美しい都市(まち)


2004年製作/103分/イラン
原題:Beautiful City
スタッフ・キャスト
- 監督
- アスガー・ファルハディ
- 脚本
- アスガー・ファルハディ
- 撮影
- アリ・ログマニ
- 音楽
- ハミドレザ・サドリ
2004年製作/103分/イラン
原題:Beautiful City
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2007年12月10日『別離』などで知られるイランのアスガー・ファルハディ監督の長編映画第2作。イランの司法制度の矛盾を赤裸々に描く作品で、緊張感ある展開で法とはなんのためにあるのかを問いかける作品だ。
16歳の時に罪を犯し、少年院に入れられているアクバルが18歳の誕生日を迎える。院の仲間がお祝いを開くが、アクバルは絶望している。なぜなら、イランでは18歳になると死刑執行が可能になるからだ。アクバルの親友アーラは出所し、アクバルの死刑を回避するため、育児で大変なアクバルの姉フィルゼーと一緒に、被害者の父親に許してもらうように頼みに行く。
量刑が被害者感情によって大きく左右されるらしいイランの刑法ならではのストーリーで、法制度と応報感情について非常に考えさせられる作品だ。法は厳格であるべきだが、イランでは被害者の感情1つで刑の執行を取りやめることができるらしい。日本人としては驚きだが、刑の本質は「目には目を」による応報で満足することであるのなら、ある意味では適切なのかもしれない。「赦し」の境地に人は簡単にはいたれない。ではどうするべきなのか。複雑な人間心理を社会システムの課題とともに、見事に描き切っている。
友人アクバルを死刑から救うためには、アクバルに娘を殺された父親である原告から死刑を取り下げてもらうしかない。主人公アーラはアクバルの姉フィルぜーと原告の元へ説得に向かうのだが...
死刑制度、宗教、恋愛、障害者医療...いろいろな要素の詰まった完成度の高い映画です。いろんな人が登場しますが、みんなそれなりの(笑)人情があって、ところどころにちょっとしたユーモアも入っている。ファルハディ監督さすが。
題名の美しい都市(شهر زیباシェーレジバ)とは少年院のある場所の地名であります。ちょっとした皮肉。
フィルゼー役のタラネ・アリドゥスティ、監督の作品の準常連ですが美しいですねえ。
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