劇場公開日 2023年1月27日

イニシェリン島の精霊のレビュー・感想・評価

全223件中、181~200件目を表示

4.0人間の本質と人生の哲学

2023年1月29日
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鑑賞方法:映画館

個人評価:4.0 対岸で繰り広げられる内戦を対比に、何もない島で起こるおじさん同士の争い。それは大小違いはあれど、思想の違いによる対立。本質は同じであると気付かされる。 人生は死ぬまでの暇つぶし。戦争さえも暇つぶしに使う人間の本質を、島の精霊が寓話的に綴った物語の様に感じる。 バリー・コーガンに当て書きしたかの様な愚者も素晴らしく、物語をより寓話的にしてくれている。 おじさん同士の絶交。それ自体はなんだかコミカルだが、人生の縮図が詰まった哲学的な物語だった。

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カメ

4.0意地と意地が導く虚しさ

2023年1月28日
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鑑賞方法:映画館

笑える

知的

難しい

ある日突然、長年の親友コルムから絶交を告げられたパードリック。 あの手この手でコルムとの関係を回復させようとするが頑なに断られ、互いの意地がエスカレートしていくコメディスリラー。 理解できない親友の固い意思、冷静かつ激しくなる狂気、戸惑い続けるコリンファレルの八の字眉毛に目が離せなかった! 争いはほんの些細な単純なことから始まり、互いの意地で取り返しのつかないことになる今も昔も変わらないのだと思った。 序盤と終盤では同じ景色、同じ色合いなのに全く違う映画のような雰囲気を纏っていて2人のやり取りの行く末が全く想像できなかった。 アイルランド本土で頻発する内戦と蚊帳の外にあるはずのイニシェリン島での2人の争いの対比が印象的でなぜ戦っているのか、きっかけもあやふやになるほど意地だけで争う醜さとおかしさが本作が他と異なる作品なのだと思った。

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カイト

4.0哲学的なのか社会的なのか

2023年1月28日
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途中から身体中が重い感じになって、最後はこうなって欲しいと期待していたが…ラストはなんか良かったです。景色がほんとにいいですね。

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ゾイ

2.0考察したら楽しそうだけど考察したくなるか…

2023年1月28日
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これはNot For Meでしたね。内戦と主人公2人の関係性を絡ませながら楽しめれば良いけど、だからと言って会話劇が自分には小気味よく感じなかったのと、登場人物全員理不尽で共感しにくかったのと、登場人物が喋る人が変わるタイミングでカット割りを変えるばかりの冗長のなさが合わなかったです。共感できなくてもキャラ立ちしてるかといえば、そこまで突き抜けてもなかった。ただ不愉快な人物ばかりで。 アカデミー賞獲るのは全然納得です。特に主演の悲しげな顔。一人の親友に理由も明確に分からず(つまらないと言われる)だけでこの世の終わりなのは生活圏の狭さか。おじさんのマジで悲しげな顔。この辺は面白いです。 あと、動物が魅力的に撮れてるのも良かった。

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わたろー

4.0期待以上に面白かった

2023年1月28日
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鑑賞方法:映画館

まず会話の妙。 人間関係と人物の性格を手際よく示しながら、思わず笑わせられるところがたくさんありました。 それにしても、この島の退屈さは、それが島であることが原因ではありませんね。 退屈な人なんて都会にだってたくさんいますから。 「島」と「本土」は、「ムラ社会」と「広い世界」のメタファーに見えてきます。 島の外側で戦争が起きていること、それと二人の男性の関係の変化が微妙な形でシンクロしていること、この辺りがこの物語を読み解く鍵だと思いました。 バリー・コーガンが今回も変な人を演じていて最高でした。

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Pocaris

4.0何が目的なのだ‼️❓何を伝えたいのだ‼️❓

2023年1月28日
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残念ながら、この作品の品質は低いのです、指を切るなり、家を燃やすなり、その切実さに乏しいわけです。 でも、伝えたいことは、切実です。 百年前の北アイルランドの内戦では、戦いの錦の御旗などなく、復讐の連鎖、やられたら十倍返し、指切り親父が組織であるなら、指を、庶民を何人殺されようと、十倍返しが必然。 なら、監督が伝えようとすることは、日本人には伝わりませんね、でも、参考にはなります。 指切り親父も放火親父も、費用対効果でみたらバカものです、でも、今の日本では、自殺、殺し、交通事故死は、毎年、数万単位で、日常です、指切り親父や放火親父を笑えるでしょうか、今そこにある危機を🫵見つめているわけです。 この作品は低品質ですから、みなさんがこの映画を観て判然とせず嫌な思いをするのは当然ですが、参考となることは多いのです。 ちなみに、鉄道会社は安全対策に収入の三割を当てますが、自動車会社が安全対策に充てる経費は3%です、指切り親父が現代にもいる一例です。 この映画は良い映画ではありませんが、生きる糧になる映画です。

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アサシン5

1.5何を伝えたいのか分からない

2023年1月28日
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観る価値なし?何を伝えたいのか分からない!自己満足映画?字幕が悪いのか?

