「さいでんな~、ほーでんな~♪一人きりじゃないクリスマス」サイレント・ナイト kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
さいでんな~、ほーでんな~♪一人きりじゃないクリスマス
アイリーン・キャラ(63歳)の訃報を聞いたばかりの日曜日の朝。まさか『フェーム』のテーマ曲が聴けるとは思わなかった。しかも、みんなでダンスしてるし・・・まぁ、フラッシュダンスもあることだし、追悼にもなるのかな。しかし、公開時期が悪かったのか、ロシアが毒ガスを放出しただとか、シェルターに避難した女王が「死んだ?」とか無邪気な質問があったり・・・タイミングが悪くて笑うに笑えず困ってしまった。
毒ガスが世界中に蔓延し、今にも彼らのいるイギリスにも到達しようという勢いだったという設定で、苦痛なく死ぬことができるという「EXIT」というピルが広まっていて、集まった12人の仲間たちも騒いだあとに静かに最期を迎えようとしていたのだ。『E.T.』のアーカイブが流れるというのもEXITからきているのだろうか?他にも終末映画のリスペクトも感じ取れる。でも、さすがに『デイ・アフター・トゥモロー』のジェスチャーはわかんないって!
12人という数字と最後の晩餐といった内容のため、イエス・キリストと十二使徒が関係しているのかと気になりながらの鑑賞。それぞれの家族が人生最期を楽しみながら懐かしい話で盛り上がる。子供たちもいる中、浮気話といった大人の事情まで暴露している。そんなの墓場まで持っていけよ!と言いたくもなった。そして、「死にたくない」と主張する、ネルとサイモンの息子アートくん(『ジョジョ・ラビット』でお馴染みのローマン・グリフィン・デイビス)。彼の達観した意見には大人もたじたじ。
12時を過ぎ、それぞれが家族とともにピルを飲もうとするも、色んなハプニングが起こってしまい失笑してしまいました。ブラックコメディとも言える。さらにアートくんは血を噴き出してしまい、薬を飲む前に絶命?と思わせておいてラストでは目がパチリと開いてしまう。賛否両論あるようですが、これはこれで皮肉っぽくて面白い。だが、見方を変えたら、、これは見事なレザレクション!!彼こそがイエス・キリストのような存在だったんじゃなかろうかともとれるのです。
今晩は。
日本代表のまさかの敗戦に、立ち上がれないNOBUです。
で、今作。
仰る通り、私は今作を”勝手に世界の終末を感じ、未来を諦めた人たちの姿を描いた、ブラックシュールなコメディとして、面白く鑑賞したのですが、世間的にはイマイチどころか、話題にも成りませんでしたね。ウーム。
ですが、Kossyさんがおっしゃるような、アートのキリスト教的な”復活!”と考えると、面白さは別の視点から波及しますね。
・・それにしても、今日の敗戦は駄目だろう・・。ドイツ戦は嬉しくてコーフンして良く眠れなかったですが、今日は悔しくって眠れません・・。あ、又映画と関係ない事を書いてしまいました・・。では。・・