「出オチで107分引っぱる」FALL フォール ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
出オチで107分引っぱる
ひと言で言うと、ドキドキ鉄塔登りの巨乳系YouTube拡大版である。胸を強調した女性(男性の可能性も)がただ料理してるとかピアノを弾いてるってだけなのに、ついずっと見てしまう動画のアイデアをベースに、高所にいる恐怖を臨場感・リアル感たっぷりの映画館の大スクリーンで展開。肛門周辺の括約筋や大臀筋が脱力するようなむずむず感に冷や汗を掻きながらも、巨乳が気になって観続けてしまうのである(暴論)。なお、YouTubeとは違って2人が顔出ししてるのは良心的(当たり前)。
そんなわけで観客が退屈しても最後まで観届けることは保証されているため、リアリティ警察がたびたび出動してきたところで特に意に介さず話は進む。初っ端のクライミングシーンから、まるで意味をなさないロープやカムの使われ方とか、ハンターの体脂肪率高すぎんだろとか、んなあほな!と思わず笑いながらツッこんでしまうこと多数。ハゲワシの生食は体調に影響出そうだよ。
ドキドキの手法はけっこう小粒・繰り返し感。大風で揺れるとか、雨で滑るとか、次第に傾くとか普通にありそうなもんだけど、落ちる落ちないだけでは飽きると思ったのか、話は救助が呼べる呼べない問題へとシフトしていく。ちなみに、かなり登れるクライマーだったら、錆が浮いて表面のフリクションが効きそうな構造物なら手足を使ってラクに降りてこられる気もする。
最後に、そもそもあんなに細くて高い鉄塔が建ってられるわけないんじゃと思ってたら、モデルのテレビ塔が実在することに驚いた。
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