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シゲゾ〜

5.0何と言ってよいのかわからない。

Mさん
2023年1月28日
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一緒に行った二人の評価は極端に低かった。 私は好き(?)だった。 オシム監督に似てる人の行動がまったくわからなかったが、それでも何か好きだった。どんよりとした天気や島の閉塞感が何とも言いようがない雰囲気を醸し出している。 主人公や妹さんやドミニクくんはとても優しい人たちで、幸せになってほしいと思いながら見ていた。 追記 コルムさん(オシム監督に似てる人)の行動がどうしても理解できなかったので、もう一度見に行った。 何も新しいことがわかったわけではないのだが、コルムさんの気持ちが、前よりも理解できた(ような気がする)。 衝撃的な場面も、二度目ということで緩和され、落ち着いて、じっくりと見ることができた。 で、この映画の本質は、やっぱり、そのまんま、この映画を受け取るしかない、という結論に至った。 二度見てみても、やはり、この映画が好きである。

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M

4.0不思議な迫力あるストーリー

2023年1月28日
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なんとも不思議なストーリーで、よく映画にしたな、でも上手いなと感心した。退屈な小島に住む退屈な人々の集まりに感情の行き違いから波紋が生じるわけだが、最後はそこまで行くかという迫力ある展開。そうでなければ映画にはならないが、やはりストーリーに一定の違和感は残す。モヤモヤした感情を残す映画もあるので、それはそれでありだが、凡庸な小市民である私たちは、たとえ退屈でもそれが人生ではないか、そこまでして生き甲斐や静寂が欲しいかという気持ちを捨てられない。とはいえ、ロケ地の素朴な美しさは、いかにもアイルランドという感じで、それだけでも見る価値はある。

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Boncompagno da Tacaoca

3.0酒の席

2023年1月28日
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鑑賞方法:映画館

は取り止めもないバカな話で盛り上がって、楽しいのは良いけど、後で虚しい事は確かにある。だから、コルムの気持ちもわからない事は無いですね。ちょっと極端な感じもしたけど。でも、後のパードリックの行動を見ていると、そこまで極端にしないとナアナアになってしまうのもわかりますね。何か虚しさの残る作品です。

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ごっとん

3.0相手に話しかけるなと突き放したら、やはり自分からその相手に手を貸すのはダメでしょう。

2023年1月28日
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飼っているペット(犬・ロバ)が自身の良心の表れなのかもしれない。 だから、最後にロバを失ったコリン・ファレルは制御を失い、 犬を生かしてもらったブレンダン・グリーソンには罪悪感が生まれた。 そう、人同士では争いしか生まれないのかもしれない。 私なら相手から絶交宣言されたら、もう関わらないな。

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ムーラン

4.0絵画的

2023年1月28日
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悲しい

絵葉書のような風景と、家畜たちの優しい目が印象に残りました。 島の皆さんの個性が強くて、なんだかハチャメチャなようですが、自分の思うままを言動にうつす様が、わたしには心地よかったです。 そして、コリン…ファレルの立派な眉が羨ましかったです。

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Mikikar

3.0期待していたけど……

2023年1月28日
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鑑賞方法:映画館

1923年のアイルランド、イニシェリン島に住む2人の男の物語。 昨日まで親友だと思っていたコルムに絶縁を言い渡されたパードリックは納得がいかない。しつこく言い募るパードリックに、コルムは「今度話しかけたら自分の指を切り落とす」と宣言する……。 暗鬱な島の情景や、詮索好きな島民たち、海を隔てた本国からは内戦の音が聞こえてくる。そこで繰り広げられるいさかいは詳細が不明で何を感じればいいのかわからない。おそらく北アイルランド紛争に絡めているのだろうと想像できるが、日本人であるぼくには到底理解不能だ。 それでも理不尽な友情劇として観ることはできる。あまりお薦めはしないが。

