ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODYのレビュー・感想・評価
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決して色褪せない歌声の輝き
歌姫ホイットニーの人生のヘビーな部分まで描きながらも、観た後には彼女のまばゆい歌声の余韻が響き続ける作品。
私自身は彼女の熱心なファンというわけではないが、それでも劇中の曲の半分くらいは知っている。歌声の多くは実際のホイットニーの音源だそうだが、ナオミ•アッキーの存在感はその声に負けずによく馴染んで、彼女のカリスマがかなり再現されていた。
綺羅星のような楽曲とサクセスストーリーの中で、父親と夫のボビーの致命的なクズぶりが際立った。父親は、さすがに死の床でホイットニーを前にすれば父らしい愛情を見せるかと思いきや、今際の際まで守銭奴で怖かった。ボビーは実際にはDVで逮捕されたりしていることを考えると、ちょっとやんわりした描写だったが、ホイットニーをドラッグから遠ざけようとしなかったことだけでも彼女の夫としては失格だ。
結局、彼女を本当に助けようとしたのはクライヴだけだった。
作中でホイットニーが歌うメドレーの最初の曲は、ガーシュウィンによる黒人キャストのオペラ「ポーギーとベス」のアリア。ヒロインのベスが、自分に想いを寄せ暴力的な夫のクラウンから守ってくれる足の不自由な乞食ポーギーに愛を伝える歌だ。ベスは最終的に麻薬の売人にたぶらかされ、売人と二人で遠いニューヨークに行ってしまい、ポーギーはその後を追う。
彼女の人生にポーギーが現れなかったことが悲しい。クライヴの、彼女をドラッグから救おうという気持ちは一番それに近いものがあるが、彼はあくまでホイットニーのビジネスパートナーであり友人だ。早い段階で距離感を踏まえない助け舟を出しても、ホイットニーの方が拒否したに違いない。
(ところで、物語の中にあった薬の売人との接触シーンの意味が最初分からず、後で調べてドラッグの売買のやり取りなのだということが分かった。勉強になった……)
それでも、スクリーンに蘇った彼女のステージの圧倒的な華々しさは、陰鬱としたエピソードの重さを払拭する。デビュー時の鮮烈な歌唱、スーパーボウルでの国歌斉唱、アメリカン・ミュージック・アワードでのメドレーを、彼女の人生を背景に見ながら聴いた時、それぞれに違う感動があった。
本作のプロデューサーを務めたクライヴ・デイヴィスは、彼女の人生の光も影も全て受け止め、不遇な死がクローズアップされることで霞んだ彼女の栄光に再びスポットライトを当てたかったのだろう。”The Voice”の輝きが色褪せることはないのだ。
エンドロールを見ながら、彼女の楽曲をもっと聴きたい気持ちが湧き上がってきた。
薬物ダメと簡単に言えない悲しさ
正しく生きたくても自己を保つことで精一杯の時には、どれだけ身近な人の言葉も届かない。
クライヴは彼女を守りたくてドラッグの治療を薦めたけど、彼女も自分を守る(保つ)ためにドラッグが必要だったし、ふたりの目的は一緒だけど、彼女の嘗めてきた辛酸の一端すら誰にも理解できないし、彼女の痛痒に誰も気付けなかった。外野は簡単に“ドラッグやめろ”と言うだろうが、それすら暴力になり得るんじゃないのかなあと思った。
彼女が世界ツアーをしたいと伝えた時、これまで彼女の願いをすべて叶えてきたクライヴが「君には休息が必要だ」といなしたシーンが本当に悲しい。
クライヴとしては休息がドラッグを断ち切る契機となるよう、心から願って出た言葉だけど、彼女としては無理にでも働いていないと小止み無く押し寄せる重圧や閉塞感に気が狂いそうだったから働いていたかった、んだろうなと思う。
極め付けは、涙を流しながらも強がって放った彼女の「あなたが褒めてくれたいくつかのステージでも(ドラッグを)やってたわ」という言葉。
自分の質の良い暮らしのために娘(ホイットニー)の稼ぎを使い込んだ彼女の父親も最低だし、彼女のカードで不倫しま
