「余り心に響かない、イマイチな映画でした。」少女は卒業しない beast69さんの映画レビュー(感想・評価)
余り心に響かない、イマイチな映画でした。
河合優美の大ファンで、傑作が多い彼女の出演映画を数多く観てきた私。
待望の彼女の初主演作!という事で、ワクワクしながら観に行きました。
ところが、映画が始まって暫くすると、妙な違和感が・・・。
どの場面も感情移入しにくいというか、その世界観に入り込めない。
色んなエピソードがどれも単調というか、地味で退屈してくるんですよ。
何だか安っぽいケータイ小説でも読まされてるような感じ。
朝井リョウの原作自体が、自分に合わないのだろうか。
登場人物は「卒業したくない。このままでいたい」という変な高校生ばかり。
それ自体が全く共感出来ないのも、一因かな。
河合優美をはじめとする俳優陣の演技は良いので、そこが救い。
しかし説明不足で視聴者が置いてけぼりみたいな部分も少なからず、
キャラクターの深掘りがされてないため、共感しにくいところも多い。
以下、少しネタバレ有りなので、未見の人は読まないでね・・・。
終わり近く、卒業式のイベントでのライブ。
人気の無いバンドのボーカル担当だった森崎が、ある事情で1人で歌う事に。
旧友の女子仲間が、森崎のアカペラがどれだけ凄いか、皆に思い知らせてやろう!とか言う。
ここがクライマックスの一つとしての設定。
どれだけ素晴らしい歌声を聴かせてくれるのか、と思っていたら・・・・
これが物凄い下手クソなんですよ。
『ダニーボーイ』を歌ってるのだけど、英語の発音もメチャクチャだし。
息も途切れ途切れの単なるド素人で、聴いてるのがキツいレベル。
しかし映画の中では、生徒達が皆で感動して、聴き入っているという設定。
そして、歌い終わると、生徒全員が拍手喝采。
「森崎、凄いよ!」だって。
何なの、これ・・・。
特に感動するような場面も少なく、余り心に響かないイマイチな映画でした。
低評価は余りしたくないのですが、忖度無しの正直レビューです。