デュアルのレビュー・感想・評価
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シュールなSFブラックコメディであって、アクション映画ではない。
「クローンとそのオリジナルである女性の生き残りをかけた死闘を描いたSFサスペンス」という説明文は、ちょっとだけ正しくて、ほとんど間違っている。クローンとオリジナルが生き残りをかけて決闘する、という設定は物語の核として存在はするが、本筋は決闘ではない。ネタバレ設定にしたから安心して書くが、クライマックスは決闘じゃないし、そもそもアクション映画ですらない。カレン・ギランにわりとアクションのイメージが付いているからこその宣伝側の意図的なミスリードだろう。
じゃあなんの映画かというと、恋人や毒親に主体性を奪われてきた女性が、自分のクローンと殺し合うハメになるシュールなブラックコメディであり、決闘のために訓練を積む過程で、自分自身を獲得していく物語でもある。
その前提で観れば(というかその前提で観る以外に想像がつかないが)、もう最初からヘンテコでや面白いシーンしかなく、面白ネタが多すぎて全部覚えていられないのがもどかしい。しかもときおりリアルな感触に触れてゾッとする瞬間が訪れるので、本当に油断ならない。あと、戦闘術を教えてくれるコーチをアーロン・ポールが演じているのだが、このキャラが『トップガン マーヴェリック』のトム・クルーズを軽々と超えてくる名コーチっぷりであり、好きにならずにいられないので本当におすすめ。
あなたを殺す
当時、映画館で観ました。
カレン・ギランの1人2役、クローンものですね。
オープニングはいい感じでしたが、イマイチ盛り上がりに欠けますよね。
アーロン・ポール演じるトレーナーのもとで、サラは特訓を積み、いざダブルと決闘の日を迎えますが…。
あれは、サラは殺されてしまったんですよね?
ちょっと残念な結末です。
オチのギリギリで評価を2.5まで上げた妙作
発想はありきたりそうで今まであまりなかったので面白い
予告とは違い肉体的なデュアルはしません
なんやかんやあってラストシーン、口から血を流したのはオリジナル。ひとり会場に着いた『オリジナルの格好をした』のが発したセリフは「オリジナルです」。彼氏や母親と手を振り合ったり、その後関係は問題なさそうで、母親にいたってはコンタクトレンズを注文したといっているあたり『オリジナルを偽ったダブル』であり、そのことは彼氏母親とは口裏合わせ済みのよう。
が、その後彼氏との生活であからさまにダブルの言動に寄せていたり、ふざけた物言いの彼氏に殺意とも取れるような視線があったり…
確執があるかのような母親への言い草は『実はダブルと偽ったオリジナル』が生きているような描写だと感じました
なによりもラストの号泣は、オリジナルとして生き残ったこと以外は、ダブルを愛している身内しかいない(オマケに車はボロボロ)ことへの虚しさが表れていたのでは。
普通に観るとダブルが生き残った。が素直でいい気もするが、それにしては「匂わせ」の描写が多すぎないかと感じる
彼氏についてはダブルも仲が良い関係だけではなくなっていたような描写はあったし、車の運転が下手だから事故ったのか?オリジナルなら事故する必要性は?単に事故したという描写は必要のない気もする?下手なダブルだから最後ロータリーに逆走していた?
などなど曖昧でぼやけたラストにしたのはただ長く退屈で結果が予想できるストーリーだっただけに良い決着だと思う。
とりあえず彼氏が生き延びたのでスカッとはしないが、悲しさの溢れる最後だったのは良かった。
発想が面白みのあるものだっただけに映画的演出は冗長に感じた
コメディ要素を排除して30分にまとめてあれば、かつての世にも奇妙な物語を観た後のようなのような気持ちのいい不快感がある作品であり、素直に「良かった」と言えたかもしれない。
SFサスペンスの名を借りたブラック・コメディ・・・笑った者勝ち
アメリカ映画となっているのに、北欧スリラーの雰囲気たっぷり。撮影場所が全編フィンランドということもあるかもしれないけど、ゆったりとした展開に主人公サラ以外もどことなく笑えるキャラばかり。そんなバカな!の連発だった。
オリジナルに対し、クローンを表す単語として「ダブル」が使われていたけど、ボディダブルを思い出せば納得。タイトルの「DUAL」にしても、決闘を意味する「DUEL」と対比させているのだろうか、ちょいとややこしい。replacementなんてそのまんま・・・死ぬ自分の代わり。
ストーリーとしてはバカバカしさも相まって決闘までの流れが面白くないのだけど、カレン・ギランのとぼけたような言動がとにかくおかしい。病気が発覚する前に、硬貨を飲み込んで吐き出す行為。何やってんだよ・・・てな感じ。
まぁ、もっと酷いキャラは彼女の診断をした女医さん。病名もハッキリ告げられないし、どうして治ったのかも不明のまま。そして決闘トレーナーのトレントの訓練内容も笑ってしまう(爆笑というより苦笑)。まずはグロいホラーを見せてグロ耐性を作ったり、基礎体力は帰ってからやれって、最初から真面目に見なくてよかった~てな感じ。
クローン人間の戦いは色々と描かれ続けているけど、どちらかに勝ってもらいたいと思わせないテーマは結構ある。まぁ、オリジナル中心だったから感情移入はオリジナルになっちゃうわけなんですが、クローンにだって人格はあるんだし。と、最近の邦画や日本製ドラマ(カズオイシグロ含む)はクローン側が主人公だったりするパターンが多いかな。
最後に結末についてですが、オリジナルとダブルのどちらが勝ったのかは不明瞭にしてあるところが潔いと思う。服装や車の運転だけみると、オリジナルが勝ったようにとれるけど、森の中での毒飲料水のシーンからはダブルが生き残ったように思えるからだ。カラコンについても言及してるし、決闘訓練の死因当てクイズでは毒殺だけが苦手だったオリジナルサラ。車の事故にしても、運転したことがなかったダブルならではの事故のように思えるのです。そんなこんなで、どちらが生き残っても悪夢を見続けることになるテーマが隠されていたのだと感じる。冒頭のテオ・ジェームスだって悔いを残していたし。
カレンギランの無駄遣い
突然、病気で余命わずかと宣告されたサラは、死期の迫った者が遺族のために自身のクローンを作る、リプレイスメントの利用を決めた。残された時間をクローンへの引き継ぎに充ててたサラだが、恋人や母親と親しくなっていくクローンを見ると少し寂しさを感じていた。そんな時、彼女の病気が奇跡的に完治したことが判明した。クローンとの共存は法律で禁止されているため、サラは自らのクローンと命をかけた決闘裁判を行うことになった。さて結果は、という話。
大好きなカレン・ギランなので、素晴らしいスタイルと身体能力を活かしたアクションを期待してみたら大外れで残念だった。
ストーリーもまぁまぁなんだけど、決闘裁判に向けてのトレーナーとの時間が冗長に感じた。
で、あの水は毒?
結果はクローンの勝ち?
自分に想像力が無いのかも知れないが、スッキリしなかった。この程度の役ならカレン・ギランを使って欲しくなかった。彼女の魅力は全く観れず、無駄使いにしか感じなかった。
ガッカリでした。
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