くったボビー・ブラウンも最低で、こういう話を見聞きする
度に自分の琴線が“女を利用する男たち”なのを実感する。
歌手の世界は凄いです。( ◠‿◠ )
いや、ホイットニー・ヒューストンの半生がよくわかる映画です。歌手の世界は凄いですね、私がなりたくない職業の1つですね。ボイスって凄いですね、天性のものでしょうか!お母さんが歌手なので、冒頭でボイスレッスンのシーンからなんですが、いきなり基本3つが登場しますね。
これかなり、全体的なテーマになります。ヒューストンなんですが、同性愛者なんですね、喧嘩するシーンがありますが、ここ、カメラが固定してないので画面とストーリーが重なります。私は、いろいろ好きなシーンがありますが、人の声も何時迄も同じわけにわいかないんですね。
神に祈るシーンは、わかります、私もコロナ後遺症で今
「クラッシュ」しないか、仏様に祈っているので凄く共感しました。この当時は、メドレーは、無い時代なんでしょうか!とにかく予想以上惹きつけられた映画でした。
この映画の関係者の皆様お疲れ様でした。
ありがとございます。
そしてあなたを愛し続ける
『ボヘミアン・ラプソディ』以降頻繁に製作されるレジェンド・ミュージシャンの伝記映画。
新たに“開催”したのは、ホイットニー・ヒューストン。
音楽に疎い私でも知っている。
映画『ボディガード』への出演。その主題歌であるあの名曲。
数々の記録を樹立。史上最も成功した歌手の一人。圧倒的な声域から“ザ・ヴォイス”の呼び名。
栄光の一方、波乱に満ちた生涯…。
…あれ? 何かでこういうの見た事あるぞ。って言うか、近年製作されたレジェンド・ミュージシャンの伝記映画ほとんどだ。
それぞれのミュージシャンにはそれぞれ語るべき物語や魅力がある。多少似たり寄ったりの生涯であっても。
ところが、それが映画になると…。
『ボヘミアン・ラプソディ』や『エルヴィス』のように話はステレオタイプでもキャストの熱演パフォーマンスで秀でた魅力の作品もあるが、ほとんどの作品がステレオタイプの域から抜け出せない。
本作も残念ながら然りであった。
幼少時よりゴスペル聖歌隊で歌の才能を発揮。
厳格な母と仕事面に介入してくる父。両親の仲や家族関係は複雑。
敏腕音楽マネージャー(スタンリー・トゥッチ好助演!)に見出だされ、レコード契約。瞬く間に人気歌手へ。
歌手だけじゃなく、モデルや女優としても活躍。
人種を超えて愛される存在に。
が、人気があるという事はアンチも。
白人に魂を売ったと同じ黒人から非難。
それでもホイットニーは強い姿勢。黒人の歌い方って? 白人の歌い方って? 私は歌手として私の歌を歌う。
歌手ボビー・ブラウンと結婚。娘が生まれ、幸せな家庭を夢見るが、夫との関係に不和。(DVもあったらしいが、直接的な描写はナシ。ブラウン側から圧力でもあったか…?)
ホイットニーにはもう一人、大切な存在が。昔からの親友で恋人との同性愛。
複雑なプライベート。黒人としての立場。人気者のプレッシャー…。
やがて彼女が手を出したのは…。この薬物入手の経緯、一回目は気付かず、二回目でやっと気付いた。何という巧みな欺き方! 日本の芸能界の皆さん、真似しちゃダメですよ。
離婚。逮捕。リハビリ。
しかし娘や母親や友人やファンの愛に支えられ、その愛に応え、再びステージに立つ…。
確かにドラマチックな生涯。
でも何て言うか…、Wikipediaで紹介されている来歴の中からトピック的なものをチョイスして、ダイジェスト的になぞった感しかしない。
物語や展開的にもメリハリに欠け、深みや人物像の掘り下げも浅い。ただ“ホイットニー・ヒューストン”を紹介しているだけ。
140分強がやたら長く感じた。これならドキュメンタリーやワイドショーで紹介した方が見易かったかも…。
にしても、栄光~挫折~復帰、訳ありの生い立ちやプライベート、薬物に溺れ…。レジェンド・ミュージシャンの生涯って、本当に誰も彼も似たような道を歩むのかね…?
映画の作りとしてもアレサ・フランクリンの『リスペクト』と対象人物を変えただけで何が違う…?
