劇場公開日 2023年5月12日

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「ちょっとリアリティありすぎで…」TAR ター デカ太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ちょっとリアリティありすぎで…

2023年6月10日
iPhoneアプリから投稿

本当に恥ずかしい話ですが、何の知識も持たずこの映画を観て、こんな女性指揮者がいたんだーって普通に思っていました。
それぐらいセリフ回しや設定がリアルすぎて、完全に騙されました(本当に恥ずかしい話です💦)
もちろんTARという人物になりきっていたケイト・ブランシェットもすごかったのですが、この音楽誌並の専門的すぎる脚本を書き上げ、そこにLGBTQの設定も組み込み、さらにはイジメや自殺、ナチスの話や宗教的価値観の相違などドイツならではの話題も散りばめながら、クラシック界の古き体質にもメスを入れ、1人の女性音楽家の人生を実話のように描き上げたトッド・フィールド監督に感服しました。
さらにエンディングでアジアの民俗文化に触れたり、ゲーム音楽のような収録シーンなどを取り入れたりする部分にもトッド・フィールド監督のセンスの良さと見識の広さを感じます。
見終わってからゾクゾクした映画は久しぶりです。

デカ太郎