「これのどこが2023年のベストなのだろうか。」TAR ター ガッキーさんの映画レビュー(感想・評価)
これのどこが2023年のベストなのだろうか。
率直に言って、2023年ワーストレベルの映画だと思った。
評論家の前評判も高かったので、期待して観たが、見事に裏切られた。
ストーリー自体は、実はシンプルと言えばシンプルで、いわゆる権力者の転落劇からの再起ものである。
誤解のないように言っておくが、べつにそういう話が嫌いなわけではないし、サイコホラーっぽい雰囲気は、寧ろ好みの話ではある。
ただ、それにしたって本編160分はいくらなんでも長尺すぎるだろう。
ダラダラと続く鈍重なだけのシーンの連続、散漫に敷かれただけの伏線。
そして最悪の元凶はあのラスト。
ラストが凄い!と言っている人が多かったが、あんな虚をつかれるような幕切れには閉口するしかなかった。
唯一、ケイト・ブランシェットの名怪演だけは素晴らしかったと思う。
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