ナオミ・アッキーは熱演を披露。
ヘアメイクなどで似ているっちゃあ似ている。でも、ラミ・マレックやオースティン・バトラーと比べると…。
残念なのは歌が吹替だという事。まあ、ホイットニーの歌を完コピして歌えという方が無理な話。(自身で歌も披露したジェニファー・ハドソンやタロン・エガートンやオースティン・バトラーはスゲェ…)
でもその分、ホイットニー自身の歌声はたっぷり聞ける。
何だかんだ歌声やそれを用いたステージは高揚感あり。『ボディガード』出演の経緯エピソード(ベタなラブストーリーに最初脚本を放るも、相手役がケヴィン・コスナーと知るや即決か~い!)なども興味引く。
だけど、それ以外は…。
作品自体は型通りで突出するものではなかった。
これでホイットニー・ヒューストンの何を得たかと言われても…。ただ漠然とその生涯を見知ったぐらい。
作品自体はすぐに記憶から薄れそうだが、ホイットニー自身やその歌声は永遠に忘れはしない。
ホイットニーが歌や私たちを愛したように、そして私たちもあなたを愛し続ける。
守ってくれる人が必要だった。
若くして伝説になるとその後は
伝説の維持が、重荷になる。
そんな印象を持つ映画でした。
170センチの長身。
黒人女性にしては腰の張らない上品な体型。
愛くるしい美貌。
引き込まれずにはいられない笑顔。
そして何より、
「神様から与えられた“才能“というギフト」
6オクターブの音域と圧倒的な声量です。
ホィットニー•ヒューストンのような熱唱型の歌手は
とても好きです。
彼女の代表曲「ALLWAYS LOVE YOU」
一番好きなのは、
映画「B ody Guard」のラストシーン。
いったん専用のジェット機に乗り込んだレイチェル(ヒューストン)が、
回り出したエンジンを止めてタラップを降りて、
フランク(ケヴィン・コスナー)に駆け寄ります。
熱い抱擁とKissを交わすシーン。
そしてALLWAYS LOVE YOUが流れるのですが、
本当に名シーン。
何度巻き戻して見たことでしょう!!
黒人女性でヒューストンのように可愛らしく美しい女性を知らない。
スーパーモデルのようなスタイル。
ちんまりした鼻と愛くるしい口元。
演じるナオミ・ワッキーは口パクはバッチリ合ってますが、
美しさと気品では、ひとつもふたつも足りません。
プロポーションが、とても残念でした。
実生活でもケヴィン・コスナーのような、
ボディ・ガードのように、
《命を賭して守ってくれる夫、父親》が居たならば、
ホィットニー・ヒューストンはまだ生きて、
歌っていたでしょうか?
心から悲しくて、悔やまれます。
現実には夫となるボビー・ブラウンはプロポーズと同時に、
浮気相手が妊娠している・・・と、告げる男で、
父親はクレジットカードを会社の女の子たちに配りまくる。
父親の会社には役員に名前を連ねるお友達の年寄りが6人もいる。
極め付けは、危篤で見舞いに駆けつけたホィットニーに
「俺の金を返せ!!」と迫るのだ。
(欲ボケした家族)
この言葉で、体調を崩したホィットニーは父親の葬儀にも出席出来ない。
思い起こせば、2018年イギリス製作のドキュメンタリー映画で、
ホィットニーの16歳の誕生日のプレゼントに貰ったのは、
従兄弟たちからの《マリファナ》のプレゼントでした。
一族は日常的に麻薬を常用する・・・
そんな彼女は幼い頃から
薬物への抵抗がなかったと思われます。
ホィットニーは麻薬を
「神様へ行くための梯子(はしご)」と称していました。
プロデューサーのクライブ・デイビス(スタンリー・トゥッチ)は、
その言葉を強く否定します。
「前から梯子はあったよ!!」と、
ホィットニーの口から「主が、主が見守っている」みたいな言葉。
何度も聞きます。
日本人は神頼みはしますけれど、普通日常で、神に頼らない。
歌の歌詞がいちいち虚しかったです。
歌の歌詞は偽りばかり。
「私は強い」
「自分自身を愛すること」
「強く生きる」
「前を向いて生きよう」
と、歌います。
ピークを超えたホィットニーにひとつとして出来たことがありますか?
売り上げたCDが1億5千万枚。
シングルは5000万枚。
グラミー賞受賞連続8回。
マイケル・ジャクソンやプレスリーそしてビートルズ、
彼らに肩を並べる歌手です。
光り輝く功績です。
ラストで1984年のAMAでの3曲熱唱。
素晴らしい迫力と高揚感に震えました。
客席には夫のボビーと娘のクリスティーナの姿も。
幸せの絶頂でした。
「I am Nothing」なんてもう聴きたくない!!
