ささくれのレビュー・感想・評価
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怒りの原因の殆どは理解不足
脚本は『誰のための日』の里内伽奈
監督と脚本はコブクロ『卒業』のMVなどを手掛けた大金康平
粗筋
結婚する予定も婚約破棄で実家に出戻りしてきた瑞季28歳
再びバツイチの母と二人暮らしをすることに
そんな矢先に離れて暮らす父から結婚祝いの現金が届いた
受け取るわけにはいかず現金を返しに父が住む家を訪れた娘
主演の里内伽奈が脚本とプロデューサーも兼る
母も娘もきつい
結婚がダメになった理由がここにある
アンガーマネージメントと容易く言うが持って生まれた性分はなかなか改善することはできない
配役
結婚直前で別れることになり出戻ってきたアラサーの娘の大村瑞季に里内伽奈
瑞季の母の大村真帆に秋本奈緒美
瑞季の父の渡辺晃一に板尾創路
晃一の再婚相手の渡辺純子に星ようこ
【“ゴメンね。有難う。”婚約破棄された娘、瑞季が、母の元に戻り、更に15年前に自分と母を捨てた父に会う物語。大金を送って来た父に悪態をつくも、実は感謝の念を持っていたのでは、と思った作品である。】
ー 婚約破棄された娘が家庭を捨て去った父のもとを訪れるひと夏を描く人間ドラマー
■急な婚約破棄を受けて実家に出戻った瑞季(里内伽奈)。
気まずさから仕事を退職した瑞季は、母・真帆(秋本奈緒美)の揶揄いの視線を感じつつ、生活を送っていた。
そんなある日、瑞季と真帆を残して去った父・晃一から大金が入った現金書留が届く。
◆感想
・俳優・里内伽奈さんの脚本、主演を務めた作品としては「誰のための日」に次いでの短編作品第2弾である。
・娘役の里内伽奈と父親役の板尾創路が複雑な親子関係や微妙な距離感を絶妙な演技で表現する。
<里内伽奈さんの2作の脚本は、どこかざらつきながらも人間の暖かな心が根本にあると思う。
何故なら、観終わってから嫌な気持ちにならないからだ。
エンドロールで流れる曲の“ごめんね。ありがとう。”は、娘が別れてしまった両親に対する気持ちと、両親が娘に対して思っている気持ちかなと感じた作品である。>
切り離しの儀
婚約を破棄されて実家にで戻った28歳母子家庭が吐き出す話。
仕事も探さず中学のジャージを来てヤニ喰うアラサー娘のやさぐれ姿を嘆く母親と、15年前に出て行った身勝手親父のモンクを言いつつ育った環境を嘆く娘。
2人の会話が傍から聞いたらバッチバチだけど、手練れた感じの母親とこの親にしてこの子ありな感じの娘でテンポの良いドツキ漫才をみているよう。どつかないけど。
そしてオヤジとのやり取りも、確かにクソだけどいなしもせずどっしりな大型犬vs荒ぶるミニチュア犬という感じで、真剣だけどどこか抜けている様な。
母親の簡単だけど絶妙なフォローもあってとても良い仕上がりだった。
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