「全てが軽い…」ファミリア HIDEさんの映画レビュー(感想・評価)
全てが軽い…
「八日目の蝉」が大好きな映画なので
同じ監督ということで配信を待たず
映画館にて鑑賞してきました
内容は
◯釜焼きを営む父親&国際結婚する息子
◯ブラジル人コミュニティ
◯地元の有力者の息子がリーダーである半グレ集団
それぞれが絡み合う物語
しかしながら
それぞれの関わりの描き方が貧弱で
それぞれの関わりが非常に希薄で
全く感情移入できませんでした
たまたま家に逃げ込んできたブラジル人、かつ車を壊されておいてにそこまで優しくできるか?
お父さんが似ているというだけでブラジル人が日本人をそこまで慕うことができるか?
確かに娘、妻が事故にあったのは不幸であるが、ブラジル人全てを憎むか?
等々
そこまで深く憎しみや怒りの感情を抱くようになった背景がほとんどセリフだけで説明され
回想シーン等で描かれていないため
全てが軽く、不可解に感じられてしまいました
対立軸をいくつも持たせるのではなく
もう少し的を絞って
かつ
それぞれの境遇を過去に遡って描き
生い立ちを見せた方が
もっと深みのある映画になったのではないでしょうか…
「八日目の蝉」が大好きで
役所さんは相変わらずの安定感のある熱演で
素晴らしかっただけに
本作は内容が軽くて
私としてはとても残念な映画でした
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