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ぽてち

4.0分かり辛い

2023年1月28日
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分っかり辛い… 一個一個の感情の流れや行動はまぁ分からなくもないけど、それが積もるとこんな訳分からない展開になるのが腹落ちしない… まぁそこにこそアイルランド内戦を象徴させてるんだろけども… コリン・ファレルとブレンダン・グリーソンも良い演技。特にコリン・ファレルは、なんだかスッキリしないような顔が最高だな。バリー・コーガンも良かったが、なんといっても妹役のケリー・コンドンが最高!「あんたらみんなクソ退屈よ」ってもうね。 しかし映画全体としてはつかみ所がないな…ww

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ぱんちょ

4.0ある島の出来事から、世界の不条理を見つめる問題作

2023年1月28日
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悲しい

怖い

知的

二人の訣別は次第にエスカレートしていき、怒りや悲しみは暴力や炎となる。観ていて痛々しかったが、ある意味滑稽でもあった。凄まじく、なんだか茫然としたまま終わった気がしました。 * 内戦と二人の訣別はリンクしているのだな、とは感じとれたが、面白さを理解するのには自分には難しいかったかも?と思う部分もあり。しかし、他の人の感想や解説を読んだり、考えれば考えるほど、あの人物や出来事はこういう比喩だったのかも?と気づく面白さがありました(もちろん推測ですが)。 * コルスは知的で他人から認められる世界を持ち、パードリックは優しいがつまらない人物です。私もパードリックのように相手から一方的に友情を終わらされた経験があります。初めは身の詰まる思いで見ていましたが、もしかしたらマーティン・マクドナー監督も過去に理不尽な体験をされたのかもしれませんね。

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せん

3.0忘れたいが、ずっと記憶に残る

2023年1月28日
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鑑賞方法:映画館

 予想通り、気分が悪いままエンドロールを迎えた。主な登場人物のうち、行動が理解できるのは、パードリックの妹シボーンだけ。美しいアラン諸島の風景とは裏腹にずっと、胃がキリキリする人間関係を見せられる。  『イニシェリン島の精霊』をブラックコメディーとして消化できるほど、映画を愉しむ力がないと言えばそれまでだけど、映画をたまに見る人にはお勧めできない。  忘れたいが、ずっと記憶に残る。そんな作品でございます。

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bion

4.5風景の美しさと暴力的な出来事の対比

2023年1月28日
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悲しい

荒涼とした厳しさも感じる美しい自然の風景、音楽も神々しく神秘的な安らかな雰囲気です。 しかしそんな雰囲気とは裏腹に、日常に降って湧いた諍いがどんどん不穏な空気を高めてゆきます。 登場人物たちの気持ちは理解できますが、何故そこでそうなる?、そこでやめとかない?、ともどかしい気持ちに。 不穏な血なまぐさい空気の中にもコミカルなところがあり、妙な悲喜劇という感じですが、やはりやるせなさが残ります。 突然別れを告げられる、告げられた方は理由が分からない、という部分は熟年離婚の夫婦を連想してしまいましたが。 物語の時期がアイルランド内戦中と明確に表されるので、本土の争いはこの島民にとっては対岸の火事のようでもありますが、昨日までの友人と血なまぐさい争いに発展するというのはやはり内戦の状況の理不尽さと重ねているのかと。 風景の美しさと暴力的な出来事の対比も印象的です。 俳優陣の演技も素晴らしいですし、象徴的な構図の映像もいろいろと考えさせられました。 時代背景について詳しくないのでパンフレットを買ってみようと思ったのですが、大雪の影響でパンフレットが届かずまだ置いていないとのことで、残念ながら買うことができませんでした。

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nakadakan

3.5コリン・ファレルのハの字になった眉毛はある日突然ワケのわからん理由で不条理に戦争の渦中に放り込まれては日常をブチ壊された人たちの困惑と悲痛な叫びだ!

