「観終わった後、すごく傷付いてた」サイレント・ナイト Kanaさんの映画レビュー(感想・評価)
観終わった後、すごく傷付いてた
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映画館で観てさえいなければ、多少没頭せずに面白かった!で終わらせられる映画だったはず…
中盤まできちんと「何か来る」系のゾクゾク感が表現されていて、終末とは思えない軽い台詞回しがむしろリアルに感じられました。
予告の段階から「有毒ガスが発生して、政府は自殺を推奨している」という状況は知っていましたが、知らない体での少しずつ風呂敷を広げていく感じも面白かったです。
いろんな角度から、ひとつの問題について丁寧に書かれていて、大人たちの関係性や様々な家族の形があり、疑心暗鬼にさせてくれる映画でした。
終盤の両親が急いで自殺薬を飲むシーンが、とても胸が痛かったです。あえて軽い感じで撮られているのも相俟って、胸糞に持ってこようとしているのだろうかと感じました。
ただ、今後この映画が胸糞映画としてひとまとめにされるとしても、自分はそれ以上のメッセージを見つけられた気がします。ライトで胸糞なタッチにしなければ、表に出せなかったのかもしれない。好きな映画でした。
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