ホィットニー・ヒューストンは、永遠に輝く巨星
誰も忘れはしません。
映画館までホイットニーの歌声を聴きに行く価値があった
最終日に観てきました。あまり宣伝していなかったので上映期間があやうく終わるところでした。しかも一日一回だけの上映スケジュール。席はだいぶ空いてたのでゆったり観れました。ボディガードを映画館で観た世代なのでホイットニーの事を知っていたつもりでしたが、親友(女性パートナー)の存在はあまり当時メディアに載らなかったのか、初めてよく分かりました。
幼少期の教会コーラスの部分はもっと聴きたかった。その後も度々語られる信仰についての部分(聖書の教えにそむきたくない等)にも関わる。彼女は信仰と家庭を大切に芯に持っている。温かい家庭それを得たいという切実な想いと、失われてまた取り戻そうとする生き方、ドラッグ乱用に陥り止めようとしながらも歌で復活する為と頼ってしまう悲しさ。
前半は何だか場面が乏しいような?話が進んでいくが撮影場所が狭い範囲な印象。
ラストの3曲メドレーのシーンですが1994年のAMA(客席で見守る娘がまだ幼い。ボビーも一緒に応援)。歌唱も絶頂期で、家庭を求め続けたホイットニーの幸せだった時が流れている。
そのシーンの直前「ロビーに着きました」というメッセージがもうフラグ。部屋に戻りお風呂の準備をし歌(たぶんHome)を口ずさむ。そして3曲メドレー、この映画の中でも最も凄い歌唱シーンが流れる、彼女の最後の脳裏かのように思えました。この後どうなるか知らない人は違う見方になるのだろうが結末を知っているとあまりにも悲しい歌唱シーンです。
再確認、ドラッグは悲惨な結末になる。立ち直るチャンスが何回かあったのに残念。そして富と名声を得た子どもにたかる親がなんてありがちな事だろう。
栄光そして
原石が磨かれ輝きそして終焉を迎えるまでの物語。
彼女が触れ合ったもの、そして寄り添ってきたもの、それは彼女自身が望んだものとの乖離があり、その穴を埋めるためだったのかもしれない。
彼女の人生で華々しく輝いた時よりも抱える重圧に耐え苦しんだ1人の女性としての姿をもう少し観たかった。
その結果、彼女自身が望むものが手ですくった砂の様に指の隙間から流れ落ちていくことになることは分かっていても。
彼女の最後が安らかであったことを祈りたい。
とても良い音質でホイットニー・ヒューストンの歌声を聞けて、それだけで涙が溢れてくるのだが、大きな感動には繋がらない
ケイシー・レモンズ 監督による2022年製作のアメリカ映画。原題:Whitney Houston: I Wanna Dance with Somebody、配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント。
1992年「ボディガード」は映画館で見てホイットニー・ヒューストンの圧倒的歌唱力に感心させられたが、特に熱心なファンという訳では無い。
しかし何より、とても良い音質で、ホイットニーの歌声を沢山聞けてとても幸せであった。低音から高音まで突き抜ける彼女の唄声の素晴らしさで、涙が溢れてきた。また、ホイットニー演じたナオミ・アッキーの口パクも見事で、歌声ととても良く合っていた。
ホイットニーを見つけ売り出したクライブ・デイビス(スタンリー・トゥッチが好演)の存在の大きさを、始めて知った。調べると彼は、ボブ・ディラン、ジャニス・ジョプリン、サイモン&ガーファンクル、シカゴ、サンタナ、マイルス・デイヴィス等の発掘にも関与したらしい。曲探しに熱心な彼が「ボディガード」主題歌として「オールウェイズ・ラヴ・ユー」(白人ドリー・パートンによるカントリー・ソング)を提案したエピソードも紹介されていた。ボロボロになった彼女を何とか更生させようと努力する姿にも、関心させられた。但し良いヒトすぎる描写は、多少ソニーミュージック最高制作責任者という地位(映画製作者の一人でもある)も影響か?
