかんなかったや。全然今までのイメージと違った。上手いんだろうな)
ミッドランドシネマ・ドーナツってダルさんが作ってるんだ😀 ダルさんなつかしかったな。こんなとこにいたんだ。
このまま大人になっていいのか?
答辞にある言葉を大人になって聞くと深いことを言ってたなと思います。高校生まではある一定時間の集団生活と叱ってくれる先生がいました。しかし、高校を卒業すると一気に選択の自由が増えます。このまま私は卒業していいのか(=大人になっていいのか)と悩みを抱える4人の物語。みんな克服をしなければならない課題はそれぞれだが、みんな残り2日間という時間を使って克服することができ無事卒業できました。振り返ってみると、卒業前に高校生という難しい年齢で誰しも自分と戦っていたと思います。青春を振り返りながら頑張れと心の中で年を取った気分(人生の先輩として)応援しながら鑑賞できる作品です。
「少女は卒業したくない」では?
誰もが必ず経験する「卒業」だが、「ずっとこのままでいたい」と思えるようなかけがえのない時間を無理やり終わらせてしまうエンド・ポイントであり、その一方で、「早く忘れたい」と思えるような辛く悲しい出来事に区切りを付け、それを乗り越えていくためのスタート・ラインにもなるということを、改めて思い起こすことができた。
4組の男女の卒業までの2日間の物語だが、最終的に、すべてが「恋」の話に収束していって、いずれも、切ない「別れ」に胸を締め付けられる。
ただし、答辞を読む少女のエピソードについては、物語の中核を成すはずなのに、よく分からないことが多くて、やや戸惑う。
悲しい出来事は、はたして事故だったのか、事件だったのか?もしかしたら、答辞を読む席上で、事件の黒幕を暴露して糾弾するみたいな展開になるのかもとも思ったが、そうではなかったところを見ると、単なる事故だったのだろうか?
それ以前に、そもそも、少女は、卒業式で答辞を読むことができたのだろうか?もし読めなかったのであれば、そんな彼女に答辞を読ませようとした教師の責任が問われるのではないだろうか?教師は、なぜ、心に大きな傷を負っている彼女に、卒業式での大役を任せようとしたのだろうか?
それから、4組のオムニバスなのはいいとして、それぞれのエピソードが、クライマックスのコンサートで一つに結び付くみたいな工夫があっても良かったのではないかと思う。
屋上で花火をしていた少女と、図書室の少女のエピソードが、そのまま終わってしまったのは、少し寂しかった。
桐島、部活やめるってよ
「桐島、部活やめるってよ」と同じ匂いがしたので調べてみたら、原作者が同じだった。
監督の演出が下手くそで、役者の演技や台詞、カット割りに不自然なシーンが多い。「演技してます」「撮影してます」感が強く出てるというか、各シーンのこちら側に撮影スタッフがたくさんいるんだろーな感が出てる。
つまり、不自然でぎこちない。
ここら辺は、是枝作品を見ると一切感じないから、やっぱ是枝はうまいんだなーと思う。
それに撮影がテレビレベル。映画的な美しさや広がりがない。
それでも脚本と役者の演技が良くて、作品として面白い。
高校生のヒリヒリする感じとか、もどかしい恋愛とか、とてもリアルでグッとくる。
思春期特有の「自意識過剰のめんどくさい感じ」が良く出てた。
メインの数人の女の子の役者は、とてもうまい。
脚本も良く練り込んであった。
全85件中、21~40件目を表示