「おバカインフルエンサーはお高いのがお好き...なだけではない! 絶望・再起・友情・嫉妬・そして妄想も入り乱れるシチュエーションスリラー映画!!」FALL フォール O次郎(平日はサラリーマン、休日はアマチュア劇団員)さんの映画レビュー(感想・評価)
おバカインフルエンサーはお高いのがお好き...なだけではない! 絶望・再起・友情・嫉妬・そして妄想も入り乱れるシチュエーションスリラー映画!!
フリークライマーの女性二人が度胸試しに解体間近の地上600mのオンボロテレビ塔に登って降りられなくなる・・・まるで近々巷間を賑わせているSNSのやらかし問題の如きタイムリーな内容の作品で、ワンアイデアの即物的なパニック映画かと思いきや、ストーリーが進むにつれて徐々に二人の秘密が明らかとなったりどんでん返しが待ち受けていたりと、なかなかに緻密に練られた構成の良質なワンシチュエーションスリラーでした。
印象としては『ゼロ・グラビティ』『ザ・ウォーク』『ALONE/アローン』あたりに近く、そのあたりの限定状況作品がお好きな方々は気に入るかと思いマス。
"人生について考える映画"というと、余命いくばくも無い老人や大病を患った人物の物語を想像しがちですが、そうした世人からの同情の余地の有るところとは言わば対極の、「自業自得」の一言で片づけられ同情を拒絶されてしまうシチュエーションの中で人の生の何たるかを考える一本でもあり、そういう意味では多分に説法めいたヒューマンドラマ的アプローチを嫌う人にこそ刺さる作品なのかもしれません。
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