「ボディガード」出演に気が進まなそうなホイットニーが、相手役がケヴィン・コスナーと聞いて態度を一変して翻す描写が可笑しく、映画館でも爆笑であった。
デイビスとタッグ組んで,人気が沸騰していく様はサクセスストーリーとして興奮させられたが、それだけにクスリに溺れて痩せ細っている姿の描写は悲しい(ナオミ・アッキーは強烈な減量をした!?)。映画でも言及あったがジュディ・ガーランドも自伝的映画も見たがクスリでやられており、米国ショービジネス界の構造的問題が有るのだろうか?また、映画で可愛いホイットニーが愛した娘が、その後、22歳で母と同様な死を迎えたことを知り、更に悲しくなってしまった。
最後、彼女が亡くなるホテルの描写から、かなり突然に全盛期の熱唱シーンに移ったのにはかなり戸惑ってしまった。脚本家アンソニー・マッカーテンが、ボヘミアン・ラプソディと異なり、クスリに負けての死だけに、苦労しただろうことは予想される。とは言え、ホテルバーで3曲連続歌唱が忘れられないとのフアンのマスターとのやり取りはあったものの、もう少し観客に分かりやすい導入映像を挟んで回想映像に入って欲しかった。
監督ケイシー・レモンズ(「ハリエット」等)、製作デニス・オサリバン 、ジェフ・カリジェリ、 アンソニー・マッカーテン 、パット・ヒューストン、 クライブ・デイビス 、ラリー・メステル 、モリー・スミス 、サッド・ラッキンビル 、トレント・ラッキンビル 、マット・ジャクソン 、クリスティーナ・パパジーカ 、マット・サロウェイ。
製作総指揮ナオミ・アッキー 、ケイシー・レモンズ 、ウィリアム・A・イーロン 、マリナ・カッピ 、エリカ・ハンプソン 、ジョシュ・クロック、 レイチェル・スミス 、セス・スペクター 、デニス・カサリ 、ジャニス・ビアード 、タナー・ビアード 、レクシー・ビアード、 マシュー・ギャラガー 、ステラ・メギー 、マッケンジー・オコンネル。
脚本アンソニー・マッカーテン、撮影バリー・アクロイド、美術ジェラルド・サリバン、衣装チャールズ・アントワネット・ジョーンズ、音楽チャンダ・ダンシー、音楽監修モーリーン・クロウ。
出演 ナオミ・アッキー:ホイットニー・ヒューストン、スタンリー・トゥッチ:クライブ・デイビス、アシュトン・サンダース(ムーンライト等)ボビー・ブラウン、タマラ・チュニー:シシー・ヒューストン、ナフェッサ・ウィリアムズ:ロビン・クロフォード、クラーク・ピータース:ジョン・ヒューストン、ブリア・ダニエル・シングル:トンボビー・クリスティーナ。
歌姫の犠牲
まず、時間経過がわかりにくい。
物語は1983年(彼女が20歳のとき)から始まるが、それ以降は表示されず、「8年経ったな」とかのセリフや、「マンデラ釈放」「湾岸戦争」などの歴史的な事件でのみしか表現されない。
アメリカ国民にはなじみ深い出来事かもしれないが、日本人のオイラにはイマイチピンと来ず。
有名な国歌斉唱は91年、映画「ボディガード」の主演は92年だ。(表示ナシ)
オープニングとエンディングに1994年(これは表示アリ)のアメリカンミュージックアワードを持ってきているので時系列的にも混乱する。
まぁ彼女の絶頂期がココなので、アワードを最後にしたかったのはわかるが。
ここまで犠牲を払って育てた娘クリスティーナも3年後の2015年に亡くなっている。(しかも母とよく似たシチュエーションで)
クリスティーナの恋人ニック(遺産管理人が彼を訴えている)も2020年に死去した。
この辺は作品には描かれないが、なんて呪われた一家なのだろうかと思う。
ちなみに母のシシーは2022現在も健在である。
Two Thumbs Up!
同世代のラジオパーソナリティの強力プッシュで、暇に任せて鑑賞。いやはや、素晴らしい作品でした。やっぱり”The Voice”ホイットニーの歌声は凄い! 演じた女優も熱演で、歌唱部分を吹き替えされていても、まったく気になりません。ステージパパゴンの存在は広く知られてましたが、あまり幸福でなかった結婚生活の陰に、色んな葛藤があった事、スーパーボウルのパフォーマンス、マンデラ復帰後の南アフリカの式典への出演など、色々と知りませんでした。不幸な最後だけは、リアルタイムで涙した記憶ありましたが、本当に史上最高のDIVAの一人として生き抜いた事が分かりました。年末にセリーヌの無期活動中止発表もあったし、本当に残念。あと、スタンリートゥッチがまた良い。The music has no colors, and no boundaries!
