劇場公開日 2023年3月3日

「【”好きな人が好きなモノを好きになる。”善人しか出て来ない(褒めてます。)高校生恋愛漫画実写化映画。鑑賞後は爽やかな気分になります。】」なのに、千輝くんが甘すぎる。 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”好きな人が好きなモノを好きになる。”善人しか出て来ない(褒めてます。)高校生恋愛漫画実写化映画。鑑賞後は爽やかな気分になります。】

2023年3月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

幸せ

ー 久しぶりの高校生恋愛漫画実写化映画の映画館鑑賞である。理由は予告編で20回は観た、畑芽育さんという小柄で可愛い女優さんに惹かれたからである。
  だが、土日は多数の女子高生達が鑑賞するだろうと思い、先日レイトショーにて鑑賞した。
  畑芽育さんは、ほぼ初見の方であったが、芸歴を観るとナント1歳からの芸歴を誇る女優さんだと知り、吃驚である。-

◆感想<Caution! 内容に触れています。>

・今作は、このジャンルでは珍しく、余り捻りの無い正統的な恋愛映画である。そして、登場人物が、(ごく一部を除き)皆、善人なのである。
ー テズカ君(板垣李光人)と、チギラ君(高橋恭平)の微妙なマーヤ(畑芽育)に対する想い。だが、二人が中学時代は仲良しで、テズカ君がチギラ君をサッカー部から陸上部へ誘った事。だが、チギラ君はあっと言う間にテズカ君を追い抜いた為に関係性が悪化した事。
  それを知っていた、知花(莉子)から二人の関係性を知ったマーヤが、テズカ君に言った言葉。
 ”テズカ君はチギラ君の事が好きなんだよ!”ー

・そして、可愛いのに、自己肯定感が異常に低いマーヤに対し、チギラ君は何故かぶっきら棒な態度ながら、優しい。
ー 劇中、ちらっと映されるが、彼が幼き時に母親が自分と幼き妹を捨てて家を出て行った事が、チギラ君の常に感情を表さない部分に出ているのだろう。
  が、故に彼はいつも知花しか友達がいないマーヤの事が徐々に気になって行ったのだろう。そして、常に飾らずに自分の気持ちに正直に生きるマーヤに惹かれて行ったのであろう。-

・W主演の二人を支える板垣李光人さん(私は、観ていないが、我が街が現在、物凄い勢いで応援している”どうする家康”で井伊直政役を演じている。頑張って欲しい。)と、常に高所大所でテズカ君やチギラ君やマーヤを見ている、知花を演じた莉子さんの確かな演技がこの作品を支えている事も、見逃してはイケナイだろう。

<今作は大きな感動や涙を見る側に齎す作品ではないかもしれない。
 だが、要所要所で沁みるシーンがさり気無く、描かれている。
 そして、マーヤが自分のせいで、靭帯に怪我をしながらも陸上の大会に出場したチギラ君を、皆が見ている前で大声で声援を送るシーンや、それにつられて皆がチギラ君を応援するシーン。
 又、以前、チギラ君が電車の中で、花が好きな男の子に恋していたマーヤが、自分で撮った写真をスマホで嬉しそうに見ている表情をそっと見ている表情で、”あ、チギラ君はマーヤの事が元々好きだったのだ。”と思ったシーン(最初から分かってはいたが・・。)などは、個人的には好きである。
 たまには、今作の様な善人しか出てこない高校生恋愛映画を観るのも良いモノである。>

NOBU