2023年1月28日
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ある日突然、日常をブチ壊す親友の豹変!本土の戦争も他人事じゃない。寓話的な歴史ドラマとして描くことで少しファンタジックな雰囲気も帯びながら、ロシアのウクライナへの支離滅裂な口実による戦争然り、内実は何よりもリアル。 "退屈"しかない島で、人の死を予告する精霊="死神"の声に耳を傾けてしまった人間たちの愚かな末路は、世界の惨状に他ならない。そこに暮らし、そこでの生活が全てな人にとって、そこでの"退屈"を否定することなどできない。いくらヤバくなった、居づらくなったからといって、やすやすと他の場所に移れるわけなどない。それを一方的な口実や約束を押しつけては危険に晒す者がいる。戦争の理由なんて元を辿ればそんなものだろう、それもまた暴力に違いない。 バリー・コーガン演じるドミニクは島中からバカにされ、喰い物にされる純粋さの象徴のように響いた被害者。作中その時々のネタや口実、何気ないセリフなのかもしれないが、明らかに蔑みを含んだ同性愛や鬱、"バカ"という価値観。…と同時に、もしかするとコリン・ファレル演じる主人公パードリックも、コルムもドミニクも行くとこまで行けば死ぬかもしれないのに、パードリック本人はその状況をどうにかしようと必死に動いた結果であって故意ではないにしろ、そうした方向へ追いやったとも取れなくないわけで、そう考えると彼の言動にも火に油を注ぐような"精霊"らしさを見出だせないわけではないやも。そして決別。 マーティン・マクドナー × コリン・ファレル × ブレンダン・グリーソン =『ヒットマンズ・レクイエム』チーム!! そんな鉄板主演コンビに加えて、個人的に大好きなバリー・コーガン君。三者三様、素晴らしい演技と存在感だった。"いいやつ(nice/good guy)"と"考える人(thinker)"は「&」から「VS」へ?! …これはマーティン・マクドナー印のブラックコメディにおいて"ブラック"が(圧倒的に)勝る瞬間だった。もしこれを"コメディ"とするのであれば、それはこの精霊たちのように人の愚行と死を見て楽しむ神の視座に立つようなものかもしれないとすら思う。 例えば前作『スリー・ビルボード』では最後には比較的分かりやすく静かに沁み入るような映画的カタルシスがあった。それに対して本作は、あの後に2人が復讐に行ったようなもので、良くも悪くもあらすじや予告から分かる情報のまま最後までゆっくりと進んでは、ただただ辛く寂しく苦しい味わい、余韻だけを静かに残していく…。この「う〜ん」という感じは、前作やそれまでのフィルモグラフィー以上に見る人を選ぶ作品だと思うけど、同時に彼の作品を初期から見ていた者としては彼でしかないと痛感する。

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とぽとぽ

4.0"エンコ詰め"

2023年1月28日
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悲しい

興奮

難しい

一切の予備知識を入れないで鑑賞すると一瞬、時代設定や舞台となる国ですらわからないまま、観る前や物語序盤では現代劇かと、カレンダーや奏でられるアイルランド民謡など台詞で"IRA"と出て来たりでようやく、唐突に絶縁宣言、二人の仲が良かった日々が想像出来ない険悪さ。 監督のマーティン・マグドナーや主要登場人物たちがアイルランド国籍であることで納得の舞台設定、主演の二人を起用した『ヒットマンズ・レクイエム』に雰囲気が近いようで地味に進んで行く物語から微妙に可笑しかったり感情移入出来る哀しさ、幼稚園でも小学生や中学、高校や大学に社会人になっても老後でも国柄に関わらず同じような経験を何方の立場でも、そんな関係性がわからなくもない!? パードリックとコルムを中心に少しの心理戦?劇的な展開も希薄で退屈になりそうな間にパードリックの妹の実情が物語に起伏を、バリー・コーガン演じるドミニクのキャラクターが逸品で彼を見ているだけでも飽きはしない、コリン・ファレルとは『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』や『THEBATMAN-ザ・バットマン-』ではペンギンと多分、ジョーカー役で本作は三度目の共演か? 商店のババァや神父に警官と意地の悪い連中に胸糞が悪くなる、そんな外野のキャラクターも魅力的。

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万年 東一

3.0内戦

2023年1月28日
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悲しい

楽しい

難しい

親友にある日突然有人をやめると告げた考える男と、告げられた考えない退屈な男の話。 残りの人生を考えて、楽しい バカ話しを繰り返す毎日ではいけないと思い立ち断交宣言をするコルム。 突然まともに口も聞いて貰えなくなり戸惑うパードリック。 仲が良いうちは良いけれど、何かがあれば島中みんなの耳に入る様な少し閉鎖的な島で巻き起こる諍いがエスカレートしていく物語。 賢い妹に死神にクソ警官にゴシップ大好き商店主にNo.1のアホに生臭神父にと様々なキャラクターが登場し小さな戦いを見守ったり庇ったり…。 ホント小さな話しで何をみせられているのか?という感じになりつつも拗らせジジイ達のシリアスな戦いをほんのりコミカルな演出でみせていく感じや、虚無感がなかなか面白かった。

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Bacchus