あの曲は カントリーミュジックのドリー・パートンよりの
音楽伝記映画の流れで、ここの所メジャー映画館でかからない作品もボヘミアンラプソディ以来、昭和から平成時代の大御所アーティストが作られている。それらは本人の映像を使ったもの、俳優が演じたドキュメントドラマ的な物の二種類。この作品は、ボヘミアンラプソディ的なエンタテインメント・ドラマ。
主演のナオミ・アッキーがホイットニーと思わんばかりの歌に演技に快演、レコード会社アリスタのプロデューサー役スタンリー・トゥッチがホイットニーを表裏から支えた良き人材役であり好演。また、良き友で理解者ロビン役、幼少の頃厳しかった母親(歌をきたえあげ、後に応援した)。作品見るとロビンが去らなく、家庭内が円満なら・・・ホイットニー・ヒューストンは、今も歌声を聞かせてくれていたのではと・・。
できれば映画会社の枠をのりこえて、映画「ボディガード」の映画部分やグラミー賞受賞場面とか、最大のヒット曲 I Will Always Love Youのカット無しの演奏Liveシーンなど入れてほしかった。入れば★1つプラスに
ドリー・パートンの曲だったとは
★Digital5.1CH鑑賞
★重低音 ★
★音圧 ★
★分離度 ★
★移動音 ○
★サイド(左右、後、活躍度★★
★サラウンド ★★
音の作りとしては歌のシーンでも、臨場感あるサラウンド成分をサイド後方全体を使った場面、音楽楽器演奏もサラウンド側にも振り分けた場面など、要所要所で使い分けて表現。
エンダーーーーは中盤よ。
どうも黒人ってのはああも歌が上手いのか?体質なのか環境なのか。彼女が歌う序盤から圧倒された。彼女の抱える闇の正体が理解できぬままラストまで引き込まれた。実物の方が美人だったというオチはあったが、最後の最高潮のステージの中の浴槽で溺死の字幕に泣けた。
再薬中覚悟のハシゴの受け渡し
ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~Whitney 2018/イギリス
から二度目のホイットニーの映画だ。
今回のは、
ジャンルも人種も超えて愛された数々の楽曲の誕生の瞬間や、
歌うことに全てを捧げた彼女の栄光と苦悩を、
美しく力強い歌声で世界を魅了したアメリカの人気歌手ホイットニー・ヒューストンの役依存から逃れなかった半生を描いた伝記映画にみえるが…
だがやっぱり映画のサビは、
ザVoiceと言われた声がでない中、
映画ラストを愛の歌三つをメドレーで、
ロング高域で歌い上げるのだが、
それは天国に行けるハシゴを、
ボールペンに受け渡しとして薬を再投薬する、
情け無いスリップ絡みの讃歌がラストとなっている。
ひとことReview!
デビュー前の80年代から、2012年に亡くなる直前まで一気に描いたせいか、実に飛び飛びで何だかボヤけた作り。伝えるべきメッセージを明確にしなかったのが敗因か?
史上最高の歌姫に喝采!
48年間の人生を駆け抜けた歌姫に喝采します!晩年は音域の縮小に悩み、安らぎを求めての麻薬と縁を切れない生活によって、入浴中に溺れ死ぬという悲惨さはありましたが、彼女なりの人生を見事に生き切ったと言えると思います。どんな亡くなり方をしても、それは寿命としか言いようがないのでしょう。彼女は同性愛の悩み、家族愛の悩み、夫の裏切りなど、数々の苦難を味わいますが、それが見事に歌に結実しているところが凄いのです。一つ荒波を乗り越えるたびに、それを楽曲として世の中に上梓します。そして、同じような苦しみを味わった人間が、その声と歌詞に勇気をもらうのです。だから、彼女を史上最高の歌姫と呼ぶのでしょうか。彼女が歌姫になるために、彼女の人生シナリオにとって不可欠な良きプロデューサーが常にそばにいました。彼がいたからこそ歌姫になれました。逆に言えば彼女がいたからこそ、プロデューサーが使命を全うできたのでしょう。そして彼女の人生シナリオはたくさんの人間に生きる喜びを与えたことなのでしょう。彼女の歌は「愛」の歌がほとんどです。愛すること教えた伝道師とも言えるかもしれません。彼女の人生に合掌です。
追記 彼女の母親の口癖である「歌は頭とハートと度胸で歌うもの」という言葉がいつまでも心に残っています。
頼むから学んでくれ
これじゃまんまエルビスじゃーん
という感想。
スターが重圧で壊れていくのはある意味仕方ないのかもしれないが、親族から潰されていくのはそろそろ社会が防いであげても良いのでは。スタンリー、もっとがんばれよ!と思ってしまった。
まあそれができないからこうなるのかとも思うけど、全く同じような道筋で落ちていくスターが惜しすぎる。
ラストは、死因を知ってるかどうかでかなり残るものが違うかな。
ケビンコスナーの静止画には笑ってしまいました。
よく出来てはいるけど
やはり事実に基づく娯楽映画だと感じた。
役者のパフォーマンスはなかなか良かったし、クライヴの存在も感動的だった。ボビーも必要以上にクズっぷりは描かれれなかった。別のドキュメンタリーではホイットニーの方がボビーよりバッドボーイだったとの発言もあり、なかなかの深い闇を感じさせた。しかしホイットニーは何よりファミリーを作りたがっていたのは間違いないらしい。
売人の描き方がなかなか衝撃的でおもしろかった。結局薬からは立ち直れず命を落とし、不謹慎な言い方だがアーティストらしい最期だった。全盛期の歌声はやっぱり感動的です。
クスリはダメ、絶対。
クリスマス・イヴに鑑賞。
大スターの歌姫の栄光と苦悩と影を描いた映画ですが、ステージシーンが圧巻で楽しませていただきました。ホイットニー・ヒューストン演じた、ナオミ・アッキーのなりきりぶりがスゴイ。歌唱シーンも素晴らしい。
しかし、ホイットニーの父親と夫はクズだな。それでもクスリはダメ、絶対。
【”哀しき歌姫。されど、彼女の歌声を知る者は、あの素晴らしき伸び行く高音域を聴いた時の高揚感は忘れない。”天賦の声を持っていた、ホイットニー・ヒューストンの激動の半生を描いた作品。】
ー 彼女の訃報を知った時には、驚きはしたが”又、麻薬に呑まれてしまった人が出てしまった・・。”という思いが過った。
だが、今作を観ると、彼女が何故、麻薬に溺れてしまったのかが良く分かる気がした。-
◆感想
・”The Voice"と謳われた、音域F5までを伸びやかに、圧倒的な音量で歌い上げる大観衆の前でのホイットニー・ヒューストン(ナオミ・アッキー)の派手やかな姿は、矢張り圧倒的である。
特に、”I Will Always Love You"のサビの部分は、今聴いても、心に響く。
・驚いたのは、ホイットニー・ヒューストンのファンでもなかった私が、今作で披露される曲の殆んどを、時代が少しズレているにも関わらず知っていた事である。
それ位、日本でも彼女の全盛期での歌声が街中に溢れていたという事であろう。
・ホイットニー・ヒューストンの男運の悪さも、キチンと描かれている。
女癖の悪かったボビー・ブラウンとの出会いと、別れ。
だが、彼女を管理したがる実の父親の事は知らなかった。
病院に担ぎ込まれても、新しい妻の為に世界ツアーをするよう指示し、”俺の取り分は一億ドルだ。”と娘に言う、金の亡者と化した姿。
ー 彼女を追いつめた要因は、トップ歌姫の座を守るプレッシャーだと思っていたが、こんな父親がいたとは・・。そして、世界ツアーは散々な結果に終わってしまう。-
・今作を観ると、ホイットニー・ヒューストンを支えていたのは、彼女に歌を教えた歌手だった母、シシーと、彼女の才能を認め、その素質を開花させたアリスタ・レコードの敏腕プロデューサー、クライヴ(スタンリー・トゥッチ:名演だと思った。)だったことが良く分かる。
そして、彼女の愛娘の存在も。
ー ”I Will Always Love You"の原曲がドリー・バートンの曲だったとは・・。-
<ホイットニー・ヒューストンの早すぎる死 ― 48歳である・・。- は、哀しすぎるが、彼女の父親を含めた男運の悪さや、トップ歌姫の座を守るプレッシャーにより、麻薬依存症になってしまった過程がキチンと描かれた作品である。
劇中の多くの時間を彼女の歌唱シーンに当てた構成も ー スーパーボールでの国家斉唱シーンの素晴らしさ。- とても良いと思った作品でもある。>
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